概要
CV:加藤渉
(ライオス達とは別の)ダンジョン探索のパーティでリーダーを務める褐色の肌の青年。ダンジョンの謎を解き明かし制圧するという高い目標をもっている。
爽やかな笑顔の下に冷徹ながら確かな判断力を持っており、メンバーからの信頼は厚い。
人物
性格
故郷がダンジョンの決壊で滅んだため、ダンジョン攻略を棚上げして欲を貪る人間たちを軽蔑している。そのため自分が王になることで島の平和を取り戻すという理想を抱いている。
そんな自身の理念に大きく反する輩を独断で殺害し蘇生不可能な状態にする(尤もこの時は相手が冒険者を自ら殺害し、その後蘇生させることで金銭を得ようとしていた迷惑極まる死体回収業者で、なおかつこの件を分け前をやるからと裏取引を誘ってきた悪人であったので仲間達も口封じには納得していた。蘇生は必ずしも成功する術ではないので、彼等の行いは普通に営利殺人である)、他人に取り入るため平気で嘘偽りを口にするなど、目的のためには手段を選ばない一面を持つ。つまり悪人ではないが善人でもない。
もっともそのような手段を選ばない冷酷さは時折のもので、基本的には明るく社交的な好青年である。
ただイケメンというだけでなく、気配り心配りができるので男女問わず好かれる天性の人誑しであり、同時に曲者ばかりの登場人物達の中では数少ない常識人でもある。
苦労
故郷を蹂躙されたトラウマから魔物に対する嫌悪の感情は人一倍のものがあり、見るのも触るのも嫌、食べるなど以ての外と考えている。その点において、ライオスとは対照的な人物である。
飽くなき魔物と食へのこだわりを見せるライオスやカナリア隊の隊長であるミスルンなどの間に挟まれながら色々な勢力・情勢が動くダンジョンへ対応する苦労を味わう。
ちなみにライオスからは、「カプルー」だの「カブール」だのろくに名前を憶えられていない。
能力
スペック
全体的に優れており、冒険者としての能力は高い。簡単な魔法なら使うことも出来る。加えて後述する彼個人の技能も高いアドバンテージとなっている。
惜しむらくはダンジョン攻略における経験に乏しいことで特に魔物に関する知識に欠けている。
そんな彼の能力は義母である西方エルフから教わって身に付いたもの。
彼女はカブルーの疑問や好奇心に応えることでカブルーを聡明な若者に成長させてかつ稽古によって剣の腕を磨かせた。
対人
人間観察が趣味で、優れた観察眼の持ち主。人間相手の洞察能力には並外れたものがあり、些細な仕草や断片的な伝聞といった僅かな情報からでも相手の事を分析する事が出来る。
また、交渉能力と人脈形成能力にも長けており、作中人物からも「人を使うのがうまい」「人の懐に入るためならなんでもする」と評されている。ホルムの姉やダイアの婚約者なども彼に魅了されている。
対人では交渉だけでなく戦闘でもハイレベルな能力を発揮。特に前述の観察能力が活かされており、人間の急所を的確に攻撃することを得意としている。
対魔物
一方で、上記のように魔物相手には嫌悪感情があるために知識も理解も浅くパーティ全滅の危機を幾度も招いてしまっている。
その側面から冒険者としての実力はライオスに及ばず、理想を叶える力を自らが持ち得ないことに忸怩たる想いを抱いている。
作中での活躍
当初は有力パーティー(対魔物や探索能力では自分たちより上)でありながら人間に関心が無いトーデン兄妹を不審に思いつつ興味を抱く。善悪どちらに転ぶのか本性を暴いてやろうと接近した。
しかし彼らが「魔物にしか興味がない」ことに気付くと不安は強まりながらも安堵する。島の占領を目論む西方エルフの勢力・カナリア隊が介入した事で事態が大きく動き、自身の身の振り方を考えざるをえない状況に追い込まれた。
ダンジョンの浅い層でカナリア隊が狂乱の魔術師と戦闘した折に、このままではまた真相を隠されたままエルフに実権を握られてしまうと危惧したカブルーは危険を顧みずカナリア隊に抵抗。階層の崩落でカナリア隊隊長ミスルンと共に迷子になってしまい、やむなく行動を共にする。その課程でカブルーはミスルンの過去と、エルフ族が隠し通す真実について聞かされる。結果としてエルフ族と冒険者らの緩衝材の役目を担う活躍をすることになった。
島の迷宮崩壊後は復活した黄金郷の王となったライオスの側近となり、対人交渉能力を生かして精力的に働いている様子。