崩玉
ほうぎょく
概要
『BLEACH』作中、長きに渡ってその存在を巡る攻防が描かれた謎の結晶体。
当初は朽木ルキアの魂魄に隠され、さらに霊力を分散する偽骸によってカモフラージュされていた。
護廷十三隊の隊長だった頃の浦原喜助によって作成され、「死神と虚の境界を崩す玉」であるとされていた。
実際には「周囲にいる者の精神に反応し、その願いを叶える」というモノ。上記の効果は、浦原が「そう願って作ったから」そうなったに過ぎない(その性質上、仮面の軍勢も元に戻せたはずなので、過去篇で彼らを戻せなかったのは「結果が気になって戻すのを躊躇った」意思を尊重した結果である)。
さらに厳密に言えば「その者の可能性の範疇」に限られるらしく、誰でも荒唐無稽な願いを叶えられる訳ではなく、僅かでも望みのある可能性を手繰り寄せるといった表現が正しい。
しかし本来なら誰にも実現不可能だった完璧な死神の虚化・虚の死神化を達成していることから、魂魄が持ち得る可能性であるならば、霊圧をほぼ無限に引き上げ続け、更なる階層に上らせることができるのはほぼ間違いない。
小説『Can't_Fear_Your_Own_World』によると、霊王の欠片に近い能力であり、完現術と似ているらしい。
難点
絶大な能力を持つ崩玉であるが、その力が必ずしも所有者の理想の結果を生むとは限らない。
浦原喜助が平子たちを元の死神に戻したかったのは、浦原自身の紛れもない望みであり、事実百年近くかけて彼らの魂魄安定のための技術を模索していた。志波海燕を失ったルキアの己の無力を呪う悔恨を汲み取り、死神の力を失わせた事実も虚を浄化する義務を考慮すれば明らかに損害でしかない。
藍染が一護に敗北したことを切っ掛けに、孤独から解放する弱体化、あるいは願いを叶えたことから、崩玉は深層心理に刻まれた悪夢さえも夢≒願いとして具現化してしまうパラドクスを抱えているのである。
余談
ソーシャルゲーム『BLEACH Brave Souls』では、Lv.100・ソウルツリー100%の★5キャラクターを★6に覚醒させるアイテムとして登場。
またLv.150・ソウルツリー100%の★6キャラクターをレベル200まで成長させるには、原作で藍染が取り込んだ後の形態に似ている「崩玉の意思」が必要となる。
当初は「崩玉難民」と呼ばれる程入手しづらかったが、正月ログインでの配布や、2022年5月にはこれらが普通に複数個ドロップするフリークエストが実装されるなど、若干改善、どころではない大盤振る舞いな扱いが若干ネタにされつつあり、「空座町凧揚げ大会の報酬で崩玉が貰えるんだってと宣う井上織姫(町内大会執行部に崩玉を作成できる者がいることになる)」「新年のお年玉として崩玉を配る山本総隊長(仮面の軍勢になれと?)」等ソシャゲだからで済まされない連中が崩玉を配り歩いている。