概要
パワーレンジャーシリーズ第9作目の作品であり、忍風戦隊ハリケンジャーのリメイク。
本作からRPMまではウォルト・ディズニー・カンパニー制作となる。原作の設定をそのままに、キャラクターの設定は独自のものになっており、本作から初期メンバー全員が特殊能力の持ち主であるという設定が起用される。
更に前作までは人数が均等になるよう配慮されていたためか、イエローだけが女性に変更される事が多かったが本作以降から『ダイノフューリー』を迎えるまでは性別変更(少なくともレンジャーに限っては。レンジャーの協力者や一部の敵幹部、怪人の性別が変更されることはあった)が無くなり、原典通りの人数となった。
その反面、玩具売上と視聴率に関しては最低を獲得してしまっている。また恒例であった前作の戦隊との共演も本作では無くなっている(これに関しては前作のキャスト陣が都合上から出演出来なかった事から)。
玩具オリジナルのメガゾードとして「ニンジャコン・ライトニングメガゾード」(サムライマンのリデコ品)が存在する。
あらすじ
忍者学校「ニンジャ・アカデミー」の生徒である、シェイン、トリ、ウォールドーの仲良し3人組は登校途中に老女を助けた事で遅刻をしてしまう。
その頃、ニンジャ・アカデミーでは突如として現れたローカー率いる悪の忍者軍団によって襲撃され壊滅。ローカーによって死んだかと思われていたが、ハムスターとなって辛うじて生き残ったセンセイの導きを得て3人はパワーレンジャーとなる。
こうして悪の忍者軍団との戦いが始まった…
登場人物
ウィンドレンジャー
忍者学校「ニンジャアカデミー」の仲良し落ちこぼれ3人組だった。日常時にはスポーツショップで働いている。
- シェイン・クラーク/レッドウィンドレンジャー(ハリケンレッド)
冷静なリーダーで、ポーター・クラークの弟。しかし何をやっても優秀な兄からは「baby brother」呼ばわりで子供扱いされており、兄にはコンプレックスを持っている。スケートボードが得意。
- トリ・ハンソン/ブルーウィンドレンジャー(ハリケンブルー)
おてんば娘の水の忍者でサーフィンが好き。日常では彼女の車(青いカブ)が皆の足がわりである。一方でバイクに関しては扱いが荒い。
- ウォールドー・ブルークス/イエローウィンドレンジャー(ハリケンイエロー)
通称ダスティン。クールなサブリーダーでモトクロスが趣味。
サンダーレンジャー
「サンダーニンジャーアカデミー」に在籍していた忍者兄弟で、2人とも雷の力で戦う。またモトクロスが得意。
当初はローカーに唆されてウィンドレンジャーと戦ったが、和解して共に戦う仲間となった。
原典では実の兄弟だが、本作では2人とも別のところから養父母に引き取られた養子同士の義兄弟であるため人種が違う。
- ハンター・ブラッドリー/クリムゾンサンダーレンジャー(カブトライジャー)
ウインドレンジャーと和解した後は彼らと共にスポーツショップに出入りする。
- ブレイク・ブラッドリー/ネイビーサンダーレンジャー(クワガライジャー)
原典に準じてトリと惹かれ合っていく。
パワーレンジャーの関係者
- センセイ・カノイ・ワタナベ(日向無限斎/ハムスター館長)
忍者学校の館長。ローサーに敗れたと思われたが、服を着たモルモットの姿となって難を逃れる事には成功したが、元に戻れなくなってしまう。生徒に厳しい一方で息子のキャメロンを過保護にしており(実際は息子を忍者にさせたくなかった亡き妻であるミコ・ワタナベの約束があったため)、当初は戦闘に出す事を拒んだ。
- キャメロン・ワタナベ
通称はキャム。センセイの実子でレンジャー達の支援を行う。この点では原典における日向おぼろのポジションだが、中盤にて過去世界へ向かいそこで力を得てグリーンサムライレンジャー(シュリケンジャー)への変身能力を得る。原典とは違い、他のレンジャーにも正体を明かしている。
サムライ・アミュレットを継承する血族の出であり、母のミコはカノイをも凌ぐ剣術使いであり、ウインドニンジャアカデミー史上初めて誕生したくノ一でもあった。その母こそ過去世界に飛んだキャムにレンジャーへの変身能力を託した人物である。
力を得てからは自身の影武者(サイバーキャム)をレンジャー達のサポートに徹させた(ただし、性格は真逆のアッパー系)。
サムライスターメガゾード(天空神)とは別にドリルが付いた「コンパクトモード」とファイヤーモードのマスクの意匠が加わった東洋龍型の「ドラゴンモード」を使い分けるマシン「ドラゴンフォース・ビークル」という本作オリジナルメカを所持している。
- ミコ・ワタナベ
カノイの妻でキャメロンの母だが故人。ニンジャアカデミー初のくノ一。
過去へタイムスリップしたキャメロンにサムライアミュレットを託した。
原作の御前様(覚羅)の設定が部分的に組込まれている。彼女の名前(御前様の服装は巫女装束)もその1つで、終盤で明かされたサムライアミュレットの秘密も・・・。
- ケリー
ブルーベイ・ハーバーにあるスポーツショップ「ストーム・チャージャーズ」の店長。
3人がレンジャーとして出動しなければならず、いつもいなくなる様を見て仕事をバックれたと思い込んでいる。
原典の馳太や九十九かなえ(鷹介らの雇用主)に相当するキャラクター。
- スカイラ
宇宙人の女性。ベクサカスに追われていた所を幼少期のシェインに助けられ、現代で再会するが、ベクサカスに殺害されてしまい、死の間際にレッドレンジャーにバトライザーの力を託した。
悪の忍者軍団(宇宙忍群ジャカンジャ)
- ローサー
悪の忍者軍団のボス。その目的は地獄の扉を開き、世界を悪で埋め尽くし滅ぼそうとする野望を持っている。ちなみに医者の勧めもあってか、毎日プロテインを欠かさず飲んだり、モテようとするなど妙なところで人間臭い。
それもそのはず、その正体はセンセイ・カノイ・ワタナベとは双子の兄弟である地球人「キヤ・ワタナベ」であり、禁忌の力に手を染めた事から宇宙に追放されて現在の地位を築いた傑物。最終決戦でもレンジャーの変身能力を奪う強敵っぷりを見せたが、レンジャー達の術によって地獄に封印された(その後は次回作で復活したが、メゾゴグに用済みと見なされて粛清された)。
なお、トリが並行世界に迷い込むエピソードではローサー軍団が善良な市民でパワーレンジャーこそが悪人となっており(なぜかトリがメンバーにいない)、立ち上がったローサー軍団によって悪のレンジャーが逮捕されるというオチになっている。
原典に相当するキャラクターは首領タウ・ザント(本作ではローサーのロボット扱いである)。
- カプリ(四の槍ウェンディーヌ)
ローサーの姪。モンスターを巨大化させる能力を持つ。
- マラー(一の槍フラビージョ)
カプリの妹。モンスターの査定を行う役割を持ち、空中戦が得意。
つまり彼女達はキャムの従姉妹にあたり、最終盤で改心してニンジャアカデミーの生徒となった。
- チューボー(二の槍チュウズーボ)
軍団の将軍だが、臆病な性格で杖が武器。原典では巻之十九にて敗れて死亡するが、今作では何故か縮小化されて生き延びた。
ちなみに原作のチュウズーボの弟であるチュウボウズはVSが無かった事から登場しない。
- ザーゲイン(五の槍サーガイン)
科学者でもある将軍で、ゾードやロボットモンスターを製作する。瞬間移動が得意。また戦闘では2本の刀を駆使して戦う。一方で一時的に味方だったサンダーレンジャーや後に加入したベクサカスを嫌っている。
- ベクサカス(七の槍サンダール)
原作では終盤より登場した幹部の一人であったが、今作では宇宙からやってきた賞金稼ぎとして登場。ローサーのスカウトを受けて加入するが、後に原作と同じくサーゲインを倒したり、一度も面識の無いモトドローンさえも倒している。
- モトドローン(三の槍マンマルバ)
原作では幼体・成体・暴走体の3形態が登場したが、今作では成体のみ登場。また初登場もバイク修理屋のペリーが、事故によって誕生したモンスターに体を乗っ取られた姿として登場する。一度はレンジャーの手で分離されて倒されたが、ザーゲインの手で復活した。
ちなみに暴走体は同作ではアイザックという別モンスターとして登場している。
- シマズ(六の槍サタラクラ)
古代日本の戦神で彫刻に封印されていた。しかしモトドローンのエネルギーの影響で封印を解かれて復活し、ローサーの推薦を受けて加入する。名前の由来はやはり九州の戦国大名・島津家からと思われる。
終盤、ベクサカスと共闘して組織を乗っ取ろうと企むもベクサカスが密告した事で失敗。命を狙われる事となり、最後はカプリ・マラー姉妹に庇護を求めてレンジャーと戦うも敗退。敗戦後の責任を2人に擦り付けたために光線を浴びせられて死亡した。
- ケルザック(マゲラッパ)
軍団の戦闘員。赤いケルザックはパワーアップした個体。
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