曖昧さ回避⇒レッドドラゴン
概要
迷宮に生息する魔物。「炎竜」とも表記される。
全身が強固な赤い鱗に覆われた巨大な竜。後頭部と側頭部から一対ずつ生えた巻き角が特徴であり、デフォルメされた状態の絵は角の形からどことなく山羊のようにも見える。また、雄にのみ見られる特徴として下顎の先端からヒゲのような突起が生えている。
体内には「燃料袋」と呼ばれる器官がある。爬虫類や鳥類に見られる砂嚢のように獲物の毛や骨など消化しにくい部位を貯めておき、内容物から発生した可燃性のガスに歯を打ち合わせ火花を出す「タンギング」により着火して炎のブレスを吐く。
喉元には鱗の隙間と急所が重なる部位「逆鱗」があり、この部分を上手く貫けば一撃で倒すことができる。たとえ無害なものであってもこの付近に異物が付着していると気になって動きが鈍ってしまう。
本編
物語冒頭で顔に大きな傷跡のある個体が登場。
迷宮深部を探索していたライオス一行を壊滅状態に追い込みライオスの妹の僧侶ファリンを食べてしまう。ライオス、マルシル、チルチャックはファリンが消化される前に竜を倒すべく、偶然出会ったセンシを加え再び迷宮に潜ることになる。
大型の竜はその巨体ゆえエネルギーの消費を抑えるために一日の大半を眠って過ごすはずだが、なぜかこの個体は積極的に動き回っており、深層から上の階層へ上ってきたためそこを縄張りとするオークの部族がさらに浅層に移動することとなった。
オークから情報を聞いたライオスたちと地下第5階層で再び会敵。大昔の城下町である5階の地形を活かした策もその巨体と膂力でことごとく打ち破りまたも一行を追い詰めるが、ライオスの捨て身の攻撃で逆鱗を貫かれ死亡。
ファリンは消化され燃料袋で骨だけになっており、マルシルが研究している古代魔術によって蘇生させるためその血肉を利用されることとなった。
さらに残った死骸のうち胴体はガスに引火して内部が燃えているためピザパンを焼くかまどの代わりに、胴体から切り出した肉はローストドラゴンに、尻尾の先端の肉はテールスープの具に、鋼鉄のような皮膚はそれらを焼く鉄板代わりに利用され、余った腿肉はボンレスハムに加工された。
その正体は迷宮の支配者「狂乱の魔術師」直属の使い魔。
死を感知した魔術師の術によりファリンの意識を乗っ取る形で復活。さらに元の竜の死骸を取り込むことで全身が羽毛に覆われた竜の体からファリンの上半身が生えたキメラへと変貌した。
ライオスたちはファリンを元に戻す手段を探すため迷宮の更なる深部を目指すことになる。