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キャッスルオブドラゴンの編集履歴

2025-01-14 03:18:09 バージョン

キャッスルオブドラゴン

きゃっするおぶどらごん

1989年にアーケード向けにリリースされたアクションゲーム。(メイン画像のキャラクターはアーケード版に登場する敵キャラ。)

概要

『キャッスル・オブ・ドラゴン (CASTLE OF DRAGON)』および『ドラゴンユニット (DRAGON UNIT)』は、1989年にアーケードゲームとして稼働したアクションゲーム


タイトルが複数存在するが、単純に日本版と海外版の違いだけで別タイトルではない珍しいケース。

日本では『CASTLE OF DRAGON』のタイトルで販売され、ゲーム中タイトル・インストカード・基板のマニュアルでの表記も同タイトルに準じているが、ゲーム中タイトルのみが『DRAGON UNIT』になっているケースも存在する。(おそらく厳密に地域を分けずにいずれかのタイトルで稼働させていたものと考えられる。)


移植

翌1990年に『ドラゴンユニット』のタイトルでファミコンに移植されたが、こちらのゲーム内容はアーケード版との違いが大きいため、本記事末で別に解説する。


アーケード版の忠実な移植は、2025年1月2日にSwitchおよびPS4向けにハムスターよりアーケードアーカイブスのタイトルとしてリリースされている。アケアカ版でのIARCレーティング表示は16+(16歳以上)。


メーカー表記

本作のメーカーの表記や情報には複数の社名が挙がっている。


  • アーケード版のタイトル画面ではアテナまたはセタのいずれかが表示される。(セタの米国法人が北米地域での販売を担当し、北米でのディストリビューターはタイトーアメリカとROMSTARが担当しているとのこと。)
  • アミューズメント通信社が発行していたアミューズメント業界紙「ゲームマシン」1989年9月15日号(16ページ)には、セタが開発し、エイブルコーポレーションが基板販売担当であると書かれている。(出典:アーカイブPDF
  • 国内ファミコン版『ドラゴンユニット』のメーカー表記はアテナ。一方、同内容の海外NES版『CASTLE OF DRAGON』でのメーカー表記はセタUSA。
  • アケアカでは当時のメーカーはアテナとされている。

(※本記事の親記事には、アケアカによる2025年最新の出自情報であるアテナを設定している。)


備考

アーケード版におけるゲーム内のCGイラスト担当は江崎稔氏。現在は有限会社マジテック代表取締役であり、多くのアニメ作品にレイアウト&作監として関わっている。(出典:本人のツイフィール


ストーリー

舞台は剣と魔法の世界。平和なウェンラリー王国に獰猛なドラゴン「ズリーブ」が現れ街を破壊し、姫をさらって自らの城の最上部に幽閉してしまう。姫を救い出すため、2人の若い王がドラゴンの城へ向かう。


※ なお、ファミコン版ではストーリーがより詳しく綴られており、ダークラーザ帝国国王・ゴダールが全世界を我が物とすべく、太古に封印されたキングドラゴン・ズリーブを復活させたとされている。目覚めたズリーブは怒り狂い、周囲の国はおろかダークラーザ帝国すらも焼き払い破壊の限りを尽くし、ウェンラリー王国に魔物を送り込み姫をダークラーザ城へと連れ去った。


ゲーム内容

ゲームシステム

サイドビューの片道スクロールのアクションゲーム。ライフゲージ+プレイヤーストック(残機)制。操作は1レバー+3ボタン。レバーで移動、ボタンで攻撃・ジャンプ・屈み動作を行う。3ボタン同時押しでフラッシュ型のボムを発動できる。2人同時プレイ可能。

主人公は剣と盾と全身鎧で武装しており、盾は敵弾をノーダメージで受けることができるため、屈みボタンは敵弾と盾の高度を合わせるために使う。ダメージを受けるとライフゲージの減少と共に鎧が段々と外れていく演出がある。ライフもしくは残りタイムが無くなってしまうとプレイヤーストックを失う。


システムの注意点として、敵に接触した際はプレイヤーと敵の双方がダメージを受ける仕様になっている。また、プレイヤーがダメージを受けても無敵時間が発生しない。

そのため、プレイヤーよりも耐久力の高い大型ザコやステージボスに体当たりされると一気にライフを奪われてしまうので要注意。


アイテム

ゲーム中には様々なアイテムが出現する。武器アイテムは剣を強化したり、剣をモーニングスターや投斧に変更できる。補助系アイテムではアーマー(実質ライフ)や残りタイムの回復、移動スピードアップ、一定時間無敵といった効果がある。

ボス戦中にいわゆる「ラスト1機」の状況になると、妖精が飛んできてアイテムを置いて行くという救済システムも備えている。


特色

登場するキャラクターは比較的大きく描かれており、敵のやられモーションが流血や爆発や炎上であったりと、激しい闘いを思わせる派手な演出が目を引く。

ステージ構成も多彩で、奥行きが存在し手前と奥を行き来できるステージや、横スクロールに限らず下方向もしくは上方向にスクロールするステージもある。


登場キャラクター

プレイアブルキャラ&サブキャラクター

Duke / デューク

1プレイヤー側主人公。王国の若き王の一人。青い全身鎧を身にまとっている。ファミコン版のパッケージではカタカナ表記。


Narda

2プレイヤー側主人公。王国の若き王の一人。赤い全身鎧を身にまとっている。1人プレイ専用となってしまったファミコン版では登場しない。


レイラ姫

ドラゴンにさらわれた姫。アーケード版では名前が出なかったが、ファミコン版のパッケージではこの名が付いていた。


敵キャラクター

※ズリーブ以外は正式なキャラクター名が不明なため仮称


Zuriv / ズリーブ

王国を襲い、姫をさらったドラゴン。このゲームのラスボス。アーケード版では画面の半分を覆うほどの巨体を持ち、炎を吐いたり、長い首で頭を振り回して襲いかかってくる。


女剣士(仮称)

キャッスルオブドラゴンセンシティブな作品

ステージ2に出現する女ザコ

剣と盾を構えた、赤茶色の長髪の女性。青緑色で統一したレオタード型衣装・肩当て・グローブ・金属製ブーツを身につけている。

基本行動パターンは左右への往復移動。自分のいる足場の上を端から端まで歩いて往復し、段差を越えてくることはない。時折垂直にジャンプしたり、剣を振る。剣を振った際には、剣の形をした飛び道具が回転しながらゆっくり飛んでくる。

盾でこちらの攻撃をガードすることもある。

彼女を倒すと「きゃあっ!」と短い悲鳴を上げ、(他のザコ敵と同じように)身体から血を吹き出し、爆発して消滅する。

このステージにしか登場しないが、このステージで出現する敵は彼女たちのみである。なおファミコン版では当該ステージがカットされてしまったため登場しない。


メドゥーサ(仮称)

ステージ3のボス。

主人公の倍ほどの背丈がある巨大な蛇女。下半身と頭髪が蛇になっており、目は青く、口から光弾を飛ばして攻撃してくる。その表情は不気味さと恐ろしさが漂うが、一方でネックレスとブレスレットの装飾品以外は一糸纏わずという大胆な容姿も特徴の一つ。ちなみに一部海外向けのバージョンおよびアケアカ版では緑色のブラを付けている。

一定時間が経過すると画面の反対側からもう一体が出現する。2体に挟まれ両側から光弾を撃たれると非常に厳しい状況となる。1体しかいないうちに倒せれば2体目と戦わずにクリアできるが、ダメージも覚悟の上で速攻を仕掛けていかなければ難しい。

ファミコン版でもステージ4に登場するが、ボスではなく道中の敵キャラとなっている。またグラフィックが簡略化され主人公とほぼ同じ大きさにサイズダウンされており、アーケード版での迫力は影を潜めてしまった。出現数も1体のみに留まっている。


関連動画

アーケードアーカイブス キャッスル・オブ・ドラゴン

ハムスターによるアーケードアーカイブス版のプロモーション動画。

内容はステージ3クリアまでのデモンストレーションプレイ。


ファミコン版『ドラゴンユニット』

国内では1990年に『ドラゴンユニット (DRAGON UNIT)』のタイトルでファミコンに移植された。

(※海外では1989年に『CASTLE OF DRAGON』のタイトルのままNESに移植されている。)

しかし性能や容量の制限により忠実な移植は叶わず、その内容は大幅に簡略化されてしまった。


同時プレイは廃され1人プレイ専用。グラフィックは全体的にサイズダウンし、一部の敵キャラはカットされた。敵のやられモーションも煙のような小爆発のみとなり、派手な演出は影を潜めてしまった。ステージの奥行きや上下スクロールも廃され、シンプルな横スクロールのみとなった。それに伴い全体のステージ構成も変更され、アーケード版にあったステージがカットされたり、オリジナルステージへの差し替えが行われている。


システム自体の変更としては、プレイヤーストックが廃されライフゲージの他に経験値ゲージがある。経験値ゲージが最大になるとライフゲージの最大値が増える。残りタイムによる時間制限もなくなった。

アーケード版ではライフの減少と共にその鎧が段々と外れていくが、ファミコン版では軽装でスタートし、鎧アイテムを取る事で全身鎧の姿になる。

妖精の役割も変更され、道中に出現してライフを回復してくれるようになった。


結果、ゲームの世界観は留めているものの、プレイ感覚としては全く別物のゲームとなってしまっている。しかしアーケード版では敵の配置数が多くタイム制限も厳しいため忙しい印象なのに対し、ファミコン版では敵と1対1でじっくり戦うシーンが多いため、移植度とは別にプレイヤーの好みによって評価が分かれる部分もある。


こちらのファミコン版は、2020年6月16日にプロジェクトEGGへ移植されている。

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