概要
主に怒りや恐怖、絶望など強いストレスによって精神が耐え切れなくなってバランスを崩し、正常な判断力・認識能力・思考力を失い、適切な自己規定や行動の制御ができなくなった状態のこと。
自己を含めた無差別な暴力・暴挙や奇行などによって周囲に不快感または実質的な損害を与えるケースが扱われることが多いが、極度な無気力など内向的なケースや、表面的な部分を見ただけでは分かりにくいケースの発狂パターンもある。
一時的な感情の過剰な高まりによって発生する場合と、継続的なストレスによって耐久力の限界を超えた際に発生する場合がある。
時間経過や適切な処置で回復する場合もあるが、そのまま無気力な廃人や、認識能力の不安定な奇行者・暴漢となる場合もある。
比喩表現
積み重なったストレスが一線を超え、言動が突然衝動的・暴力的・支離滅裂になる様子を「発狂」と呼ぶ比喩表現は普通に見られる。
ゲームにおける発狂
色々なゲームにおいて、残り体力が少なくなったボス敵が異常に攻撃をばらまくようになる様をプレイヤーが「発狂」と表現する事がある。とてつもない弾幕をばらまくなどして純粋に難しくなる場合もあれば、戦術性を失って逆によけやすくなったりと、発狂後の難易度はゲームごと・ボスごとに様々。
ハードウェアに余裕ができた事でボス敵が攻撃パターンを多数持つようになった1990年あたりのアーケードゲームから見られる難易度づくりと表現であり、その先駆者として例えば『ファイナルファイト』(1989年リリース)の4面ボス「ロレント」は、体力が残り少なくなると露骨に様子がおかしくなる。
また、ホラーゲーム等では『クトゥルフ神話TRPG』のSAN値システムを採用し、「おぞましいものを見続けると発狂して死ぬ」システムを導入しているものや、状態異常として扱っている作品もある。例を挙げると、『Bloodborne』では恐ろしい存在に遭遇して発狂すると、何故か全身から血を噴きだして大ダメージを受ける。