概要
警察関係者に「亡霊」と呼ばれている国際的なスパイ。日本の宇宙開発技術が先行するのを阻止する任務で大河原有忠がセンター長を務めるGYAXA(大河原宇宙センター)に送り込まれていたとされる。
以下『逆転裁判5』の核心に関わるネタバレの為にクリア後の閲覧推奨。
「やっと本当のことを話せたよこれで・・・」
「オロカなキミ達もジブンが亡霊ではないとわかったね?」
本当の顔を持たない男
『逆転裁判5』最終ボス。
王泥喜法介の親友である葵大地殺害事件、第1話での法廷爆破事件、夕神が犯人として7年前に有罪判決を受けた「UR-1号事件」こと希月教授殺害事件の真犯人であり、幼い希月心音にトラウマを植え付けた張本人でもある。
「あーあ。マスクが斬れちゃったよ」
正確には番轟三本人は本編開始前に既に死亡しており、後に1年以上前に発見された身元不明の遺体が番轟三本人だった事が判明。
つまり王泥喜たちは番轟三本人とは一度も会った事がなくボイスドラマやクイズ逆転裁判も含む物語に登場するのは全て「亡霊」が成りすました偽者。
他人の顔、仕種、言動から声音まで全てをそのままそっくり真似る事ができる事から、生前の番も、亡霊が成り済ましていたそのままの正義感溢れる感情豊かな人間だったと思われる。
ところが亡霊の方は実は感情の起伏が極端に少ない人間。大袈裟な身振りや、学校の上階から大きく手を振ったり、正義感の強い暑苦しい性格も全てスパイ活動における演技に過ぎず、心では殆ど何も感じていない。また本性は狡猾で、常識外れの身体能力の高さや頭の回転が非常に早く、恐怖心も人並み以下のため、普通の人間では思いつかないことを臆さず平然とやってのける。
亡霊だと露見した際は、「家族を人質に取られた『秘密捜査官』」と名乗っていた。
UR-1号事件で心音に手を刺された際に自分の血液が付着した「月の石」を盗むために葵を殺害、そして盗んだ月の石を法廷ごと爆破。
夕神に近づいたのも、自身の正体に関する心理データを奪うためであり、彼の「夕神を更生させて社会復帰させたい」という言葉も全くのウソであった。
ユガミ検事も1年間仕事の相棒だった番刑事が、自分が長年追っていた「亡霊」であったことを知った時には、流石に複雑な心境を隠し切れないでいた。
「亡霊」自身既に本来の自分の顔、名前、声、性別、性格、国籍、年齢、生年月日さえ捨て去り分からなくなっているため、最終ボスは仮に「番轟三」としているが、正確には「存在しない人」。しかし変装する際は顔だけ変え体がそのままな事から性別が男である事は確かな模様。
ちなみに希月教授殺害の際は別の(恐らく当時の宇宙センター警備担当の)警察官に変装している。
最後は成歩堂によって完全に追い詰められた結果、生まれて初めて恐怖の感情を味わう事になり、錯乱しながら次々と変装を繰り返し、捨ててしまった"自分"を求め始めた。
最後に怯える「番轟三」の顔だけが残った瞬間、法廷を見張っていた刺客に狙撃され倒れる。
幸運にも急所は外れ命に別状は無かったので、7年前の殺人と各種妨害工作、現在の宇宙センターと法廷の爆破事件と殺人、そしてスパイとしての星の数ほどの余罪により逮捕されていった。