六爻
ろっこうあるいはりうやお
晋江文学城にて2014年よりpriestにより連載されていた古風耽美小説。完結済み。
番外編含む109章により構成されている。
2018年には書籍が全5巻にて北京时代华文书局より発売されている。
猫耳FMにて729声工场よりラジオドラマが公開されている。全1期で完結済み。
アニメ放送予定だが詳細時期は不明。
タイトルの『六爻(liuyao)』とは、3枚のコイン(銅貨)を6回投げてその裏表の組み合わせから吉兆をみる易占から来ている。
銅貨は主人公、程潜の渾名でもあり、童如を始めしばしばモチーフに挙げられる。
また、六爻占術の本質は偶然の事象から運命を導き出すことであり、扶搖派と師兄弟たちに訪れるさまざまな出来事から、誰が手を引いているのか、何が目的なのかを推察する作風に準えていると考えられる。
主人公
程潜(chengqian)
扶搖派の三師兄にあたる。愛称は小潜。
酷薄非情な性格は子供を顧みることのなかった両親によるもの。しかし忠義には篤く、面倒を見てくれた師父を尊び、自分を庇って怪我をした師兄には気遣う素振りを見せる。ゆえにその精神を以って入道に至る。
厳争鳴からは小铜钱(小銭、銅貨)と揶揄われる(“潜”と“钱“の発音が近いことから)。
師兄弟
李筠(liyun)
扶搖派の二師兄。
聡いがゆえに臆病で心配性。狡賢く抜け道を探すのが得意。
頭脳派で戦闘能力はからっきし。
その危険性を知らず、禁じられた日に裏山に立ち入ることを程潜たちに唆して実際に韓淵が行方不明になった際はひどく狼狽えた。
韩渊(hanyuan)/韓淵
扶搖派の四師兄。愛称は小渊。
孤児で、廃寺に住み着いていたところを木椿真人に拾われる。文盲のためよく修練を嫌がった。
妖谷に入り込んだり、幽霊だと思って画魂を揶揄うなど、問題児ばかりの師兄弟の中でも生粋のトラブルメーカー。
単語
魔宗
邪宗。魔修は悉く道を逸れた者として追われる立場にある。
厳争鳴がひどく嫌悪する一方で、木椿真人の印象は決して悪いものではない。
魔宗の中でも特に禁忌とされる鬼宗がある。
- 噬魂灯
鬼宗の呪法。少女の魂を素体にして作られた灯籠に生贄を注ぐことで、生贄となった魂を自由に操ることができる。
注がれた魂の質が高いほど、数が多いほどその力は強大になる。
北京时代华文书局有限公司から出版。全5巻。4巻までは紙製本だが5巻のみハードカバー。
巻数 | 出版年 | サブタイトル | ISBN |
---|---|---|---|
1巻 | 2018年5月 | 鹏程万里 | 9787569918922 |
2巻 | 2018年8月 | 上下求索 | 9787569922226 |
3巻 | 2018年11月 | 事与愿违 | 9787569925159 |
4巻 | 2019年3月 | 盛极而衰 | 9787569900187 |
5巻 | 2019年6月 | 返璞归真 | 9787569930139 |
※以降、序盤の重大なネタバレ含む※
一巻にて、扶搖派が衰退した理由が木椿真人の師兄である蒋鹏((蒋鵬)jiangpeng)の暴走、並びに四聖による掌門の殺害であることが語られる。
また童如が扶搖派を手助けするのも、彼こそが木椿真人と蒋鵬の師父(程潜たちの師爺、師祖)にあたり、先代の掌門に他ならないためだと明かされる。
既に故人であり、銅貨に宿る魂だけの存在になっていた童如は、己が魔宗を修めたがゆえに扶搖派が衰退する原因になったことを悔やみ、死の間際、三枚の銅貨に砕いた魂を込めて門派の危機に備えていたことを語る。その答えを聞き、木椿真人は童如が魔修となった所以が自身にあることを理解したため、残った自身の魂と銅貨を結びつけ、童如と共に罪を償うことを願い、程潜に別れを告げる。
扶搖派の衰退の原因、師父、師祖、師伯の関係性を知った程潜は、再会した厳争鳴に掌門の木札を託し、これからは大師兄が掌門であるという残酷な事実を突きつける。
扶搖山から遠く離れた青龍島で師父を喪い取り残された子弟たちは、いつか必ず扶搖山に帰り、かつての十大門派としての栄華を取り戻すことを誓うのだった。
コメント
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すべて見る做这样的春梦倒不如不做(こんな春夢を見るくらいなら、むしろ見ない方がいい)
ED後。ほったらかしにされた厳争鳴が小潜の春夢を見てやろうとして、うっかり逆カプになりかける夢を見る話。現実は鸣潜。逆カプではありません。6,168文字pixiv小説作品