杀破狼
しゃぽらん
晋江文学城にて2015年よりpriestにより連載されていた古風耽美小説。完結済み。
番外編を含めて全130章より構成される。
2020年に簡体字版の書籍が湖南文艺出版社より全3巻にて発売されている。
猫耳FMにて729声工场よりラジオドラマが公開されており、全3期にて完結済み。
ドラマ化が決まっているが、現在は放送延期との発表を受け公開時期は不明。また、ドラマタイトルが『杀破狼』より『烽火流金』に変更となった。(2021年5月時点)
タイトルの『杀破狼(shapolang)』とは、中国天文学における紫微斗数の命格(天命、運命)の一種。七殺、破軍、貪狼の三星の総称であり、いずれも凶兆の命格として忌避される。
これは主人公、長庚の名にも言えることであり、物語を通して、不吉の象徴、定められた命数を覆すことが一種のテーマであると考えられる。
主人公
顾昀(Gu yun)/顧昀
字は子熹(Zixi)、幼名を十六(Shiliu)。
雁回では沈十六と名乗っていたため、長庚や子供たちはしばしば十六叔と呼ぶ。
沈易とは兄弟のフリができるほどの親しい間柄で、上司と部下でありながらお互いに軽口を叩く。
長庚含む雁回の住人からは容姿以外取り柄がないと思われていた。
目尻と耳朶に赤い黒子があり、桃花眼の妖艶な雰囲気を纏う美形。
普段は瑠璃鏡(片眼鏡)をかけているが、戦場に立つ際は薬を飲むことで無理やり聴力と視力を補っている。
主要キャラ
沈易(Shen Yi)
字は季平(Jiping)。顧昀の部下であり、鉄騎玄鉄三大営の一軍、玄甲の将。
科挙に合格する実力があり霊枢院で蒸気機構に携わっていたため非常に博識で手先も器用。
顧昀に玄鉄営の再興に巻き込まれて以降、碌なことがないと常々ぼやいている。
葛胖小(Ge Pangxiao)、葛晨(Ge Chen)
長庚を大哥と慕う小太りの少年。
北疆の襲撃により家族を失い雁回を出たあと、了然との旅を経てからは蒸気機構に魅せられて霊枢院に入る。沈易も驚くほどの才能を発揮する。
曹娘子(Cao Niangzi)、曹春花(Cao Chunhua)
長庚を慕う子供の一人。
算命学によれば本来女児として産まれるはずだったが男児として産まれてしまったため、短命を恐れた両親が性別を偽り女子として育てることにした。そのため普段は少女の格好をしている。
北疆の襲撃の日、川に落ちたところを長庚に救われ、恩義のために同行する。
非常に耳が良く、多国語を操り変装の術に長ける。
その他登場人物
単語
地名
組織
大梁第一鉄騎玄鉄三大営
玄鷹、玄甲、玄騎の三大軍を指す。大梁を支える玄鉄営の主力。
- 鷹
軽量の鎧で飛行を可能にしたもの。顧昀もこの鎧を見に纏う。
- 甲
重厚な鎧の歩兵。沈易はこの鎧を纏う玄甲部隊に属する。
- 騎
玄鉄の鎧を纏う騎兵。この騎兵からなる軍が玄騎。
七大軍種
書籍版では八大軍種。鷹、甲、騎に加えて裘、鳶、車、炮、蛟の“八つ”の軍種が存在する。
いずれも強力な軍であり、特に鷹、甲は抜きん出ている。しかし、蛟軍に関しては海戦の経験が乏しい大梁の落ち目でもあり、戦力不足は否めなかった。
鳶は巨鳶と紅斗鳶の輸送機が作中に登場している。
- 晋江文学城
※2021年10月に修正のため全文閲覧不可となったが、2022年6月に再公開となった。
- 簡体字版書籍
2020年に簡体字版が湖南文艺出版社より出版されており、現在市場に出回っている単行本はこちら。全3冊で1セットの販売形態が採られている。
巻数 | 1セット(全3冊) |
---|---|
発売日 | 2020年11月 |
定価 | 149.4元 |
頁数 | 1032頁 |
ISBN | 9787540496906 |
- 繁体字版書籍
2016年に繁体字版が台湾龙马出版社より出版されたが現在は絶版。
2020年から威向文化が繁体字版の新装版を発売。
- 韓国語版電子書籍
電子書籍サイトRIDIBOOKSにて配信中。
- タイ語版書籍
2023年4月現在SENSE BOOKより3巻まで発売中。
- 英語版書籍
2023年7月からSeven Seasより順次発売予定。
コメント
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酒と稗史と男と女
歌は世につれ世は歌につれ。砂にまみれて飲む酒は 苦い孤独の味がする。ねぐら追われた渡り鳥、明日は都か東海か。心を照らす野辺の花、きっと帰ってくださいと、縋るお前の深情け。お前がいればそれでいい。男心を切々と歌い上げます「西北一枝花」それではお聞きください。 書いた話の前半が全部キャプションで完結してしまって困惑しています。本文は中盤以降顧昀と長庚が妓楼でいちゃいちゃしているのでそこまでスキップしてもいいかも知れません。 稗史というのは野史ともいいまして、正式な歴史書ではないんだけど完全に嘘ともいいきれない、たまには本当のことがあるかも?な雑多な民間の作、楊貴妃が死なずに日本に逃げていた、キリストも日本に逃げていた、という感じのものです。きっと顧昀と長庚は史書の真面目な伝と、巷で語られる話のギャップが大きいと思いますよ。絶対元帥ハーレムものができる。皇子幼なじみ女医男の娘おデブちゃん坊主財閥総帥皇帝蛮族王と攻略対象を取り揃えた奴が。 今回は唐白虎や李白や崔護や王讃や諸葛亮から引用しております。あとなんか入れたかな…漢詩はとても作れません。11,984文字pixiv小説作品 【翻訳】その全ての温もりが
【https://archiveofourown.org/works/31531907】Ceta様にこちらの作品の翻訳・投稿の許可をいただきました。本編終了後、長い年月を長庚と過ごしてきた顧昀が思い出を振り返りながら長庚の好きなところについて考える……というとても大好きなお話です。拙い訳でうまく訳せていないところも多々あるかと思うので、是非オリジナル版の方を読んでみてください。口調等は個人的なイメージで日本語にしているのでご了承ください。7,069文字pixiv小説作品【殺破狼】窓辺で笑う君を見ていた【長顧】
※webオンリー掲載作品 ◆あらすじ◆ 顧昀は夢で過去の世界に入り込むが、そこにいる少年長庚は自分を「義父」と呼んでくれない。 義父らしいことができなかったことを悔やみ、葛藤し、 苦しみの中から長庚を救おうと必死にあがくシリアス(ラストは甘く) WEBオンリーお疲れさまでした! 当日は新作7作品を展示しました。お立ち寄りいただいた皆様ありがとうございます。 頂いたメッセージとっても嬉しかったです。 当日の作品は折を見てPIXIVにも順次掲載していきます。 今回はおしながき①の作品をお届けします。 以降の更新日は、クリスマス、大晦日、元旦、顧昀バースデー …を予定しています。12,769文字pixiv小説作品