概要
2009年11月1日発売。オリジナルであるペルソナ3の発売は2006年7月13日なので丸三年以上たってからの移植という事になる。
2023年1月19日にはXboxSeriesX、XboxSeriesS、XboxOne、プレイステーション4、Nintendo Switch、Steamでリマスター版がダウンロード販売された。また、発売日からXbox Game Passにも対応した。
元がPSPで発売されていた関係上、他機種版のセーブ画面UIもPSP版がベースとなっている。
本作はベタ移植ではなく、新キャラクターや難易度選択の範囲拡大などの要素が加えられている。しかし、PSPの容量の問題によりアニメや日常マップ移動など演出面は大幅なカットが為されている。
メインストーリーはペルソナ3とほぼ同じだが、最大の変更点は女性主人公が追加されたことだ。
その他にも様々な追加要素が存在する。
・ベルベットルームの住人にテオドアが追加された。
・女性主人公ルートにおいて、仲間の女性メンバーだけでなく男性メンバーともコミュできるようになったり、新しい女性キャラが学校のコミュキャラとなる。
女性主人公の性格は、ペルソナ3主人公と真逆になるよう設定されている。そのため男性主人公と台詞の選択肢も異なっており、明るく前向きなセリフやゆかりに同情するようなノリのものもある。これらによって、プレイした際の印象も大きく異なってくる。
また、本作は「ペルソナ4」発売後にリリースされたため、P4仕様に改修されている部分もある。下記は男女どちらの主人公でも同じく実装されている。
・特殊なバトルを楽しめるヴィジョンクエストの追加。P4のキャラであるマーガレットが登場する。
・戦闘で仲間へ直接指示が出せるようになった。
・スキルカードを使用できるようになった。
・アルバイトができるようになった。
・温泉イベントがアクションではなく選択肢式になった。
そのほか、同時期にアトラスからの発売を控えていた3Dパズルゲーム『CATHERINE』の主人公ヴィンセントによく似た男もゲスト出演として登場する。
初めてプレイする場合、男女どちらを選ぶべきか迷うのであれば、主人公選択画面で出る説明の通り、ペルソナ3本来の雰囲気やストーリーを楽しめる男性主人公がおすすめ。
※『ペルソナ3リロード』をクリア済の場合はその限りではないが、ポータブルの男性主人公では台詞がマイルド化されていない原作「P3」のシナリオを体験できる。
もちろん、女性主人公から始めても特にゲーム進行に問題はないが、2週目の際に性別を変更できるため、できれば男女どちらもクリアすることが推奨される。
本作の懸念点としては、『ペルソナ3』『ペルソナ3フェス』（PS2版）と比べて削られた部分も多いことであり、特にPS2版やリロード版のファンには物足りなさを感じることも多い。
【『ポータブル』で実装されなかった要素、変更された点】
・2Dアニメーション
止め絵での演出、または3Dモデル演出で代用されている。
・日常パートでの3D移動
丸いポインターアイコンをキャラクターやオブジェクトに合わせて話しかけるというものになっている。
・主人公の武器種類が固定された。本作は男性は「片手剣」、女性は「薙刀」のみとなっているが、PS2版の主人公は「弓」や「斧」「両手剣」など仲間の武器もすべて使えた。
・特殊召喚「ミックスレイド」は宝石と交換するアイテム扱いになり、発動システムが変更されている。
・後日談(「エピソードアイギス」)
2024年2月2日にはフルリメイクとなる『ペルソナ3リロード』が発売された。
オリジナル版『ペルソナ3』＋『ペルソナ3フェス』の本編内の追加要素を元にしたフルリメイクで、ペルソナ3フェスの後日談「エピソードアイギス」は2024年9月10日から配信されるＤＬＣコンテンツとして実装された。しかし、女性主人公のリメイクは実装されなかった。
公式インタビューによると、女性主人公リメイクは開発期間やコストが膨大にかかるため、売り上げに最適な時期に発売できないという事から、リロードでは女性主人公を実装する予定が無い、と説明された。
そのため、本作品はペルソナ3本編を女性主人公で遊べる唯一の作品となった。
2023年1月19日に発売されたリマスター版はこういった事情を考慮していたと考えられる。
主題歌
- Soul Phrase
作詞:田中怜子/作曲:目黒将司/歌:喜多修平
新規OPテーマ。
歌唱を担当する喜多氏は本作の発売以前に『P3』のパラレル続編である『ペルソナ〜トリニティ・ソウル〜』のOPを担当した。
イントロ部分は女性主人公の戦闘テーマ「Wiping All Out」のアレンジと推測される。
ピクシブでは
女性主人公のイラストに付けられる事が多い。
タグの使用数はペルソナ3ポータブルよりもP3Pの方がかなり多い。
