元ネタ
ジョジョの奇妙な冒険の第6部・ストーンオーシャンの登場するウェザー・リポートが、第6部のラスボスであるエンリコ・プッチに対して言った
「お前は 自分が『悪』だと気づいていない… もっともドス黒い『悪』だ」
という台詞から。
プッチは自らの行動により『人々を幸福に導くことができる』と確信しており、その達成の為には他人を犠牲にしたり、殺人すらも一切ためらうことはない。すべての行いは目的の為の正しい事であると信じて疑わなかった。正に自分が悪だと気づいていない人物である為、一連の凶行にも一切罪悪感を伴わないのだ。
ちなみに、プッチの友人であるディオの方は、かつて自分を“悪のエリート”と称したり、ジョナサンに邪悪呼ばわりされた際にはそれを“褒め言葉”と受け取ったりと、意外にも「自分は悪である」ということを強く自覚しているという、ある意味でプッチとは対照的な思想を持っていたりする。
もっともあっちはその上で完全に開き直っているのだから、それはそれで質が悪いが…。
誤用
ジョジョの語録には割とありがちだが、非常に誤用が多い。
ただの外道や常人の思考を大きく変えた悪人に吐き気を催す邪悪と同じく「最もドス黒い悪」とレッテルを貼る行いが散見されるが、「最もドス黒い悪」とは「自分が悪だとは欠片も思っておらず、むしろ正義だと思っている」「自分の理想のためなら何を奪おうと、誰を何人殺そうと気にしない」人物を指す言葉である。
更にいうなら該当人物は「正義のためだから神様だって許してくれるさ」とも「正義のためだから仕方ない」とはカケラも思っていない(「殺したくないけど邪魔だから仕方ないか」という極めて自分本位な惜しみ方はする)、むしろ「これが正義だ」「これは神の意志だ」「なので悪いのは逆らい、邪魔をするお前たちで世の正義だの法律だのの方が間違っている」と思い込んでいる。
挙句自分が善人だとすら感じており「自分の理想や正義の障害になる人物なら何も知らなかろうと、ただ居合わせただけであろうと死んで当然、殺して当然」と本気で思っているのである。
それに当てはまらない人物はどれだけ外道であろうと「最もドス黒い悪」には当てはまらない。
注意
ここに当てはまるキャラ名を記載すると編集合戦の原因になるため吐き気を催す邪悪同様に記載は遠慮されたし。
関連イラスト
関連タグ
確信犯:本来の意味が該当、最もドス黒い悪の一般的な言い回し。"そうなる=惨事が起きるとわかっていてやった"という意味は厳密には誤用(そちらの正しい表現は「故意犯」)で、実際は"自分の行いは法律よりも正しい"と思って行われた犯罪及びその犯人を指す
ジョジョ内の類似セリフ
別作品の似た言い回し
全てを燃やし尽くして平然とゆらぎもしないどす黒く燃える太陽:世界の全てを自分のエゴのために平然と利用し尽くす黒幕の人柄を表した台詞、言い回しが似ているため時折混同される。