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概要編集

コミックス7巻 第45話より初登場。

カナリア隊とは、西方エルフによって物語の舞台となる“島”の迷宮に派遣された迷宮調査、鎮圧部隊である。古代魔術に関与した者が労役刑としてこれに従事させられている。

隊員は全員がエルフであり、1名の班長(看守)を補佐する副長(看守)にそれぞれ2名の囚人が配置されるグループで構成されており、本編では複数単位が投入された。


看守は罪人という訳では無く貴族や名家の子弟。補佐役も同様と思われるが、赦免された囚人がこれに就いていることもある。

この部隊への配属はどちらかというと上流階級の義務的なものであり、危険な任務の割には大きな見返りがある訳ではなく、名家や貴族が喜んで家の人間を差し出すものではない。

そのためこのカナリア隊に出向するような人物は、基本的にその家にいらない存在(家を継ぐ長子ではなく次男次女以下のスペア扱いである兄弟姉妹や、妾腹などの本家と関わらない子供、あるいは家に置いていたも使えないと判断されたような能力の低い存在)であり、

結果的に看守に着く人物もあまりやる気がなかったり、ダンジョン探索できる力がなかったり、そもそもこの部隊が何かを分かっていない者まで存在し、配属されて初めてここがどういうところかを知って泣き出すものまでいる始末であるなど、人材の質はとてもいいとは言えない(たった一人、その枠にはまらない例外中の例外は存在する)。

そこで使われるのが罪人であり、罪人は古代魔術に関わった者のうち、極刑に至らない者がここに配置される。

彼らは古代魔法などを用いた能力が見込まれて配属されたものが多く、戦闘、探索能力などの何らかの分野で一芸には秀でているもので、

報酬である減刑と、自由の身になるための命、つまり自分の身を守るために必死にその力をダンジョンにおいても振るうことを期待して徴用されることになっているようだ。


カナリアは「炭鉱のカナリア」に由来する俗称であり、正式名は「迷宮調査隊」。しかしエルフの女王も「私のカナリア」と呼んでいるため、半ば公認の俗称のようである。まさに公式が勝手に言ってるだけ状態となっている。尚、専用船の船首にあしらわれたフィギュアヘッドはカナリアではなくヒバリとのこと。


構成員編集

看守編集

ミスルン編集

CV:内山昂輝

ミスルン

本名:ケレンシル家のミスルン

カナリアの隊長を務める片目の男性。

カナリア隊最強を誇る極めて優れた戦闘技術を持ち、部下からの信頼も厚い。

ある過去から迷宮の主の動向や思考を熟知し、身の回りのことにも無頓着で部下やカブルーに世話を焼かれる。

極度の方向音痴である。


フラメラ編集

フラメラ副長

本名:ソーン家のフラメラ

カナリア隊の副長を務める真っ黒な肌が特徴の女性。専用の妖精も黒い。

その家で優先順位が低い存在が家長の決定によって送られて来るカナリア隊において、歴代エルフの王の特徴とされる漆黒の肌(これは迷信だが信じるものが多い)から次代の王になるかもしれないという周りの勝手な評判を一身にうける立場に苛立ち、自分からカナリア隊に入隊を希望したという異例の存在。

未だ次期王の有力候補であるため現在も危険な任務からは離れた場所に配置されることが多く、そんな諸般の事情から怒りが常態化しているのか険のある言動が目立つ。

もし彼女がダンジョンの悪魔にとりいられたらとんでもないことになった可能性が高く、ダンジョンから離れた場所に配置されたことは、ある意味かなりのファインプレーでもあった。

魔術で浮かせた刀剣を操る。

過去にカブルーのパーティメンバーであるリンシャを保護した人物でもある。


パッタドル編集

CV:伊瀬茉莉也

パッタドル pattadol

本名:ヴァリ家のパッタドル

罪人である他メンバーを監視するために配属された看守。

ある程度の命令権を持つため副長に次いで権限があると思われる。

生真面目な性格で意気込みが強いが空回ることも多く、自分がこの部隊に配属されたのは自分が姉妹の中で一番有能だったからではと思い込んでいる。

立場をはっきりさせるようにしているためミスルンのことは尊敬し、罪人たちにはかなり高圧に接するためミスルンとは逆に囚人たちからはかなり反感を買ったり、舐められたり、中には本気で殺してやろうとさえ思っている者もいたりする。

実は実戦は作中の任務が初。

妖精使役と結界術を得意とする。

特徴はやや長めな鼻とぱっつん髪。


エリケ編集

前髪を横流しにした長髪の女性。元囚人。

フードを被っている事が多く、エルフの服飾文化に照らせば大人とされる年齢にあることが窺える。

ツッコミ役に回ったり絡み酒など要所要所で印象が強い。


ミルシリル編集

陰気なミルシリル!

本名:トール家のミルシリル

前副長。二つ名は“陰気なミルシリル”。短命種の孤児を引き取って育てており、カブルーもその一人。

手足には無数の古傷が残る武闘派。相当な手練で剣技にも通じているほか人形を操る魔術も使う。

短命種を人間として尊敬していると自認するオッタ曰く、短命種をペット扱いしているとのことだが、そういった側面も(→デイドリームアワー)あるにはあるが深い愛情を注いでいるようである。


片目隠れ、ベリーショート、モジャ(仮)編集

年若い印象の看守3名。それぞれ良家名門、没落貴族の子弟等。連絡用の妖精を連れている。

血筋的な毛並みの良さはあるが、腹も決まっておらず有事に際して取り乱し、フラメラに怒鳴りつけられる一幕も。

長らく性別不明で読者の性癖を混乱させ続けていたが、『ワールドガイド』(完全版)で性別が明かされた。


囚人編集

シスヒス編集

CV:武田華

センシティブな作品

本名:シスヒス・オフリ

額・鼻に施した白いタトゥーと褐色肌が特徴の女性。

スズランを模した杖を用いての幻覚術を扱う。尋問が主な役割。硬軟織り交ぜた巧みな話術で交渉役に就くことが多い。

罪状は古代魔術の使用及び殺人教唆、文書偽造、詐欺。終身刑。


リシオン編集

CV:岸尾だいすけ

リシオン

長いおさげ髪が特徴の常に半裸の男性囚人。変化の術でワーウルフ種の狼男になれる切り込み役。同僚曰くこの露出癖が逮捕に繋がったとのことだが乳首券の対象外。

一見のほほんとした性格に見えるが観察眼は鋭く、カブルーの真意もある程度見抜いている。

本編外のおまけ漫画では変身への意識の違いからライオスとひと悶着あった。

『ワールドガイド完全版』では『リシオンの獣人よもやま話』解説役も担当するなど掘り下げが多く行われている。

罪状は古代魔術による人体改変及び殺人・傷害。終身刑。


フレキ編集

CV:篠原侑

リシオンとフレキまとめ

ウェーブの掛かった長い髪とファルコングローブが特徴の女性。自身の意識を移した使い魔を召喚することができる偵察担当。

言動は粗暴だが屈託のない人柄でカナリアのツッコミを担当する。登場初期はダウナー系美少女のような雰囲気があったが、徐々に活き活きとした顔芸や卑屈なヨゴレ芸も受け持つようになった。

薬物の常用者。

『九井諒子ラクガキ本 デイドリーム・アワー』、『ワールドガイド』(完全版)では貴重な乳首券が投じられた。先生ありがとうございます。

罪状は古代魔術品の所持・売買。刑期は懲役240年。


オッタ編集

CV:菊池こころ

ベリーショートヘアと腕の紋様が特徴の女性。

精霊を使い壁を開けたり、地面を隆起させるといった地殻変動の術を使う。フレキと2人組でいることが多い。

短命種の女性と交際の果てに相手が30歳を超えれば別れるというライフスタイルを送っている。

長命種のエルフ達からは(短命種であっても)30歳などは子供同然であるのか、揶揄されたり白眼視されたりと、周囲の理解を得るには至っていないようである。

罪状は古代魔術品の売買・使用、人身売買。刑期不明。


ミーシル編集

前髪ぱっつんロングの金髪が特徴の女囚人。耳の切れ込みによって囚人であると判別できる。

フラメラに熱い視線を注ぐ本作では貴重な百合枠。

本編第79話で他の者と共同で使い魔の群体を操作するパート以外はモブ同然だったが、『九井諒子ラクガキ本 デイドリーム・アワー』ではイラスト複数点でスポットが当たり、フラメラの部下という情報も明かされた。『ワールドガイド』(完全版)では上述のエリケの担当する囚人とされているが、同書収録の組織図の記載とはやや相違がある。

その印象深いセリフに由来しファンからは一時期「へんたいトールマンちゃん」の愛称で呼ばれていた。

罪状は古代魔術関係と詐欺。刑期は不明。


ヘルキ編集

ダンジョン飯 log 11(女裝有、end微腐)

江戸時代の罪人のような刺青と黒い手先、ポニーテール状にまとめた髪型が特徴。過去の隊員の中では比較的明瞭に近況が描写されている。現在は隊を脱退し、ミルシリルの元に身を置いているようだ。

本編中でもカブルーの回想のコマでミルシリルの部下のような位置に並び立つ姿で登場し(61話)、ミスルンがカナリア隊の一隊員時代を振り返る回でも登場(62話)するなど登場回数は比較的多い。


リンシャの過去を描いた(『ダンジョン飯 ワールドガイド 冒険者バイブル 』等)ページにも登場。

当時のカナリア隊に「押収」され恐慌状態にあるリン(リンシャ)に血まみれの姿のままケーキを勧めたり、凝視したりといった一見奇行としか見えない行為を行っていたが、一応彼女を心配しての行動だったようである。この後、彼女の憔悴した様子を見かねてミルシリルに相談を持ちかけてもいる。

尚、リンシャはこうした出来事が積み重なったことでエルフへの苦手意識を持ってしまった。


編集

本編中、現役で在籍しているもので姓名等不明な者。

フレキと似たファルコングローブを着けたガラの悪い長身、ハーフアップのウェーブ髪、左目にサンマ傷(ステッチ状のタトゥー?)のある女性、額に三叉のタトゥーが入った女性、ギョロ目の使い魔担当など特色ある外見の者が多数登場しているが、個人名等の情報は不明。


過去編集

ミスルンが平隊員時代(ミルシリルが現役時代でもある)に隊を構成していた人員。第62話の回想シーンで登場。回想の中ではミスルンが1名の看守と4名の罪人を「仲間」として住処に迎え入れており、全員ではないにしろ良好な関係性を築いていたことが窺える。

その後の動向が描かれた一部を除いて消息は不明。


  • 俊足のフンギル
    • 鬢を長く垂らした長髪。襟周りに木の葉のようなものを飾り付けている。耳に切れ込みがあるため罪人であるらしい。
  • 千里眼のコヨーテ
    • 短髪、褐色肌。首周りと二の腕にはリング状の入れ墨らしきものが確認できる。耳に切れ込みがあり罪人であるらしい。ミスルンの住処に迎え入れられたようである。
  • ミケパスの息子オパ
    • 長髪を後ろに撫でつけた人物。通り名で男性であることが判別できる。
  • 早耳のシータ
    • ショートカットを真ん中で分けた褐色肌の人物。耳の切れ込みは無く看守と思われる。ミスルンの住処に迎え入れられた人物と特徴が似通っているが、同定に至る確定的情報はない。
  • 美声のユギン
    • シスヒス(上述)のものに似たタトゥーが額にある。耳に切れ込みがあり罪人であるらしい。
  • 陰気なミルシリル
    • 看守。上述。
  • 双子のパーサとポーサ
    • フードを頭から被った双子。
  • ヘルキ
    • 上述。なにかに辟易したかのような表情を見せている。
  • スノー
    • ヘルキの後方に描かれた人物。長いウェーブの髪が当該ページでミルシリルが監督する罪人と似通っているが、顔の大半が隠れており同定は困難。
  • ニルス
    • ぼさぼさの短髪の罪人。ミスルンの住処に迎え入れられたようである。
  • その他
    • 小さなコマに寿司詰めで描かれた人物たち。このあたりで語り手から供給される過大な情報量で聞き手がオーバーフローしかかっていたために、個々人の区別は困難。

関連イラスト編集

カナリア隊のみなさん


関連タグ編集

ライオス

ダンジョン飯』の主人公。

あまりに魔物が好きなため、カブルーの情報提供の基、迷宮の主候補の要注意人物として危険視される。


マルシル

ライオスと同じパーティに所属するエルフの魔術師。

カナリア隊さんこいつです。

ヤダーッ


カブルー

少年期にウタヤの町でエルフに救われた青年。

成り行きでミスルン隊長に同行し世話を焼いていた。


狂乱の魔術師

物語の舞台である“島”の迷宮の主と言われる魔術師。

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