リリーホワイトとは、東方Projectに登場するキャラクターである。
よく間違われるが「リリー・ホワイト」という表記ではない。
出演作品
『東方妖々夢』 4面中ボス
『東方花映塚』 特殊キャラクター
『東方三月精 第2部』 第7-8話(第7話は名前のみ)
『妖精大戦争』 魔法の森・春の小径・夜桜怪道中ボス
概要
二つ名は「春を運ぶ妖精」。春になると現れる白い服の妖精であり、「春告精」(はるつげせい)などとも呼ばれる。幻想郷では春の季語となっているほどの名物妖精。
人間の子供に捕まえられ咲夜に瓶詰めにされそうになったりと、チルノほど強力な妖精ではないが、春に限っては一種の興奮状態になっており、弾幕をばらまくこともある。能力もそのときには上がっているようで、サニーミルクは春先に彼女に手を出して痛い目に遭ったことがあるらしい。
ステージ演出やテーマ曲は必見・必聴の価値ありだが、意外とゆっくり観賞できるほどあまい相手ではない(但し、リプレイでゆっくり観賞は出来る)。
種族
妖精
妖精とは概念が擬人化した存在であり、自意識を持った現象である。
そのために損傷したり消滅しても元となる概念(冷気や花)が存在する限り一瞬から数週間で再生し、活動を再開できる。また基本的に現象であるため飲食などは必要ないのだが、娯楽として摂取しているようだ。
その容姿や性格は総じて幼く単純で悪戯好き。時には命にかかわる笑えない悪戯をすることもあるが、基本的には笑って済ませられる程度であり、人間も妖精を捕まえてはたまに鬱憤晴らしをしている。
また妖精の強弱はその元となった概念や場に依存し、概念が強化される環境(冷気がきつくなる冬、花が咲き乱れる春)や霊気などが高まった場などでは時に妖怪を凌駕するほどの力を付ける。
中には何らかの原因で妖精を逸脱した力や思考を常に保持する個体も存在し、そういった妖精はいずれ妖精から外れて妖怪になるらしい。
外見
金髪または明るい茶髪で、赤いラインの入った白いワンピースに揃いのとんがり帽子。
頭にリボンを付けているが、これが頭に直接付いているのか帽子の一部なのかは解釈が分かれるところ。
やや意外なのが羽根の色。『妖々夢』・『花映塚』・『妖精大戦争』のどれを見ても、他の妖精とは異なる灰色がかった羽根を持つ。ただし公式扱いの書籍では普通に白で描かれていたりもするので、デザイン上真っ白になるのを避けるためだけに明度を落としたのかもしれない。
羽根の形も原作と書籍で違いが感じられる。原作では何かフサフサしたものを背負っているように見え、『求聞史紀』では透ける薄い羽根を大量につけた大きな二枚羽根、という注釈がある。一方で『儚月抄』や『三月精』の絵は他の妖精同様の単純な形状が三対から四対ついているだけである。
求聞史紀の挿絵はもう少し特徴的で、同じ本の注釈ともズレがある。具体的には前述のリボンがなく、やや凸凹がある羽根を三対ほど持った姿が描かれている。設定上は阿求が描いたものなのでこちらはいっそ無視してもいいかも。
『花映塚』及び『妖精大戦争』では通常の服装の他に四季映姫・ヤマザナドゥのコスプレの服装をしている。
映姫のコスプレをしたリリーホワイトは服装の白い部分が黒になっており、妖精大戦争では赤いラインが金色になっている。この服装のリリーホワイトは「リリーブラック」という通称で呼ばれ、原作の設定では同じキャラクターなのだが、殆どの二次創作では別キャラクターとして扱われている。
儚月抄(漫画版)第9話では、通常の服装のリリーホワイトの近くにこれと同じ服装をした違う髪型の黒髪の妖精が描かれているが、リリーホワイトとの関係は不明。
(「四季映姫のコスプレ」は2010年8月21日『枯れラジ』のZUNの発言より。)
能力
春が来たことを伝える程度の能力
具体的に何をするのかは不明だが、彼女がやって来ることで幻想郷の住人は春の到来を実感するようである。
植物などに花が咲くきっかけを与えることができるらしく、『三月精』では彼女が通った場所が一瞬で春になる描写も有る。
テーマ曲
『妖々夢』のステージ4道中曲。ステージ4中ボスであるリリーホワイトのテーマとされることもある。
東方Projectの各楽曲の中でも、特に叙情的な旋律を奏でる曲で、Key系列の主題歌を彷彿させる。だが4面から難易度が上がり、弾幕を避けるのに必死になるためかこの曲が名曲として上げられることは少なめ。
東方の曲の中では長い部類に入る(1ループ約4分。ちなみに1ループが終ったあたりでプリズムリバー三姉妹と出会うことになるので2ループ目を聞くことは少ないはず)。
二次設定
人物
多くの場合春らしく天真爛漫な性格として描かれ、いつも笑顔。
原作では台詞が一切存在しないが、「春が来たことを伝える程度の能力」を持つことから「春ですよー」という台詞が定着している。そこからの派生で「○○ですよー」が口癖にされることも。
スペルカード
原作ではスペルカードが存在しないが、二次創作ネタでは『禁録「ミストルティン」』、『「瞬春「春極達」』など、どこかで聞いたことがあるようなスペルカードを使用していたりする。
冬との勝負
リリーホワイトは春を告げる妖精であるため、しばしばレティ・ホワイトロックと季節を巡る戦いが繰り広げられる。その勝敗の行方はその年のリアル気候によって左右されるが、イラストが描かれるのは基本的に寒い日が続く時であるため、あまりリリーホワイトが勝利する絵は見られない。
リリ大
妖精大戦争の夜桜怪道ステージに大妖精と一緒に中ボスとして登場してから、リリーホワイトと大妖精は仲良しとして扱われることが多くなった。