アイヌ民族の公用語。
いわゆる共通語に相当するものが定められていない。初学者には日高地方あたりのアイヌ語が教えられることが多い。
北海道の地名にはアイヌ語由来の名称が多い。北東北にもアイヌ語由来の地名が散見される。日本の地名には由来不明のものが多いため、語源をアイヌ語に結びつけられることがしばしばある(例えば、富士山はアイヌ語の「フチ(火)」から来ている、などと言われる)が、学術的にはその妥当性を証明できないことが多い。
文法
アイヌ語は人称変化が非常にやかましい言語である。
動詞に一人称・二人称・三人称があるほか、名詞にも一人称・二人称・三人称がある。
ややこしいことに、人称変化は語末変化だけではなく、語頭にも接頭辞を付ける。
当然のごとく、単数形と複数形が存在する。
語順は、日本語と同様の「SOV」形式を基本とする。
物体そのものを表す「一般名詞」と、物体が行動の舞台になっているときに使う「場所名詞」が存在する。(英語のhouseとhomeのようなものと理解すると分かりやすいかも。)