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冗談というのはみんなでゆかいに笑えることをいうのです。

じょうだんのしんり

漫画作品『エスパー魔美』の登場人物である高畑さんこと高畑和夫が作中で述べた台詞。

概要

漫画作品『エスパー魔美』にて、世間においてともすれば無秩序に蔓延する冗談(=ジョーク)に関連する風刺というか真理めいたことが綴られた回として有名なのが「マミ・ウォッチング」である。


ちなみに一字一句としての正確な台詞としては「冗談というのはみんなでゆかいに笑えることをいうのです。」であり、『みんな』と『ゆかい』はひらがな表記で最後に『。』が付くので注意。


詳細

以前から映研の先輩である黒沢にエスパー持ちであることを疑われていた主人公佐倉魔美ー--。

黒沢は、魔美から秘密を引き出すべく、自身はいい所のボンボンで成績優秀者なので将来有望が確実だと自分語りした上で彼女に結婚を迫る。そして自分に秘密を打ち明けるよう言う。

当たり前だが魔美は「勝手に決められても困るのだ。」とマトモに対応しようとしない。


業を煮やした黒沢は証拠をしっかりと押さえようと意地になる。

そして写真部に赴き、後輩の篠山よしひろを半ば騙すかたちでスカウトして証拠激写の協力を依頼する。本当の依頼を知った篠山は嫌がるが、袖の下一万円とスクープをネタにまるめ込まれてしまう。

その際に黒沢は魔美のことを「ぼくの将来の妻」と称した。また、篠山に望遠カメラで魔美の私生活を盗撮させた際にパンチラが撮れた時にはその写真を食い入るように見入っていた。そっちの下心もムクムクしていたようである。

(※パンチラ写真自体は篠山のプロ意識によってすぐに廃棄された。)


そして、篠山をコネで確保した高層マンションの一室に配置した黒沢は、後日に魔美に無理やりエスパーを発動させるために自宅にいた彼女を襲撃して不幸せなキスを強要する。

魔美は「誰か来てぇ?」という悲鳴をあげ、これを聞いた彼女のボーイフレンド高畑和夫が駆けつけて黒沢をボカッと殴り倒した。


黒沢

「いってえなあ……」

冗談にきまってるだろ。ちょっとふざけてたんだよ。」


高畑

「冗談というのはみんなでゆかいに笑えることをいうのです。」


黒沢の言い分は高畑によって一蹴されたのであった。

冗談もなにも、黒沢がやったことは図々しく他人の部屋に上がりこんだうえに自身の歪んだ知的好奇心性的欲望を満たすために魔美にせまったのが実態である。本当の陰謀を2人は知らないが、傍目からして黒沢がタチの悪いセクハラを仕掛けたことには変わりない。そもそも篠山にエスパーの証拠写真を撮らせようとしていたのもそれをネタに魔美を脅迫しようとしていたのが読者にはバレバレなのだが、そのことも彼はお棚に上げている。


そして、この強姦未遂さながらの顛末を目撃した篠山は離脱を決意してマンションを脱出。が、直後に最近その地域に出没していた強盗にカメラを入れたケースが引ったくられてしまうが、異変を察して駆けつけた魔美がテレキネシスでこれを取り返した。

これに恩義を感じた篠山は、事の発端のある黒沢に対して自身が激写していた彼が魔美に襲い掛かっている証拠写真を突き付け、彼女への追及を諦めるよう警告したのであった。


補足

これはあくまでマンガのネタだが、『冗談』という概念がいかに「イタズラなどでのトラブル」や「いじめなどの犯罪行為」に際して加害者側によって言い訳詭弁等を目的にした後出しじゃんけん開き直りや自己正当化(要は保身)の手段として多様されているか、また「冗談」という言葉や概念の在り方が、いかに本来の意図とかけ離れた用いられかたをしているか、結果「冗談」という言葉そのものの意味がいかに誤解を含んで蔓延しているかが分かる逸話である。


関連タグ

エスパー魔美 高畑和夫(高畑さん) 冗談


ごめんで済んだら警察はいらない:『他者に危害を加えたり悪事を働いた者が、自分がしでかしたことに対する罰や報い等から逃れるために行う謝罪や言い訳に対する反論』として『冗談というのは~』の類義語に当たる。

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