概要
1943年、「パシフィック・アミューズメント」や「ロック・オーラ」の技術者だったハリー・ウィリアムスが独立し、イリノイ州シカゴにて「ウィリアムス・マニュファクチュアリング」として創業された。
最初の頃は占い機やエレメカを製造する傍ら、他社の古いピンボールマシンを購入して改造を施して販売するという業務内容であったが、1946年に完全オリジナルのピンボールマシン『サスペンス』を製造して以降は、徐々にピンボール製造に特化していった。
1950年にはフリッパーを付けた初のマシン（世界で初めてフリッパーが付いたマシンは1947年にゴットリーブ社が販売した『ハンプティ・ダンプティ』）、『ラッキーイニング』を販売する。
1948年、株式の49％をフィラデルフィアにあるサム・スターンの販売代理店に売却し、サム・スターンが副社長となる。
1959年、ドラッグストアなどを運営する「コンソリデーテッド・サン・レイ」により買収され、「ウィリアムス・エレクトロニック・マニュファクチャリング」に改名。ハリー・ウィリアムスはサム・スターンに経営を譲り退社するも、1977年まで度々同社でピンボールのデザインに関与している。
1961年、サム・スターンがサン・レイよりウィリアムスを買い戻すも、1964年にジュークボックスのメーカー「シーバーグ社」に再び買収される。1967年に「ウィリアムス・エレクトロニクス」に改名。
1972年に『パドルボール』でアーケード用ビデオゲーム業界に参入。
1980年、破産の危機にあったシーバーグ社は、ウィリアムスをルイス・ニカトロに売却する。翌1981年に『ディフェンダー』を販売し大ヒット。更に『ジャウスト』や『スマッシュT.V.』、アイレムの『ムーンパトロール』の北米販売もヒットにつながった。
1987年、「WMSインダストリーズ」として株式上場。翌1988年に「バリー・ミッドウェイ（後にミッドウェイゲームズ」を買収。
1991年、ギャンブル機器を製造するための子会社「WMSゲーミング」を設立。
1994年、「シネマトロニクス（『ドラゴンズレア』を開発）」を買収していた「トレードウエスト社」を買収。
1996年、子会社だったミッドウェイゲームズの株式上場に伴い、ビデオゲームの権利をミッドウェイゲームズに譲渡する。
1999年、CGとピンボールを統合したマシンを開発するも、製造コストが掛かり過ぎて損失を出し、ピンボール部門を閉鎖。以降は実質、ギャンブル機器メーカーとなる。
2013年、「サイエンティフィックゲームズ」と合併し、その子会社となるも2016年の再編に伴い完全に統合されてブランド名が消失する。そのサイエンティフィックゲームズは2022年に「ライト&ワンダー」に社名を変更している。
主なビデオゲーム
ディフェンダー
スターゲート（ディフェンダーⅡ）
ジャウスト
シニスター
ロボトロン2084
スマッシュT.V.
