概要
シボグリヌム科に分類される海洋生物のうち、チューブ状の棲管に潜む種類のこと。和名はハオリムシ(羽織虫)。
深海の熱水噴出孔周辺に生息する珍妙な生物。何らかのオブジェクトにも見えるがれっきとした動物である。名前の通り柔らかいワーム状の本体がチューブの棲管に隠れ、開口部から赤い羽織のような鰓のみ出している。
発見当初はその異様な形からどの分類が決まっておらず、後に独立の門(有鬚動物)として孤立されたが、現在はミミズや多毛類(ゴカイ)などと同じ環形動物であり、系統的には多毛類のうちケヤリムシに近いグループが極めて特化したものであると判明した。
余談だが、ロマンシン グサ・ガ2には、チューブワームがモチーフの水棲生物系モンスター
『チューブウォーム』が登場する。攻略本では「ウツボの一種」と書かれてしまっているが。
体の仕組み
口と肛門をも含めて消化器官が退化している。そのため自ら物を食うことはできないが、体内にバクテリア(流黄酸化細菌)を住ませ、鰓からメタンや硫化水素等を吸収しては体内のバクテリアがそれを分解して有機物に変えて、チューブワームはその余った養分をもらうという互利共生関係が成り立っている。チューブワームの体重の半分くらいを、このバクテリアで占める程依存している。
関連タグ
ハオリムシ:和名。ただし別の意味にも使われている。
シロウリガイ:チューブワームと同様な仕組みを持つ深海生物。