概要
『ドラえもん』4巻「おもちゃの兵隊」に登場。
ジャイアンに追われるのび太を助ける為にドラえもんが送り込んだ。
イギリスの近衛兵を模した人形のような外見で、サーベルを持った隊長を筆頭に、ライフルを持った兵士4体の5体セットで行動する。
水田版ドラえもんでは、隊長が口髭を生やしている。
見た目は可愛い人形だが実力はかなり高く、ライフルの一斉射撃は標的を黒焦げにして戦闘不能に追い込むほど。標的と見做した者はどこまでも追跡し、家屋の屋根に逃げた程度ならばよじ登ってでも追い詰めようとするなど、どこぞの日記所持者や殺人アンドロイド並に極めて執念深い性質。
回避能力も極めて高く、又バットに乗った状態で振り回されても落ちない。
しかし、保護対象者を口頭で叱責したり、肩を叩いたりしただけでその相手を攻撃対象と見なしてしまう融通の利かなさが唯一にして最大の欠点である。
命令は最初に命令した者しか解除できず、しかも保護対象者と命令者が異なっていた場合、命令者すら攻撃対象となる可能性がある。
したがって、おもちゃの兵隊と同等の性質を持つチューケンパー、そしてバイバインや百苦タイマー等と並び非常に危険な道具の一つであると言えるだろう。
知名度が高いひみつ道具とは言い難いが、アニメ版オープニングテーマ「ドラえもんのうた」では2番の歌詞で名を挙げられているので、作詞者からはタケコプターやどこでもドアと並ぶ重要なひみつ道具と見做されていたのかもしれない。
ただし、ドラえもん自身は「それ!突撃!」、「みんな、がんばれー!(渡辺美里版)」と命令を下しているだけで道具の名前を呼んではいない。
余談
この回のジャイアンは「生かじりの空手(の猿真似)の腕を試すため、言いがかりをつけて殴りたい」という、極めて暴力的かつ頭の悪い理由でのび太を執拗に追っている(アニメではカンフー映画に影響されたという理由に変わっている)。
そのためか、のび太やおもちゃの兵隊たちに殴りかかるときの掛け声も「ヒョホーッ」だの「ガヒャア」だのと、いつにも増して頭の悪そうな奇声を連発しており、おもちゃの兵隊たちにズタボロにされた後も「あひっ……」「ギャハア」だのと奇声を上げていた。