概要
トレミーの48星座の一つ。矢がモチーフのため、全天でみなみじゅうじ座、こうま座についで3番目に小さい。また、領域が横に長く小さくまとまっている為占有する南北の角度は最も小さい。
北から時計回りにこぎつね座、ヘルクレス座、わし座、いるか座の順に囲まれる。
伝承
明るい星がないにもかかわらず、ペルシャ人、ヘブライ人、ギリシャ人、ローマ人などが矢と見立て、それらの文明に由来する様々な物語がある。近くにあるヘルクレス座やわし座がこの星座に関連すると考えられた。
- カタステリスモイでは、太陽神アポロンがキクロプスを撃ち殺した矢であるとした。キュクロプスの作った雷撃の矢で、アポロンの息子アスクレピオスがゼウスに撃ち殺されたことを恨んでのことである。
- ヒュギーヌスは、人間に炎の力を与えた罰として毎日鷲に肝臓を啄まれているプロメテウスを見た英雄ヘラクレスが、プロメテウスを啄む鷲を殺した矢であるとした。
- ゲルマニクスは、ゼウスをガニュメーデースに夢中にさせた、当たった者を恋の虜にする愛の神エロスの矢であるとした。
