概要
CV:大川透 / 中國卓郎(ARISE)/檜山修之(PS1)
公安9課所属。狙撃のプロフェッショナル。
9課のメンバーの中では、電脳化以外全身生身であるトグサに次いで身体の義体(サイボーグ)化率が低く、電脳化の他は左眼部と左腕部だけだが、その狙撃の腕前により幾多の作戦に貢献した。『S.A.C Solid State Society』の序盤~中盤では、海外での任務に出払っており、この任務の為に心肺機能にも義体化を施している。
左眼の義眼は「鷹の眼」と呼ばれ、狙撃時には人工衛星とリンクして狙撃のための様々な情報を得ることができる。
原作版や攻殻機動隊S.A.C.シリーズ、攻殻機動隊ARISEと違い、押井守監督の劇場版二作では名前だけしか登場しない。(映画一作目では彼らしき人物が名を呼ばれている)
性格
スナイパーらしく冷静沈着で寡黙。必要な事以外はあまり語らない。例外的に彼を主軸に据えた攻殻機動隊S.A.C.2ndGIG第14話は全編通してしゃべりっぱなしである。
意外にもタチコマとの絡みが多く、ポッドの中に保護した人間をかくまっているにもかかわらずテロリストとの銃撃戦を楽しんでいたタチコマに声を荒げたり、新人のヤノが殉職した際に「記憶を電脳に入れかえれば再生するのでは」とAIゆえの疑問を持ったタチコマに、記憶をコピーしてもゴーストは宿らない、と諭したりしている。
多くの修羅場を潜り抜けてきたため強固な精神力を持っている。ゴーダの心無い一言に対しバトーが激発して突っかかった際には、自分のために怒ってくれたバトーを気遣っており、口には出さないものの仲間を大切に思っていることが分かる。
『攻殻機動隊ARISE』ではSACシリーズで定着したクールな仕事人キャラからは打って変わり、金とギャンブルに目がないという、インモラルで俗っぽいキャラクター設定がなされている。
元海兵隊のエーススナイパーであったが、大戦終了後には電脳空間でのロシアンルーレットなどの電脳ギャンブル漬けであり、自堕落な生活を送っていた。スカウトのために来訪した素子からは、ロシアンルーレットにおいて銃弾が頭を貫通する感覚まで再現していることを指摘され、「病気だな」とあきれられている。
来歴?
『S.A.C 2nd GIG』第14話では自分の過去を語っている。
元傭兵出身で、かつてメキシコ暫定政権義勇軍「赤いビアンコ」に参戦し多くの戦果を残している。
引き際を考えていた頃に敵である国連軍側だった草薙素子・バトー・イシカワ達の部隊と遭遇し戦闘に発展。素子ら三人以外の兵士達を仕留めるものの、彼女に1対1の接近戦へ持ち込まれてしまい、一瞬の心理戦の末に敗れ、左手と左目を失った。その際に素子から「貴様、いい腕をしているな、今日から私の部下になれ!」とスカウト・最初の命令を受け、仲間となった。
サイトーはこの戦いを「最も心理戦を怖いと思った」と語っている。また、この事件をきっかけにして、「大概の奴の考えていることは手に取るように分かるようになった」とのこと。ただ、その直後に「全部作り話だよ」とお茶を濁してもおり、本当の事なのかどうかは不明。
『ARISE』シリーズでは前述のとおり元海兵隊のエーススナイパー。素子になかば脅されるかたちで部隊入りしたが、素子と敵対したバトーに多額の金をちらつかせられあっさりと寝返る。
その後ヘリに乗ってバトーの援護に現れ、上空から素子を狙うもロケットランチャーを携えた彼女に「ギャンブル狂いの傭兵野郎!」と撃墜された。
命からがら生きのびてはいたものの「挨拶に」と再び現れた素子を前にしてすでに頭の上がる状態ではなかったらしく、ぜひ部隊に参加させてほしいと「お願い」したらしい。
作中を通して寝ているシーンが非常に多く、狙撃の待機中でもうとうとまどろんでいる。脚本の冲方氏いわく、「あいかわらず電脳空間でギャンブルしている」とのこと。 SACシリーズでのストイックな彼のイメージが強かった視聴者にはその個性的な髪型も合わせて衝撃を与えた。(なおこの髪型は原作者士郎正宗氏のデザイン。)
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