概要
地球連邦や地球連合、地球統合軍、プリベンターなどの地球勢力が集結して組織した地球圏統一政府機構UCEが開発したアークシリーズと呼ばれる高機動人型兵器の試作機。
アークシリーズとは各組織の兵力やしがらみにとらわれない独自の軍備を求めたUCEが設計局に頼んで開発した機体。過去の大戦以前にアルバート・ライネン博士が行っていた開発計画「ライネンプロジェクト」の基礎研究を応用して安価かつ安定したロボットとして設計局のフィーデル・バルクホルツが開発した。
ガンアークはそのアークシリーズの一体で高機動性に優れており、また変形機構を備えており、鳥のような形状のハイマニューバモードに変形する事でさらに機動性が上昇する。
武装はアークライフル、アークブレード、レーザーガン、ミサイルランチャーである。アークライフルはエネルギーをチャージして強力なビームを撃てるチャージモードと命中すると爆風を巻き起こすバースト弾発射機能が搭載されている。
パイロットはUCEのタック・ケプフォード中尉とマリナ・カーソン少尉。
タック機は白と青を基調とし、マリナ機は白と赤を基調としたカラーリング。
トリントン基地でマリナ機が謎の機体ザロムと相打ちになった事で消失、タックはガンアークと共にアルビオンに配属され、各地を転戦していく事になる。
尚、ニナ・パープルトンはこの機体に不自然なまでに厳重なプロテクトがかかっている事に不信を抱く・・・
続編である「ACE3」ではマリナがタック機に搭乗して参戦した。
バリエーション機
フェザーアーク
アークシリーズの第1号。機体色はクリーム色を基調としている。
ガンアークの原型機で性能はそれほど高いとはいえないが機動性能などは従来の機体に比べて高い。可変機構は無い。
複数量産されたがギガノスのメタルアーマーに倒されたりするシーンがいくつかあった。タックとマリナも以前はこの機体で木星蜥蜴やギガノスと戦っていた。
武器はアークライフルの原型となったファーストライフル、アークブレード、レーザーキャノン、ミサイルランチャー。
バスターアーク
ガンアークに酷似した機体。同じくハイマニューバモードへの可変機能を備えており、機体色は茜色を基調としている。ガンアークよりスマートな外観となっており、翼の形状がより鳥の様な形状に変化しており、まるで堕天使のようなフォルムである。
また、武装の一部もガンアークとは異なっており、アークライフルとアークブレードの他に胸部からビームを反射するトランスユニットを搭載。
この機体の最大の特徴は地球周辺宙域にある旧戦争時代の防衛衛星で敵を攻撃するガーディアン・システムを搭載している点である。これはガンアークの基になった「ライネンプロジェクト」の「一兵器としての機動性・汎用性を維持しつつ最大限の破壊力を持たせた機体」と言う本来のコンセプトである(マイヨ・プラートからは「忌まわしいマスドライバーを思い出す」と言われた)。
バスターアークと言う名称はUCEが名付けたコードネーム。
パイロットは死んだと思われていたが生きていたマリナ・カーソンであり、UCEに研究を否定されて復讐を目論むライネンの手先としてあらゆる戦場に割り込んでは無差別に戦いを行っていた。タックが属するアルビオン隊に対しても同じであり、幾度無くアルビオン隊の邪魔をしたり、時には敵勢力の邪魔をしたことも。だが高性能な為かこれに興味を持ったポセイダル軍のギワザに狙われた事もある。
実はバスターアークは戦闘を繰り返す事で衛星砲撃を使用した際の砲撃精度や出力制御の不完全な部分が少しずつ解消されていく学習機能を搭載しており、システムを最適化する為に介入行為をしていたのだ。すなわちバスターアークは戦闘を重ねる事で高いパフォーマンスの機体になっていくのである。
ライネンプロジェクト
UCE設計局の局長アルバート・ライネン博士が地球外から襲来してくるであろう侵略者ゼントラーディへの対抗策として開始した対外宇宙勢力用の防衛戦力開発プロジェクト。
旧戦争時代の衛星を使った戦略支援システム「ガーディアン・システム」が特徴で一兵器としての機動性・汎用性を維持しつつ最大限の破壊力を持たせた機体をコンセプトに、白兵戦闘でも通用する高機動のユニットを使って、地球周辺宙域に確認されている複数の戦闘衛星を制御し、高威力の砲撃を可能とするというシステムである。ガーディアン・システムで制御できる衛星の数には限りがなく、複数の衛星からの同時砲撃をも可能となっている。なおガーディアン・システムの中枢を司るガーディアン衛星は、機体に搭載された「E2コア」というコアエンジンからの指令によってのみ動作するシステムである。E2コアはガーディアン衛星にも使用されている出自不明のエネルギーである。
このシステムは実際に使用すれば高い威力を持つと期待されたが運用試験の際に市街地に砲撃が直撃すると言う事故が発生し、プロジェクトはこの事故とUCE内部での権力を握った地球連邦派の意向で中止に追い込まれてしまった。これに対してライネンはUCEに腹を立てて失踪してしまった。
そしてライネンは無人ロボットによる軍隊を築いてバスターアークを使ってライネンプロジェクト再興と自分を否定したUCEへの復讐を開始した。
なお、ライネンプロジェクトの基礎研究を基にガンアークが開発されているがバルクホルツ曰く、ガンアークは安全で汎用性のある部分を継承しただけで衛星を使った砲撃機能などは搭載されていないと言っていたが・・・
関連タグ
真実
ここからは物語の核心に迫るので注意
ポセイダル軍との戦いでガンアークにとんでもない異変が起こった。何とバスターアークと同じようにガーディアンによる砲撃を行うと言う機能が発動したのだ。
またプリベンターや諜報部の調べでアルバート・ライネンは既に死亡している事が判明、更にはガンアークを開発したバルクホルツはライネンの実子であり、父の名を騙ってマリナを誘った上に無人ロボットを操ってライネン軍団を率いていた張本人であった。父の研究を認めなかったUCEを憎むバルクホルツは安全な形でデータを引き継いでガンアークを作ったと見せかけて、実はガンアークにはバスターアークと同じくガーディアン・システムおよび、本システムのオペレート機能を向上させる学習型のシステムを搭載しており、バレない様にプログラムに固いプロテクトを掛けて偽装していたのである。
バスターアークもガンアークの同型機であり、ガンアークとは異なる成長パターンの学習システムを搭載している。トリントン基地でマリナは自爆を装って失踪し、バルクホルツと共謀して戦闘への介入行動を行っていた。
その上バルクホルツは戦闘が起こるようにGP02やオルファンの情報を敵勢力に流すと言う悪質な行動も行っていた模様。
ガンアークのガーディアン搭載がバレた直後にすぐさま脱走したバルクホルツはフェザーアークカスタムを駆ってバスターアークと共に防空衛星をジャックしたがアルビオン隊との戦いで倒された。
またライネンプロジェクトの中止のきっかけになった事故は衛星の破壊力があまりにも強力すぎる事を危険視した連邦がUCEの実権を握るついでに仕組んだ陰謀であった。
ガーディアンは定められた特定のDNAを持つ人間との波長パターンが一致した場合のみ初めて作動するものでバルクホルツはその特定のDNAを持った人間としてタックとマリナを選んだ。
またガーディアンには本来の使い方の他に、全てのガーディアンの出力を集約して一度に砲撃するという方法があり、デラーズ・フリート戦ではこれを使ってコロニー落としを阻止した。ガンアーク、バスターアークは各衛星から照射されるエネルギーの焦点となり、砲身の役目も果たす事も可能で大多数の艦隊を持ったゼントラーディとの戦いでは有効とも言える必殺兵器となる。しかし多数の衛星を利用した場合、機体は集約するエネルギーに耐えられず射撃と同時に消失してしまうと言う危険性もあったのだ。そのシステムを利用するためにはアークシリーズがどちらか一体になる必要があり、マリナはタックを犠牲にせずにその最終システム発動の為にガンアークの破壊を目論んでいた。
だがゼントラーディとの決戦前にマリナはタックとアルビオンに投降・協力する事になり、最終決戦に勝ち残った。
そしてガーディアンは廃棄され、アークシリーズの運用も凍結される事になった。だが・・・