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ライオス・トーデン

らいおすとーでん

漫画『ダンジョン飯』の主人公。ダンジョン攻略を目指すパーティのリーダー。優秀な剣士だが、変人レベルの魔物マニア。
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人物

種族:トールマン(人間)

年齢:26歳

出身:北方大陸

CV:熊谷健太郎依田菜津(幼少期)


鎧と剣を装備した正統派の剣士。盾も使用していたようだが物語冒頭で紛失して以降は装備していない。

迷宮の深層部に潜っていけるだけの実力と判断力を備えており、妹と合わせて周囲からはベテラン冒険者、『トーデン兄妹』として名が通っている。


全滅の危機に陥った際、自らを犠牲にして仲間を助けたために迷宮に取り残されてしまった妹ファリンを助けるべく、資金や物資調達の問題を解消する手段として魔物を食べながらダンジョンを攻略する事を決意する。


…というのは半分は建前で、実は幼少期から筋金入りの魔物好きで、それが高じてかねてより魔物を食す機会を窺っていたというのが動機の一つ(勿論妹救出のため最速の策をとった結果でもある)。魔物について知識を深めていくにつれ、「そのうち味も知りたくなった」とは本人の談。チルチャックにはサイコパスだ」と評されている。


同じく魔物食を愛し若干モラルに欠けるセンシとは割と気が合う。ただしセンシにもなじみのない魔物の料理を食する際には、真っ先に試食係にされるうえ、やはり変態を見る目で見られている。

しかし好きな食べ物はと問われ「チーズケーキ」と答えてカブルーに「魔物じゃないのか」と突っ込まれている。


作中ではパーティを預かるリーダーとして行程管理、戦闘指揮など全体を俯瞰した行動を取りつつ、肉弾戦要員として自身も最前線で剣を振るうことが多い。

パーティメンバーはリーダーである彼、妹のファリン、エルフのマルシル、ハーフフットのチルチャック、ドワーフのナマリ、トールマンのシュローの6人・・・だったが、ダンジョンからの脱出を機にナマリとシュローが脱退。再突入時にドワーフのセンシが、その後、成り行きからイヅツミが加入した。


能力

特長のない種族であるトールマンらしくよく言えば中庸、悪く言えば平凡なステータス。装備も鎧に剣(1話冒頭で失う前は盾も装備)とオーソドックス。

腕っぷしではドワーフであるナマリには敵わず、剣術は同じトールマンのシュローに及ばない。とはいえ迷宮の下層にまで潜れる冒険者ゆえ大抵の冒険者よりも強く、人食い植物程度なら苦も無く仕留めるほどの腕利きである。純粋な戦闘力は一歩譲るが、代わりに体を張って仲間を守る盾役としての活躍が多く、そこまで肉体が頑丈ではないトールマンでありながら並外れた精神力ととっさの機転で幾度となくパーティーを全滅の危機から救っている。


魔術もファリンやマルシルと比べるべくもないが、妹のそれが開花しているように素養自体はある血筋らしく、劇中でマルシルの手解きを受けてからは彼女の論理的な教え方もあって短期間で回復や灯火等補助的な魔術を使いこなすまでに至っている。


そんな彼がひときわ優れているのは魔物に対する造詣の深さ。幼少から半ばライフワーク同然に魔物の種類や生態を調べ続けてきたその知識は伊達ではなく、食料の調達に役立つことはもちろん、弱点を暴いたり魔物の種類を足音で判別する等一種の賢者技能として機能している。

カブルーからは「彼より腕の立つ冒険者なら大勢いるがここまでの知識と動機を持った奴は他にいない」と評されている。


また、特筆すべき特技としての鳴き真似がある。物心つく前からたくさんの牧羊犬に囲まれて育ってきたこともあって(動作含めて)非常に真に迫る技巧を得ており、聞いた誰もが本物と思うどころか獣型の魔物を撃退できるほどの威嚇として通用する意味不明な領域に達している。もっとも、役に入りすぎて人としての動きを忘れてしまうことがあるのはご愛嬌か。


知識に裏打ちされた確かな洞察力も備えており、土壇場でリスクを吞んだ上で動ける覚悟もある。総じて危険な迷宮探索で、全員の命を預かるリーダーとして足るだけの器量は備えているといえるだろう。

以前パーティ内の恋愛関係の縺れで解散の危機に見舞われたため、チルチャックからパーティ内の恋愛を禁止するよう言い渡されている。

ちなみに彼の愛読書『迷宮グルメガイド』は子供の頃に両親から買ってもらった本で、ダンジョンの中でも常に携帯し、濡れて汚れてしまっても自分で写植するほどに大切にしている。


性格

好奇心旺盛な性格で、幼少期から妹を伴って冒険まがいの事をしていた。

長じてからはそうした無鉄砲な部分は鳴りを潜め落ち着いた雰囲気になったが、必要な状況とあらば上記の通り無茶な策でも躊躇なく実行するなど元来の気性が表に出てくる。

例外がファリンとシュローで、年相応の砕けた態度で接している(後者にはその無遠慮さが非常に嫌われていたが)。

とにかく人間より魔物に対しての関心が高いため、しばしば奇矯な行動をみせたり、対人関係でのポンコツぶりを発揮する。

  • 例:出会った人の顔を全く覚える事ができない(一度会った人に再会しても「俺は覚えてない」と言い切ってしまう。辛うじて面識ができても正しい名前を思い出せない)クセに、コボルト(獣人)の顔はしっかり覚えている、など。
    • とはいえ仲間の顔はしっかりと認識しており、シェイプシフターという魔物がライオスの記憶を基に作ったチルチャックとセンシの偽者は服装こそ間違っていたものの容姿は本物と瓜二つだった(他の3人の記憶から作られた偽ライオスはどれも微妙に顔が違っていたし、他人に一切興味が無いエルフのミスルンから作られた偽カブルーに至っては落書きを立体化したような姿になっていた)。

大らかで開けっ広げな性格で、弱肉強食のダンジョン内でも他の冒険者を積極的に助けに入るようなお人好し。その分人の態度の裏を読んだり、細かな感情の機微を察したりと言ったことは苦手で、必要以上に関わろうとしてしまうきらいがある。


同じ年頃のシュローが仲間になった時は、対等に付き合える友人ができたことにはしゃぎすぎて距離感を見誤り、チルチャックには「リーダーとしてもっと人を見る目を養ってもらいたい」と説教されている。他にも以前所属していた金剥ぎの一団で、怪我をして引退した元仲間に親切にするあまり堕落させてしまったこともある。急に接近してきたカブルーの裏にも気が付いていない。


様々な思惑でダンジョンに挑む冒険者がいる中、ライオスは純粋に好奇心のみでダンジョンに潜っており、上述の逸話も含めてその欲のなさから「黄金城の王族の末裔ではないか」などと噂されることもあるほど浮世離れした気性の持ち主である。

しかし、妹救出という明確な目標を持ち再びダンジョンに潜った事、またオークの長との対話により、少し心境にも変化が生まれている。


このように人間関係はとかく問題のある部分ばかりクローズアップされるが、実際に彼の人となりに触れた人間は、好悪は別として全員が「いいやつ」という表現を用いており、人柄の良さだけは買われている様子。これだけ対人能力に問題があるのに何だかんだで人を惹き付けるあたりは、天性の器量人ともいえようか。


ただ作中の彼の行動は結果オーライになったから…というものが非常に多く、ライオスがダンジョンの主になったらどうなる?と問われた知人皆が不安になって頭を抱えるなど、人間的な信用はあるが総じての信頼はあまりされてない。


来歴

元は北方大陸にある小村の村長の息子であり、遊び相手が妹か犬しかいなかったことを除けば、それなりに不自由しない暮らしを送っていた。


だがある騒動がきっかけでファリンの魔術の才能が目覚めてからは、彼女を得体の知れない異物扱いする守旧的な村人たちや両親(というより父親)に嫌気がさし、単身村を離れ軍学校に入学する。だがそこでも性格的に馴染むことができず、卒業後も軍隊内でいじめにも遭い脱走。

通り掛けの隊商に拾ってもらい、雑用をこなしながら南に向かって転々と移動する。


やがて作中の迷宮がある『島』の最寄りの港湾都市「カーカブルード」に到着。彼が村を出てより1年後に同地の魔法学校に入学したファリンと再会する。ライオスは一目見るだけで済ませるつもりだったが、どうしてもついていくという彼女を置いていけず、二人で『島』に渡り、そのまま冒険者として活動を開始した。


以降は金剥ぎの一団の護衛など場数を踏んでいきながら、拘りなく(人を見る目がないともいうが)多様な仲間たちを募り、3年のうちに島主直々の依頼で最深部の調査に赴くほどのやり手の冒険者として成長を遂げた。


主な装備

かつて金剥ぎの一団の護衛をしていたころ、「動く鎧」と相対した際に手に入れた剣を長らく愛用していたが、作中で再び「動く鎧」と対決した際に折れてしまう。「動く鎧」が実は軟体動物系の魔物である事を看破した事で難を逃れ、これまでの剣の代わりに魔物のリーダーが持っていた剣を持っていく事にする。ところが他の個体と違い、その鎧は剣にも軟体魔物が潜んでいた。

すぐに気づいたライオスだったが、とりあえず仲間にはそれを隠して使用することに。

他の魔物に反応して振動するのが便利で愛着の湧いた彼は、その剣に「ケン助」と名付けて大事にしていた。

しかし魔物は魔物であったようで、ライオスもろとも絶体絶命の危機に陥ったとき、ケン助は彼の手から逃げ出してしまい、事態をより悪化させた。おかげでライオスはチルチャックに凄まじい勢いで罵倒されることになった。しかし代替にできる装備もないため、その後はやむなく、そうしたリスクを承知の上で使用している。


身体の広い範囲をカバーするフルプレートアーマー。迷宮深部に生息するという「迷宮のウサギ」との遭遇に備えて購入した。

特に首を守るゴージット(ネックガード)はライオス自身がトレードマークと思っているようで、「生ける絵画」に干渉する(絵の中に入って料理を食べる)ため絵に書き足した棒人間よりマシな程度の自画像にもこれだけはちゃんと描かれていた。


  • カエルスーツ

テンタクルスの群生地帯に潜む大ガエルの皮で作った服。

様々な毒を持つテンタクルスの中に入っても刺胞の影響を受けず行動できる。

しかし毒を防いでいるのは皮そのものではなく表面に残っていた分泌液だったため、乾いてしまえばただの着ぐるみ。


嗜好

大の魔物好きであり、幼少期の環境もありイヌ科の動物が魔物・通常生物問わず特にお気に入り。

上述の犬の鳴き真似やオークと同じ体臭となれば魔狼が懐くかと考えたりしている。


またトールマンを平凡で退屈な種族と感じており人外への変身願望がある。

マルシルの悪夢の中に入った時には慣れた様子で白銀の狼となったり、人狼(魔術で人間と狼を融合させた存在)にも興味を示す。胞子を浴びた者を変身させる魔法のキノコ「チェンジリング」を見付けた際にはトロール、コボルト、オークなどに変身した自分を(かなり格好良い姿で)妄想していた。


サキュバスと遭遇した際には、実はスキュラだったマルシルから人間を魔物に変異させる噛み付きを受けるという何とも倒錯した形で誘惑されている。

またチルチャックほどではないが酒好き。死霊術の話から死霊術と醸造の類似性(霊=酵母、死体=酒の原料)に話が及び、チルチャックと共によく冷えた麦のグールに想いを馳せた。


出身地域は内陸地らしく売っているところを見たことが無いイカタコ等の頭足類は食べるという発想自体が無かった。試しに冒険の中で倒したクラーケンの切り身を食べてみたところ猛烈な臭気とえぐみに襲われ(現実でもダイオウイカのような巨大なイカは身に大量のアンモニアを含むと言われる)、さらにクラーケンから出てきた巨大寄生虫を生食した結果それに潜む普通の寄生虫に腹をやられ、挙句3巻のおまけ漫画で精莢で額をやられと散々な目にあったことでそれ以来頭足類が大の苦手となった。

魔物でも精霊(魔力を持つ微生物)に対しては興味が薄く、魔力補給のためにウンディーネを飲むというマルシルの発言に対し普段とは逆にセンシともども引き気味の反応を見せる。

ドリアに使われたバイコーンの脳をマルシルが魚の白子に例えた際に精巣を食べる事に忌避感を示すなど、水産物海産物に苦手意識を抱きやすいようだ。


作中での活躍

ダンジョン深部に到達し、レッドドラゴンを討伐できるパーティのリーダーだけあり、メンバーの状態に気を配ってペース配分の管理を行い、戦闘となれば冷静に状況を見て指示を出すことができる。

そうした観察眼のたまものか、相手の思考を読み取って変化する魔物、シェイプシフターがメンバーそれぞれに化けたときも、各人の普段の性格や振る舞いから判断して、見事に本物を選び出して見せた。


優れた技量を持つ剣士でもあり、咄嗟の判断で危機を脱する対応力もある。意志も強く、いざとなれば捨て身の戦術をとる胆力を持つ。レッドドラゴンと対峙した際には、左脚を犠牲にして止めを刺すことに成功した(欠損した脚はマルシルに治してもらった)。モンスター相手であれば強い。モンスター相手であれば。


そうして漸くの思いでレッドドラゴンを倒し、妹ファリンと再会するが…。


その後の活躍はこちら


余談

愛読書『迷宮グルメガイド』であるが、記載された内容と本作中の冒険で実食した魔物の味に矛盾がいくつも存在することから、著者は実食せずに(おそらく現実で言うウルトラ怪獣の内部図解のように想像して)記述したものであったと5巻末のよもやま話で判明。死ぬほど読み返した思い出の書物が空想のものだったと知り少ししょっぱさを感じることになった。


無類のモンスター好きな彼だが、「竜」に関してはチルチャックでも知っている程度の事しか語れなかった。

というもの「竜」はモンスター好き界隈でも特別な存在であり、「タンギング音ひとつでどの種類なのか、性別、年齢、生息地が言えなければお話にもならない」「研究者も多く、毎年学説が更新されその情報量は歩き茸と双璧をなす」と言われ、竜も好きなつもりであったライオスが本当の「竜好き」を見て自分の中途半端さに嫌気が差し、一時期は竜の字を見るのも辛かったという。(4巻よもやま話より)


単行本7巻のよもやま話にて、「昔から牧場主になるのが夢だった」と語っているが、初版では「牧場牛になるのが夢だった」とまるで牛になるのが夢だったかのように誤植されていた。しかし、読者からは「ライオスならそう思ってもおかしくない」と思われ、誤植と気づかれなかった。


関連イラスト

- ダンジョン飯 -cupiemus


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ダンジョン飯 剣士


バナナ:学術的興味から、野生のバナナを食べてみたいと発言し、「それは鳥や猿しか食わない」と変人扱いされた学者がいる。

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