概要
2000年代に著しい経済発展を遂げた大国であるブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)の4国の総称。BRICS(全て大文字)と表記した場合は南アフリカ(South Africa)※を含めた5か国を指す。
BRICs4か国は2009年に首脳会議を行い、2011年には南アフリカを含めた5か国の首脳会議が開かれた。
いずれの国も人口大国であり(南アフリカ以外は1億人以上)、広大な国土と豊富な資源を持ち、2000年代には高い経済成長率を誇った。2010年代以降は、アメリカ合衆国に次ぐ世界第2の大国として台頭著しい中国、その中国に並ぶ大国になりつつあるインドに対し、マイナス成長と政情不安に見舞われているブラジル、経済格差と主要国では最悪レベルの治安に悩む南アフリカ、そして製造業の空洞化とクリミア併合・ウクライナ侵攻により西側との対立を深めているロシアの格差が開いてきている。
この総称が発表された当時は正式なグループというわけではなかったが、その後、経済・政治的な協力機構としての側面を強めており、加盟国同士による共同軍事演習も行われている。
2022-2023年にはイランとアルゼンチンを含む23カ国が加盟申請を行い、更に少なくとも24カ国以上が加盟を検討しており、その後も申請を検討する国々が増えているとされる。このため、「BRICS+」という呼称も誕生している。
2023年8月には、第一期新規メンバーとして、アラブ首長国連邦、アルゼンチン、イラン、エジプト、エチオピア、サウジアラビアの加盟が正式決定された。これらの国々は、同時期に進められてきた計画の一環として、上海協力機構にも参加している。
また、新通貨を創り出そうとする動きもある。