概要
国鉄分割民営化後、JR西日本はアーバンネットワークのテコ入れのため221系・207系を開発・投入したが、新しい特急形電車の開発はそちらを優先したため後回しになった。しかし、高速バスの台頭にも対抗するには特急「雷鳥」のテコ入れも行う必要があったため、既存の485系電車の内外装をお色直しすることにした。そうした当列車は紀伊方面の「スーパーくろしお」とともに、改造車ながら初期のJR西日本の看板特急の役割を担うこととなった。
所要時間短縮も同時に行われたが、いわゆる「600m条項」を湖西線内と北陸トンネル内に限って例外扱いすることで130km/h運転を行い実現した。
その後、新型特急電車681系が開発され、それを用いて1995年に「サンダーバード」が運行開始されたが、最初は「スーパー雷鳥(サンダーバード)」と当列車の一シリーズの扱いだった。
1990年から2001年まで運行され、683系の投入によって運行を終了した。1997年には編成の方向転換が行われた。
車両
大きな特徴は、富山方の先頭車としてサロ481等からの改造により誕生した、非常に大きなフロントガラスを採用した流線型のパノラマグリーン車「クロ481形2000番台」、その次位に連結された、サハシ481等から改造され和風車「だんらん」として運用された物をラウンジ付グリーン車に再改造した「サロ481形2000番台」がある。また、後に七尾線電化の際に3両の付属編成を設けるために生まれた低運転台の改造先頭車「クモハ485形200番台」がある。
当列車の運行終了後、クロ481-2000とクモハ485-200はいわゆる「青さぎ色」をまとって特急「しらさぎ」へコンバートされ、しらさぎが683系2000番台に置き換えられるとクロ481-2000は国鉄色に塗られ「雷鳥」へ再度コンバートされた。
また、一部のクモハ485-200は交流機器の運用を停止して「クモハ183形200番台」となり北近畿方面の特急に転用された。いずれの車両もJR西日本における485系・183系全廃により2013年までに廃車された。