概要
CV:根谷美智子
アイオーン一派によって襲われた宝石使いの一族・ハーベンハイト家の最後の生き残り。「宝石の魔女(ヘクセン・デア・ユヴェール)」の通り名で知られる魔石使い(ジュエルサモナー)。ドイツの富豪の令嬢。19歳。
宝石(ユヴェール)と「晶喚(ラーデン)」のかけ声で一月から十二月の名前が付く晶喚獣(使い魔)を編み出し、晶喚獣は「輝力(きりょく。宝石特有の魔力だろうか。)」が切れると消え、晶喚獣へのダメージは自分自身へのダメージとなり、稀に魔石使い自身が攻撃を受けることも。
幼い頃に「尖角の無い悪魔」に攫われた姉のフロレット・ハーベンハイトを探している。
原作では単行本3巻、アニメでは6話から登場。ドラマCDには登場せず。
原作ではショタコンだが、アニメではショタコンさが弱まって、シスコンさがアップしている(ただし、DVDのパッケージで小クロノに寄り添っているなど、原作に近いカットもある)。
贅沢なのか、寒がりなのか、よくファーコートを着用している。
チョーカーに付けている水晶(初期設定ではルビーだった)は、特定の相手を閉じ込める結界を作るのに使われる道具で、原作ではハーベンハイト姉妹のピアスは双子座の誕生石(単体で使えるかは謎)だが、アニメ版では、いざという時に宝石の剣に変わるペアルックの護身用の武器という設定であった。
余談
イメージソースになったのは、『GS美神』の六道冥子(『超解!クロノクルセイド』より)で、男主人公の補佐役、守られ役、攫われ役ではない女主人公の作品複数を参考にした痕跡であるらしい。
魂を削って純粋な悪魔を使役する修道女(ロゼット)に対する、金の象徴の宝石を利用して使い魔複数を飼いならす魔女(正確には魔女っ子)というコンセプトでもあるらしく、アニメ版のキャラデザイナーには「使い魔を使役する立場なため、殆ど動かない」と指摘されている。
回想シーンで、宝石を晶喚獣に変えられず、母親に叱られて魔方陣の中央で泣いている姿は、宝石の魔女ならぬ宝石の喪女であり、魔石使いになるには家柄が良くて顔がかわいいだけでは駄目なのが分かる(成長してナイスバディの美女になり、亡き両親と攫われた姉への想いが強化され、自ら姉探しの旅に出る決意をし、足りない魔力が充填されたのでは?と推測される)。
晶喚獣の先祖は魔界(パンデモニウム)の生き物である設定が匂わされている。
アニメでは、アイオーンに女性として辱められる描写がされており、割とロゼットと同様に悪魔に耐性がない人間なのが分かる。
「想い」は「才能」を凌駕するのか?
姉・フロレットとの違いは「生まれつきの才能」という曖昧な概念以外にもある。
フロレットが姫騎士タイプなのに対して、サテラは姫と騎士タイプである点である。
姫(サテラ)自身はまったく攻撃ができず、姫と騎士の間に入って来られたら終わりなのである。その上、フロレットはホーン代わりの首輪と手枷の影響で体が悪魔のように再生し、サテラには首輪と手枷を壊す戦闘力すらなかった。
すなわち、ハーベンハイト姉妹の対決は、フロレットを倒すための勝負ではなく、「フロレットを説得させて折れるまで待つ勝負」「サテラ自身が攻撃を受けないようにするまでの時間稼ぎ」だった訳である。
アニメ版の動画で「姉妹の後ろのスタンド(晶喚獣のこと)がなんのためにいるのか分からない」というコメントが付きやすかったが、アニメ版は上記の様子が分かりづらかった。
容姿と性格はサテラのほうが派手でアッパーなのに(成長後は胸囲と身長も姉を越している)、フロレットのほうが魔力も腕力も上な理由は謎であった。
ハイヒールで走るのにも文句を付ける我儘な性格ではなければ、フロレットほど強くはなれずとも、武器を晶喚する能力の程度は得られたはずであり、余計なコンプレックスは持たずに済んだのかもしれなかった。
攫われたフロレットを探すために旅立つ決意をしたのは、サテラ自身から出た行動力であるというのに…。
サテラと同じく「部下に指示を出すタイプ」のシスターケイトは、体術を所持しており、現場で戦っていた経験もあるため、戦う者たちの気持ちが理解できるのかもしれない。