ニューパワー
にゅーぱわー
いすゞ自動車がかつて生産していた大型トラックの愛称。
ニューパワーとは?
かつては幅広いバリエーションを強みに、ダンプ、ローダーといった工事現場車輌から漁港の鮮魚輸送車、さらには消防車などにも採用された無敵のトラックであったが、近年ではディーゼル排出規制の強化で淘汰が進み、田舎の消防車や特殊車両などに小数が残存するのみとなっている。
年式ごとの形態差
ニューパワーには3種類の顔があり、年式によって異なっている。
中期型
大きなグリルが取り付けられ、通称「ゴリラ顔」と呼ばれている型。
デザイン的には三菱ふそうのFシリーズ前期型にも似たラインだが、独特なグリルのため無骨な印象が一層強調されている。
デコトラなどで若干数が動態保存されているほか、山間部では廃車体の目撃情報が複数件寄せられている。
後期型
シャッターグリルと呼ばれるスタイルで、後継車810のデザインにも影響を与えた。
キャブも従来より角張った形状に変更され、やや近代的な印象となった。
また、このタイプから安全窓が装備されるようになった。
この型は排出規制の緩やかな地方の消防車や高価な特殊車両などを中心に現役車が一定数存在しているが、経年や規制強化により今後は淘汰・減少が進むものと思われる。
CM
後期型のCMは盛んに放映されていた。
しかし、何故かニューパワーの愛称は使用されず、単に「いすゞ大型トラック」とだけ呼ばれている。
この当時はFUやZMといった形式名称が主流で、公式の愛称をトラックに付けることは一般的ではなかったようだ。