概要
シャボン玉石けん株式会社は1910年に「森田範次郎商店」として創業し、1949年に法人化し「株式会社森田商店」と改称した。1961年に合成洗剤の製造・販売を開始し、1965年には森田商事株式会社と改称、とここまでは普通の石鹸メーカーのひとつであった。
しかしこの頃日本国有鉄道から特別な注文が入ったことでその後の路線は大きく変わった。機関車の洗浄の為に無添加粉石けんの製造を依頼されたのである。ボイラーの洗浄は特別な注意が必要なものだったが科学石けんの普及によりボイラーの洗浄に適する洗浄剤は減っていたのである。仙台鉄道管理局において工業用洗剤「第二燐酸ソーダ」の導入を検討したもののヒ素が入っていたことから不適切であるとして返品する(のちの森永ヒ素ミルク事件はこの洗浄剤を使用して発生した)など国鉄はこの頃機関車に優しい洗浄剤の入手に苦労していた。そこで森田商事に特注の洗浄剤製造を依頼したのである。
この試作品を当時の社長が洗濯や浴用に使用したところ湿疹が治った事から合成洗剤が湿疹を起こしていたと考え、この体にも優しい洗浄剤を広く一般に販売することを決意し1974年に合成洗剤事業を撤退、1975年にシャボン玉石けんを発売した(因みにメイン画像はマスコットキャラクター「シャボンちゃん」)。
1987年に現社名に改称。