登場話:第9話「飼育」
概要
『牙狼〈GARO〉~魔戒ノ花~』で初登場したホラー。エイリスを封じていた石板とは無関係の個体。
通常のホラーは異なり、人間に憑依してから完全体になるまでに時間が掛かる性質を持つ。
また、このホラーが出現したと同時に意思の疎通が出来ない全裸の美女を大学生の青年・ミキモト(演:柄本時生)が倒れていたところを発見、成り行きで同棲することに。
甲虫や魚、そしてヒトといった様々なオスの生物を喰らいながら脱皮し成長していく……そんな不気味な存在にミキモトは恐怖しながらも、美しい彼女の飼育にのめり込むようになる。
話の終盤、更なる脱皮を果たした彼女は雷牙たちに斬られ消滅してしまった。
余談
ミキモト役を演じた柄本時生氏は、後の『牙狼〈GARO〉~-GOLDSTORM- 翔~』で双竜法師役を演じた柄本明氏の息子である。
名前の由来はサイコホラー映画の傑作『ミザリー』からか。
※これより下は、ネタバレが含まれているので注意
「思イ出シタヨ。恐怖ニ怯エタ人間ノ味、堪能サセテモラッタヨ!」
「人間共ハ俺ノ血トナリ一部トナッテイル。クダラナイ命ダガナ!」
真の概要
実はこのミキモトこそリザリーに憑依された人間。彼は強姦殺人という最も恥ずべき罪を犯しており、その陰我に反応したリザリーが被害者女性の遺体をゲートに憑依したのが真相。
最初の概要のように人間に憑依してもすぐには完全体にならず、覚醒までの間は依代となった人間の記憶を改竄して自身が憑依されたことを忘れさせるというある種の寄生昆虫を彷彿させる特殊な性質を持ち、「生物の雄を喰らいながら脱皮を繰り返して成長する全裸の女性を拾って共に生活する」という偽りの記憶をミキモトに植え付けていた。
本性は人間を単なる餌や壊し甲斐のある玩具程度にしか思っておらず、かなり悪辣。
真の姿は骸骨から昆虫の筋足を生やしたゴキブリを擬人化させたような昆虫人間。憑依したミキモトやゲートの陰我が関係しているのか男性的な体格でありながら、女性のように胸元が膨らんでいるなど両性具有の要素がある。
人間態では口から触手を伸ばして獲物を突き刺したり、ホラー態では天井に張り付いたりする他に口から吐き出す強酸性の溶解液を武器とする。
活躍
ミキモトに憑依し、「甲虫や魚、そしてヒトといった様々なオスの生物を喰らいながら脱皮して成長する人間の女性を拾い養い、その裸体を毎日写真に収めていた」という偽りの記憶を彼に植え付けながら成長を重ね、彼の友人・シバタを捕食するとサナギ体になった。
ミキモトに連れられて誰もいない工場地帯で脱皮するが、マユリによって「殺した末に犯した女性の死体からホラーがミキモトに憑依し、ゲートとなった女性の死体を愛でながらせっせとミキモトの姿でメスの生物を喰らって成長し、女性やシバタを捕食、女性の死体を蒐集して写真に収めながら愛でていた」という本来の記憶を植え付けられて本性を顕す。
雷牙がその所業に静かな怒りを燃やした瞬間、脱皮してホラー態を露わし、俊敏な動きや溶解液で彼に挑むも、吼狼と牙狼の二大騎士を前に成す術なく敗北した。