概要
ロシアの伝承に伝わる霜の精。
“ジェド”とは「老人」、“マロース”とは「寒波」を意味しており、ロシア版サンタクロースともいえる存在だが、サンタクロースと違って青い衣装を着ているという相違がある。
娘(あるいは孫娘)のスネグーラチカと共に現れるとされ、次のような話が伝わっている。
昔ある所に継母に虐げられている娘がいました。継母は連れ子を溺愛しており、ある日娘を家から冬の野へと追い出してしまいました。悲観する娘に前に何処からともなくジェド・マロースが現れたかと思うと冷たい風を吹き付けてきました。ジェド・マロースは娘に「暖かいか?」と問い、娘は「暖かい」と答えました。何度か問答を続けた後ジェド・マロースは娘に毛布や食料を与え助けてくれました。継母は無事に生還した娘をみて連れ子にも同じ幸運を与えようと連れ子を外へと出しました。先と同様にジェド・マロースが現れましたが、性格の悪かった連れ子は頑なに「寒い」と一点張りに意地を張り続け、とうとう命を落としてしまいましたとさ。