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すべて見る- プレセペ ─天の川はキセキを紬ぐ─
4光年 -六分儀と導く一角-
こんにちは、唐灯一翠(とうびいっすい)と申します。前回は畢の幼少期から青年期にかけての、人との繋がりや心情が見え隠れした回となりました。 前話アーム区の説明につきまして、単純な計算ミスがあり、3区が2区で4区は3区でした。後日修正を入れさせていただきました。 そして今回からは過去ではなく、現代をメインとしてようやく話が進むでしょう。皆様の中に、タイトルの「プレセペ」とは何ぞや?と思った方。朗報です、今回それが一部解明されます。そして次回からは奇跡の星、地球星編となります。 それではあらすじを綴りましょう。 【あらすじ】 暗闇の中を彷徨う畢(ひつ)。そこに映し出されたのは彼と、前畢宿の長に仕えた侍従殿。彼らはあの後何を話し、今に至るのか畢はその記憶を辿る。 時は同じくして、六分儀に到着するマイオス師。彼は"教え子"である畢に、あることを告げるためその星へ赴いていた______ あなたが大切に思うことには、誰かもそう思いを寄せている。あなたが大切にしていなくても、誰かがあなたを支えてくれている。 これは、闇を彷徨う星の子へ送る物語。 それでは素敵な星の廻りへ いってらっしゃいませ 【人物説明】 ◆畢(ひつ)・・・二十八宿、畢宿の長。 前畢宿の長からその責務を引き継ぎ、齢6歳にしてその地位に就く。星座学園を離れた後、地球星へ渡り己の身にかかる"星の命"を永らえる方法を探す旅人。運命に抗う星追いの青年。 ◆プトレオ・・・大図書館の光の司書 太陽系随一を誇る由緒正しい大図書館の司書を勤める。年齢不詳だが、大図書館設立以前から存命しており、太陽系誕生より長い時を生きる知識人。元気なのが取り柄の見た目が9〜12歳の青年。 ◆マイオス・・・大図書館の影の司書 プトレオの影的な存在で、大図書館を縁の下で支える。星の民からは「マイオス師」と呼ばれており、崇拝者と忌避する民で分かれる。太陽系のほとんどの時間を調整し、星の行く末を見守る、星の時守。見た目12〜15歳の青年。 ◆昴(すばる)・・・二十八宿、昴宿の長。畢の兄。 畢の兄であり、同じ二十八宿の聖獣「白虎」の守りを固める長。過去に畢宿の長引き継ぎにて儀式を執り行った人物。 ◆侍従・・・昴の侍従。前畢宿の長に仕えた人物。 前畢宿の死後、畢へ仕事の引き継ぎや手続きに際し助力した人物。現在は昴がこき使っており、少々やつれている。 【用語説明】オリジナル用語:○ 専門用語:● ○宿長星団・・・二十八宿の全ての長が集い、星の暮らしや未来を論議する会合 ○アーム区・・・天の川銀河内での地域区分。太陽系はアーム3区。 ○星の膜・・・地球星で言う大気圏。ここでは空気を留める膜とする。 ●等級・・・地球星から見たときの星の明るさ。 ●天上・・・空の上。ここでは星から見た時の宇宙空間での空といえる。 ●恒星・・・太陽のように自ら光る星。 (補足情報:十二時辰について) 物語内では、一部の時間の分け方で表記しているため、正確には他にも細かく分けられる。14,897文字pixiv小説作品