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CV:神戸光歩

人物編集

名前:イヅツミ(コードネーム:アセビ)

種族:トールマン/大猫(魔獣)

年齢:17歳(※『デイドリーム・アワー』150ページ目を参照)

出身:東方諸島地域


黒魔術によって獣人にされたトールマン・東方種族の若者。

本名はイヅツミで、アセビは半本家内での呼び名。

シュローのファリン探索に同行していたが、ある目的のため出奔しライオスのパーティに加わる。


その魂には魔物のそれが混ぜられている人工の獣人である。混ぜられた魔獣・大猫の形質が全身に現れ耳や尻尾は猫のそれになっており、顔つきもケモ度の高い顔貌となっている。四肢の爪も鋭く伸びており、引っ掻きに用いれば当然強力な武器になる。


能力編集

大猫の魂による影響で身体能力は非常に高く、特に身のこなしが軽い。苦無を得物にしているが体術にも優れ、脆弱な魔物なら武器を使わず蹴りや貫手で仕留められるほど。軽いモーションで短刀を深々と突き刺したり、時には素手でモンスターの一部を引きちぎったりと、華奢な見た目ながら力もそれなりに高いようでもある。立体的に跳ね物理攻撃の回避も得意。

第六十五話の迷宮の兎では、断片的であっても情報を得ていたライオス、反撃を試みたセンシが立て続けに倒れる中、投擲したクナイで一羽を倒す。

この直後に新手の気配を察して奮闘。重傷を負うも、やはりネコ科動物らしく木に登って難を逃れていた(兎は木を登れない)。皮肉にも自身に取り憑く『動物的本能』が役に立った。

…ただ、マルシルが行った救助には人間らしく恐怖を覚えていた。


総じて我々が知るところの「忍者」系のジョブに近い特性を持っている。諜報活動を生業とする半本家に身を置き、そこの教育係から戦闘技術を叩き込まれたことが影響しているものと思われる。

ただし本人の性格から、連携や援護といったチームプレイはあまり好まない(後述)。


彼女の特徴である二つの魂が混ざりあっているその性質は長所にもなれば短所にもなる。魔物を鎮静化する術式結界に入ると人間部分の人格まで抑えられ大きな猫のように大人しくなってしまうが、魅了に対しては人と大猫の魂双方で好みが異なるためチャームを無効化して反撃することが可能。


性格編集

魂に混ぜられたという魔物「大猫」の気性が反映されているのか、幼少期の過酷な環境が影響してのことなのか、まさしく猫のように気まぐれで奔放な性格で、他者に干渉される団体行動自体がストレスとなるようである。

故に人と馴れ合うことを好まず、当初は、成り行きで付き合っている過ぎなかったライオス達を巻き込みながらも単独行動を強行するなど、自己中心的なところも目立った。


自身が他者より身勝手に振る舞っていることについて自覚的であり、他者の心の機微に鈍いわけでもなく、むしろライオスパーティの中で最も察しが良い。センシの壮絶な過去が語られる折には神妙に聞き入り、ファリンの孤独な境遇に泣くマルシルには慰めを試みているなど、淡白なところはあっても冷酷な性格ではない。


特にセンシの過去話を聞いてなお「じゃ食べてみるか」とかライオスが言い出した際には呆れの反応も見せている。

マルシルに窮地を救われてからは味方のフォローを受け持ったり、多少なりとも相手の心境を気遣ったりするなど、社会性の成長が見られるようになった。


教育係のマイヅルの薫陶の賜物か基本的に良識は弁えており、マルシルやチルチャックとはベクトルの違う常識人枠でもある。そのためツッコミ役として忙しく立ち回ることもしばしば。


気性こそ猫らしさが強く現れてはいるものの、情緒や情操といった面ではやはり人間らしさも現れている。当人が魂を分離したがっているように、アイデンティティは人間に基づいており、獣の部分を殊更に指摘したり獣扱いするのは地雷案件である。


一方魔物と混ざりあった自分の体の価値を低く見積もっており、人前でも裸になることに戸惑いがない。本人曰く「獣が裸になったところで喜ぶ奴なんていな…」。胴体は肌と同じ色の長毛に覆われ肌着なし下着のみ。

尚、尻尾の生え方や複乳かどうかを確かめようとした変態は仲間たちの手で鎮圧された。


幼少時から躾に縁がなかったのと猫の性質からか食事の仕方が独特。箸やスプーン握って持ち、皿を舐め、咀嚼も口を開け音を立てる。マイヅルによるスパルタ教育(→第58話)でも矯正しきれなかったものとみられる。猫として見れば上等なのだが。

偏食で、食料が限られる迷宮内にもかかわらず、嫌いなものには絶対手を付けない上に極めて飽きっぽい。これについてセンシは折に触れ𠮟ってもいるが、常に「イヅツミでも食べれるように」と気を遣っている。


自分のために食事を作ってくれること(第95話)、自分に親身に接してくれたことから、センシに特に心を許しており、サキュバスに昏倒させられたセンシを目の当たりにした際には絶叫している(第58話)。どこか祖父と孫のような関係となっており、これを反映した公式二次創作(『デイドリームアワー』収録)も発表されている。


ダンジョン飯

『ワールドガイド』によれば好物は魚、肉、カニとされているが、本編中には食べ慣れたや兵糧丸を好む描写もある。

魔物食に関しては「魔物を食べたものはいずれ魔物に成る」として当初抵抗したが、その一方でバロメッツに対しては進んで食べており、マルシルとは基準が全く異なる。また回が進むに連れ魔物のハンバーグを喜んで食べるなどかなり変化がみられている。蟹に似た味とされるバロメッツについては「こんなにうまいものがあるのか」と舌鼓を打っているようで、ダンプリングをチェンジリングで変化させた際もバロメッツの匂いを嗅ぎ分けて選び取っている。


なんと、第41話にて「茸嫌い」といって捨ててしまうほどだったキノコを、第55話にて「キノコうまい」と言うまでに成長。

恐るべしはセンシの料理の腕前。…だが、続く第56話の「カリカリ茸とタマゴのサンドイッチ」では、イヅツミのものはキノコ抜きになっていることから、恐らくチェンジリングでイヅツミの種族が一時的にオークに変化していたことにより、キノコへの抵抗が薄れたものと思われる。


娯楽方面には耐性が無いのか、夢魔の調理中に浮かび上がった映像『ペルキアンの一族(~シーズン3)』(マルシルの記憶の上映)には真剣に見入っている。





作中の動向編集

当初は黒子のような忍者装束で身体的特徴を隠して登場し、主人公のライオスの元パーティメンバーであるシュローの家来として迷宮入りした。(第32話)

ライオスとシュローとが諍いになった際には「黒魔術」の話題に反応し、結果的に、盗み聞きした内容をマイヅルに告げ口する結果となった。

その後、あるモンスターとの戦闘のどさくさに紛れて脱走し、ライオス一行を尾行、自身にかけられた黒魔術と足抜け防止を解呪してもらうため、マルシルを人質に脅迫する形で一行に接触。


マルシルが黒魔術(正確には古代魔術)を扱うことを知り、大猫と呼ばれる魔物の魂と融合している自身の体を人間に戻すために同行している。この目論見はマルシル本人から早々に匙を投げられ頓挫するが、マルシル以上の手練れとされる狂乱の魔術師との接触に一縷の望みを託し、半ばなし崩しに一行に加わり迷宮の深部を目指す。


自由勝手な性分こそ変わらなかったが、様々な出来事を経て仲間を思うようになり、ある意味一行の中で一番人間的な成長を遂げることになった。


終盤は、人間に戻るという目標は断念し、代わりに自分を獣人にした魔術師を探し出して復讐すると発言していた。最終巻のおまけ漫画・ワールドガイドで描かれた後日談では、不定期にライオスの元に現れて狩ってきた魔物を売りつけたり、食事の席に呼ばれている様子。


来歴編集

東方諸島で生まれて間もなく何者かの手によって大猫の魔物の魂を混ぜ込まれており(正確には異なる。後述)、いかなる経緯かは不明ながら見世物小屋の檻の中で食べものすら碌に与えられない過酷な幼少期を過ごす。なお、母親との記憶が全くないため、物心つく前に離別したか、死亡したものと思われる(深層意識から形作られた幻はモンゴルなどの遊牧民族を彷彿とさせる衣装に身を包んでおり、第48話扉絵の解説ではシュロー、リンシャ、イヅツミは「ルーツが別」と表記されている)。

しばらく見世物扱いされていたが、ある時シュローの父親に買い取られ、躾役にして目付け役のマイヅルによって半本家お抱えの忍びとして育てられることになる。この時点で既に人間不信を極めており、躾を聞かない、言いつけは守らない、目上の相手を敬わないと身内からも問題児扱いされていたため、最終的に足抜け防止の呪いをかけられてしまうこととなる。

当然仲の良い相手などいるはずもなかったが、似たような境遇で素直な気性の持ち主であるイヌタデとはある程度打ち解けていたようだ。


余談編集

「ダンジョン飯」tavern

  • 憎まれ口を叩く者同士でチルチャックとも最初は対立していたが、のちに和解。とはいえ作中度々注意されては反抗する間柄だったが。
  • 『ワールドガイド』によれば一人で寝ると寒いという理由で、他人の布団に潜り込む癖があると判明。
    • 抱えるのに程よい大きさで体温も高いチルチャックはお気に入り。チルチャックからは寝苦しいと一度拒否されたが、他のメンバーの反応が魔力が干渉するのかイヅツミの夢見が悪い(マルシル)、布団が狭いので上に乗って寝たら二度とするなと拒絶(センシ)、猫扱いで全身を撫でまわしてくる(危険人物)などだったため、紆余曲折の後に許可が下りた様子。
  • 過剰に撫でると引っ掻かれる(第44話)
  • 寝床に捕まえた鳥を持ち込んだりと猫らしい行動も。(第45話扉絵)
  • 特定の条件下ではゴロゴロと喉を鳴らす行動も見せる。(第46話)
  • 消化に悪い髪の毛などを飲み込むと吐き戻してしまう。(モンスターよもやま話7:召喚獣)
  • 知らない人物には警戒し物陰に引っ込んでしまうことも。(最終話)
  • 捕まえた獲物を持ち込んでくることも。(モンスターよもやま話14)
  • 自分のことを人間と思い込んでいる。猫あるあるである。後述。(冒険者バイブル)

アナザーイヅツミ編集

コボルト?Ver.編集

チェンジリングを踏んで変化した姿。

全体的にはコボルトのような人型の犬だが耳と尻尾は猫のものに似ていてマズルは長め。猫舌。

嗅覚などの機能はより向上しているかのような描写があるが、興奮してしまうと制御が効かないといったデメリットもあるようである。

ライオス曰く、「猫耳コボルト」。


  • オークVer

第55話にてチェンジリングで変化した姿。背丈が縮み手足や尻尾も太く短くなっている。体毛の量はさほど変わらないように見えるが全体的に丸っこい印象の姿に。

『デイドリームアワー』CHAPTER ONEのNO.82には詳細に全身が描かれている。


プロトタイプ?編集

ダンジョン飯の連載前、つまり「予告」にあたるミニ漫画に、名前こそ公表されていない(これはライオス達も同様)が、イヅツミの外見をした猫耳の忍者のキャラクターが先行登場している。


その時の彼女は宝箱を見つけたもののそれがミミックであったことを残念がっていたが、他のメンバー(特にライオスに該当するキャラとセンシに該当するキャラ)は食材となるミミックを見つけたことに狂喜し、鎖でミミック入りの宝箱をぐるぐる巻きにした後に隙間から調味料を流し込み、そのまま(熱で蒸す形で)火焙りにするダイナミックな調理を敢行。

この光景に「そっ、そんなひどい!」と発言しており、口元を両手で覆い隠すリアクションを見せるなど、どことなく乙女なリアクションをとっており、現行の『イヅツミ』と比べれば違和感は大きい。本編側では首狩り兎の解体を喜々として行うなどこうした行為に忌避感は無いため、これらの性格や反応などは、本編内のマルシルや、ライオス達がテンタクルスを料理にした時のナマリに受け継がれたものと思われる。


『デイドリーム・アワー』編集

『九井諒子ラクガキ本 デイドリーム・アワー』収録のイラストや漫画に登場するイヅツミ。

セルフパロディ的なものと思われ本編からは独立した扱いと思われる。


  • ミニサイズイヅツミ

CHAPTER TWO.のNO.15のイラストに描かれたイエネコサイズに縮んだ(?)イヅツミ。

人間サイズの椅子の上に不機嫌そうに腕組みをしながら深々と腰掛けている。傍らには現代風の服を着たマルシルの姿があり視線を交わしている。


  • 猫?

現代風の装いになったマルシルとファリンが暮らす家にいる猫。

ほぼ完全に猫な姿であるがイヅツミのようであり、頬杖を突いたり腕組みの姿勢を取っている。全裸。

マルシルが買ってきた猫用おもちゃにも興味なさげにあくびを漏らすが、ファリンのテクニックには抗しきれず大興奮。


衝撃の事実編集

連載終了後に発売された「冒険者バイブル完全版」に収録された漫画によると、イヅツミは「獣化の呪いをかけられた元人間」ではなく、「大猫の魔獣に人間の魂を混ぜて作られた人化魔獣」で、常に人化した状態にあるとのこと。自分をトールマンと思い込んでいる一般大猫だったのである

イヅツミの肉体は魔獣の体をトールマンに作り変えたものであり、どちらかと言うとコボルトのような亜人に近しい存在である。チェンジリングを潜った際に亜人に変化していたのもこの伏線だったと言える。

この為、当人の願い通りに呪いを解いたり魂封じの魔術を使った場合、イヅツミは元の大猫に戻ってしまうという。

イヅツミが人に戻ることは根本的に無理な願いだったのだが、当人には理解が及ばず、話者を「話がヘタ」と断じ深刻には受け止めなかった。





関連タグ編集

ダンジョン飯 獣人 偏食 偏食家 獣が裸になったところで喜ぶ奴なんていな…


マイヅル イヌタデ

シュロー ヒエン ベニチドリ


ライオス チルチャック センシ マルシル


ファリン ヤアド


猫の忍者(ネットロア) ねこです ねこですよろしくおねがいします

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