「憎しみを忘れられんのは愚か者と理解していても、やはり我らも感情に支配される」
CV:藤真秀
概要
ギルバート・デュランダルに代わり、プラント最高評議会議長となった人物。中立の立場を取る。グレーの髪や口髭が印象的な、穏やかそうな顔貌の初老の男性。
小説版によれば戦後の厭戦的な風潮によって議長に選出されたとされる。
初期設定によるとアレクセイ・コノエとは旧知の仲との事。
性格
見た目通り温厚な紳士で、その性格もあって非戦派でありコンパスの活動にも協力的。
物事の本質を見抜く洞察力に優れており、劇中でもキラの心情を的確に見抜いている。
ラクスが一月ぶりに帰還したキラとの時間を過ごせるか心配するなど人情味もあり、いろいろと問題のある人物ばかりだった『SEED DESTINY』以前までの議長とは比べ物にならないほど良心的な人物である。
それでいて上述のセリフ通りハリ・ジャガンナート国防委員長を始めとする過激派の心情にも一定の理解を示す等、決して偽善的な理想家では無い。
劇中でも一連の事件での批判や疑念からコンパスを離脱したり、プラントをこれ以上戦火に巻き込まない為にファウンデーションやジャガンナート一派の動向を一時静観する等、あくまで最高評議会議長としてプラントの安全を第一に考えて行動している。
だがその裏で離脱した筈のコンパスとの繋がりを継続し、キラ達の動きに合わせてジャガンナート一派のクーデターを鎮圧する等温厚だけでは無いキレ者な部分も持ち合わせている。
本編中の動向
冒頭のオルドリン自治区襲撃事件を巡って評議会が紛糾するシーンで初登場。コンパスの介入がブルーコスモスのみならずザフト軍にも及んだことを激しく非難するハリ・ジャガンナート国防委員長を宥め、その場を丸く収めた。閉会の後、ラクスとの会話の中でキラを「この戦争の矛盾を一人で背負おうとしているようだ」と評した。
ファウンデーションの陰謀によってコンパスの立場が危うくなった際には、大西洋連邦のフォスター大統領に「プラントの策略では」とあらぬ疑いをかけられ憤る。さらにカガリの失言によって「痛くもない腹を探られるのでは」とコンパスを離脱。その後、ジャガンナートが起こしたクーデターにおいてザフト反乱軍の襲撃で命を狙われるが、先んじてクーデターの情報を掴んでいたイザーク・ジュールらの協力によって無事脱出し、エターナルに逃げ延びることとなった。
そしてジャガンナートが前線に出た隙をついてターミナルと共にプラント評議会へと戻り、クーデター参加者やジャガンナート派の兵士を全員逮捕・拘束した。