この記事にはネタバレが含まれます
概要
ONEPIECEの1095話のタイトルにして、過去1と言っても良いぐらい胸糞の悪い尊厳破壊回として話題となった話。
バーソロミュー・くまの壮絶な過去が本格的に描かれ、幼少期にバッカニア族である事が政府にバレてしまい、両親と共に天竜人の奴隷にされてしまう。
天竜人と言えば、ONEPIECEの世界観では最早説明不要レベルの最悪の存在であり、当然くまとその両親も奴隷として酷使。
くまの母はくまの知らないところで亡くなり、一族に伝わるニカの伝承を心の支えに励ます父は、ニカの伝承を伝えている最中に眼の前で銃殺される。
しかも、母の死に号泣するコマと父が銃殺されるコマが、同じページに収められており、読者はくまの壮絶な人生の一端を嫌でも知る事になった。
これだけでも相当な尊厳破壊だが、同話にて更に衝撃的な事実が判明。
今から38年前のゴッドバレーにて、『先住民一掃大会』が開催されたと言う衝撃情報。
しかも3年に1回の頻度で政府非加盟国を対象に開催しており、不意打ちで明かされたゴッドバレーの真相に胸糞度合いが加速する事に。
現在進行系で最低値を更新し続ける天竜人の悪行、そしてド直球なタイトルに、ONEPIECE世界の凄惨さを再認識する読者が続出。
くまの一族が信じたニカは現代に復活したが、肝心のくま本人は自我が消されている為、救いの無さ、容赦無い世界は絶望としか言いようがない。
更に
以上がONEPIECEにおける内容だが、同じ週に無関係の作品、深海電脳楽土_SE.RA.PHにて、あるキャラクターの壮絶な過去が描かれた為、『死んだ方がいい世界』を連想した読者が一定数いた模様。
それは以前から示唆されていたエミヤ・オルタの過去。
衛宮士郎が正義の味方、英霊エミヤとなるパターンにおいてイレギュラーとも言えるオルタ化。
その真実は、とある教祖を世界の為に抹殺する過程で、彼が救いたいと願った無辜の民をその手にかけ、更に肝心の教祖は自殺して実質勝ち逃げされた状況。
だったのだが、その最中に士郎にとっての日常の象徴、最後の心の拠り所と言える藤村大河に取り返しの付かない事をしてしまった。
そこまでは既出の情報だったのだが、コミカライズにて最悪の形で詳細が判明。
その世界の大河は結婚して子供もいた。だが不治の病にかかった為、魔性菩薩たる教祖率いる教団の治療が必要となり、決して教団の信徒にはならなかったが教団に縋るしかなかった。
そんな彼女をエミヤは殺害。
鉄の心で立ちはだかる信者達を殺して進むエミヤの前に、息子を救う為に銃を構えた大河が現れ、引き金に指が掛かった為反射的に彼女を射殺したのであった。
鉄心であっても大河の命を奪った事実にエミヤは大きくゆらぎ、大河の最期の言葉も「ごめんね………」と言う心を抉る内容。
そこまでの犠牲を支払いながらも、肝心の教祖は眼の前で自殺。しかも教祖は己の快楽の為なら命を捨てる事さえ何とも思わない怪物であり、勝ち誇りながら死亡。
自分の手でトドメをさせず絶望する、エミヤの悲痛な表情で同話は終了となった。
ちなみにこの回、内容が重すぎて分割になったらしく、その結果「ONEPIECE」1095話の後に公開される偶然が起きた。
余談
この話の以前緑牛がワノ国を襲撃した際に「世界政府非加盟国には人権がない(要約)」と言い放っており、当時は「世界政府非加盟国を下に見る発言」と思われていたのだが、天竜人の世界政府非加盟国に対する蛮行が明るみに出るとその後の「カイドウの支配さえ、この国が敵を寄せ付けねえ抑止力になっていた」と言う台詞と併せて「世界政府非加盟国の実情を知るが故に外の事を知らないワノ国の人々に対して歪曲的にはあるが、海賊との関わりを断って世界政府への加盟を勧めている、ないしは外の敵に対して自衛をするように警告している」という認識になり、スフィンクスでの一件も併せて「過激派のように見えるが実は良いやつなのでは」とキャラ像か改められつつある。
