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曖昧さ回避

  1. 映画『SAW』シリーズに登場する殺人鬼。本稿で説明。
  2. MARVELコミックのキャラクター。⇒ジグソウ(MARVEL)

概要

作中に登場する連続殺人鬼。


特定の人物を拉致・監禁し、生死を賭けた「ゲーム」に参加させる。

彼の用意するゲームの多くは、相手の人間の深層心理を踏まえ、二重三重にも計算つくされたトラップが張り巡らされており、中には攻略する上で五体もしくはそれ以外の器官を犠牲にするものものも存在する。


これまで彼のゲームに参加させられた者の殆どが脱出できずに無惨な最期を遂げている。ゲームの会場には人気のない廃墟や地下室が用いられており、警察も現場に辿り着くのはゲームが終了した以降で、彼の足取りが掴めず捜査が難航している。


「被験者」には単純に「他者に害をなす者」や「命を粗末にする者」などを基準に選んでいる悪党で、連続強姦魔からリストカットなどの自傷行為に及ぶ者まで幅広い。拉致された被験者は、テープレコーダーの音声やビデオカメラに映るジグソウの人形(メインイラスト、通称・ビリー)を介してこれまでの被験者自身の犯した罪とゲームのルールを説明され、定められた制限時間の内にゲームを完遂することを強いられる。


名前の語源は糸ノコギリ(Jigsaw)。

発見される死体の皮膚の一部がジグソーパズルのピース型に切り取られていることからマスコミや警察により「ジグソウ(もしくはジグソウ・キラー)」と呼称されるようになった(本人は名乗ったことがない)。この趣向については、曰く「(ピースの欠けた)未完成な人間」であることを象徴しているとのこと。


ちなみに一人称は「私」だが、第一作では正体が終盤まで明かされなかったため「俺」となっている。


以下ネタバレ注意

※この記事は映画『SAW』シリーズに関するネタバレがあります。






















ジグソウ

演:トビン・ベル / 石田太郎(日本語吹替)


本名はジョン・クレイマー。

建築学や機械工学を精通した人物で、かつては新聞や雑誌にも取り上げられるほどの実業家だった。妻には薬物中毒の更生クリニックに勤めるジル・タックがおり、彼女との間に待望の実子を授かっていた。


しかし、ある日に妻の患者だったセシル・アダムズが強盗目的で病院に押し入り、その際にセシルが妊娠していたジルの腹に衝撃を加えたため流産してしまう。待ち望んだ我が子を失ったショックに加え、セシルの悪びれない姿勢を目の当たりにしたジョンは「自分を助けるのは他人ではなく自分」と考えるようになる。


更に追い打ちを掛けるように、ジョン自身も治療不可能な脳腫瘍を患っていることが発覚し、残り少ない余命宣告を受け絶望した彼は、その帰りに車ごと崖から転落して自殺を図る。しかしジョンは奇跡的に生還し、この出来事から彼は「自己を省みない人間に生きる意味を見出させる」という独自の人間の生死に対する見解を確立する。


この一連の出来事の後、ジョンは妻が危険に巻き込まれぬ様に離婚を行ない、自身の機械工学や設計の知識と技術を駆使し、初めて「ゲーム」を制作する。セシルを被験者として最初のゲームに及んだ。以降もジョンによるゲームは各所で発生し、世間では正体不明の連続猟奇殺人事件として取りざたされることになる。


ゲームの傾向

ゲームの目的は「殺人」ではなく更生であり、いずれのゲームも攻略こそ非常に困難ではあるが明確にクリアの条件が掲示されている。その為、後継者が行ったただ殺害するだけのゲームに対しては「劣悪な模倣」と評しており、自身が「殺人鬼」と称されることには否定的。

またゲーム自体はクリアしなかったものの、人としての良心を貫いて自らの足を切断することで脱出したローレンス・ゴードンを助けている。


しかし、彼が確実に制作したゲームでも代償を払ってもその後助かるか怪しいものや確実に死者が出るようなものも存在するので少なくとも作中で示された条件だけで誰も死なないかはやや不明瞭ではある。

一応、中にはちゃんと警告さえ聞いていたり、良心に従い参加者同士で協力していれば大きな被害に遭わずに済むよう設定されていたゲームもある…のだが、その参加者は極限化ですぐに己の保身に走ったり短絡的に他者に犠牲を強いては後戻り出来ない事態を引き起こし、忠告を聞くような自制心や良心が希薄な者ばかり選ばれるためあまり機能していない。


また、作中でメインとして扱われるゲームはジョンに因縁がある人物が多く採用されている。


このこともあって作中でも単なる猟奇殺人鬼扱いされており、彼の協力者や後継者ですらゲームは単なる復讐や殺人嗜好と捉えている節がある。


また、更生という面で見るとゲーム生存者の生き方が好転したことはほとんどなく、生存者が多く出た『ソウ ザ・ファイナル 3D』でもほとんどがトラウマとしている。

ゲーム生存者で後継者にもなった人物もいるが彼の思想を理解はしていなかった。


なお、ゲームと関係なく警察による追跡を妨害するトラップは普通に行っている。


SAW

第一作では終盤までその正体は明示されていない。

一度、一連の事件を追っていたデイビッド・タップ刑事によりラボまで踏み込まれるものの、右腕に仕込んでいたダガー状のリストブレードと、ラボに仕掛けておいたトラップでタップの相棒であるシンを殺害し逃亡。


その後、自身の主治医でもあったローレンス・ゴードンと、彼の浮気調査をしていたアダム・フォークナーを拉致し、老朽化したバスルームにおいてゲームを行う。


実は二人のゲームの行われるバスルームの中央に横たわった死体こそがジョンであり、彼ら二人のゲームを最も近くで見ていたことが発覚。ローレンスたちのゲームの実行犯であるゼップ(遅効性の毒により彼ら二人のゲームを監視する「ゲーム」をさせられていた)が死に、ローレンスが脱出したのを機に起き上がり、脱出できなかったアダムに「ゲームオーバー」を告げて去っていく。


SAW2

本作では、物語の序盤で早くも警察およびSWATにより完全包囲の末に捕縛される。

しかし、自身を逮捕したエリック・マシューズ刑事の息子ダニエルがゲームに参加させられていたことを知らせ、彼にダニエルの解放をかけて「ゲーム」を持ちかける。ルールは、これまでの大掛かりな機械装置などを使ったゲームとは異なり、ただエリックと制限時間まで「話をする」というものだったが、モニターに映る息子の危機に戦慄したエリックは、周囲の警官たちを振り切り、ジグソウを連れてゲームの会場へと急行する。


実は、ダニエルのゲームは既に終了した録画映像であり、ジョンは他所の建物からこの録画映像を配信して警察の捜査をかく乱していた。息子のダニエルも、警察が包囲したアジトの金庫の中で監禁されており、制限時間の経過により約束通り解放された。


しかし、その事実を知らないエリックは、そのままゲームの会場に乗り込み、待ち受けていたアマンダ(ゲームの数少ない生存者の一人で、ジョンの後継者”候補”)によって拘束される。


SAW3

エリックによって連れ出された後、協力者であるアマンダによって救出される。しかし、病状の悪化からか最早自力で動くこともままならず、かつて自身が設計を務めた食肉加工工場の廃屋にてひっそりと療養していた。


「ある医師」の推薦で女医のリン・デンロンをアマンダに拉致させ、「ある人物を生かすゲーム」を強制する。ジョンの心拍数と連動した起爆装置をリンの首に装着し、心肺停止状態になると起爆するという条件を知らせた上で自身の脳腫瘍の延命手術を行わせる。同時に、交通事故により息子を亡くしたジェフ・レインハートにも、息子の死に関わった3名の人物(事故の目撃者・無罪判決を下した裁判官・加害者)を「許すゲーム」を強制する。


最終的にジェフは3人のうち誰一人として救えず、そのままゲームの首謀者であるジョンの元へとたどり着く。ジェフはジョンを許せず、手元にあった電動ノコギリでジョンの首を切り裂き殺害。同時にリンの起爆装置が作動し彼女も死亡する。


実はジェフとリンは元々夫婦であり、彼女をゲームの被験者に選んだのも延命が目的ではなく、ジェフが「許せるか」を試すためだった。結果的にジェフは、誰も許せなかったことで妻や産まれてくるはずだった実子(リンはこのとき妊娠していた)すらも失うこととなった。


なお、本作の舞台となった食肉工場(通称:ギデオン・ビル)は、ジョンが生まれてくるはずだった自身の子供に付けようとしていた名前に由来する。


以降のSAWシリーズ

故人となっているため、回想のみの登場となる。


後継者及び協力者

シリーズ後半以降は前述の通り死亡しているためゲームはジグソウの後継者が行っている。

また、ジョンが一人で行うには明らかに限度があったためか協力者の存在もあった。

一方で前述のようなジョンの思想への理解は行われていたとは言い難く、彼の意志をゲームを通して理解したローレンス・ゴードンは小説版にて「誰もジョンの後継者にはなれない」と独白している。

実際にジョンのゲームを受け継いだ犯人たちはゲームの過程や失敗の結果しか見ておらず、如何にして相手を苦しめて惨たらしく追い詰めるかに重点を置いており、ゲームをクリアさせる気はなかった。


また、メインとなる後継者はジョンの経緯と重ねるためか復讐が起点となっている。


アマンダ・ヤング

かつてのゲーム参加者でクリアした人物。ゲームを経験して価値観が変わった人物の一人でジョンに心酔している。

ゲームでは監視役や病状が悪化したジョンの補佐を担当。

信奉する一方で人の更生は信じていないためゲームは単なる殺人ゲームとなっていた。

詳細は項目参照。


マーク・ホフマン

模倣犯だったがそのことをジョンに突き止められ協力者となる。

主に力仕事を担当。

ゲームは苦痛を与えることが目的となっておりジョンの思想への理解もなかった。

詳細は項目参照。


ジル・タック

元妻でありゲームそのものには無関係であったがジョンの死後にゲームを託される。

彼女が実行したのはホフマンへのゲームのみ。

ジョンの行動そのものには怯えている回想もありホフマンからの復讐を避けるため警察に協力しているため恐らくジョンの遺言を実行しただけで後継者になる意思はなかったと思われる。


ローレンス・ゴードン

かつてのゲーム参加者。ゲームクリアの条件は満たしていなかったが、一線を越えずに自分と他の参加者を助けようとする行動がゲームクリアと見なされ助け出されていた。

その存在が明かされたのは終盤だが、他のシリーズでもジョンのゲームを手伝っており、主に医療系(人体に鍵を仕込むなど)を担当していたこと彼の回想で判明する。

その存在は隠されていたようで、ジョンの死後は後継者(というかホフマン)がその遺志を継げるかの監視を行っていた。直接行ったゲームはないが、その立場から一応テストという形でホフマンにゲームを仕掛けたと言えなくもない。


ジョンから信頼されていたこと、全てを託されていたこと、FINALのラストシーンからファンの間では彼も後継者だったという意見もあるが、小説版の描写から後継者になる気はないという説もある。後のシリーズを見ると後継者にはならなかった様子。


『ジグソウ:ソウ・レガシー』の犯人

かつてのゲーム参加者。

ジョンの死に関わる人物でありゲームも攻略できなかったが、命を意図的に軽視する悪意がなかったことや、ゲームの難易度が理不尽に跳ね上がるようなアクシデント(しかもそのアクシデントの原因は明確にジョンのミス)が発生していたこともあって傷を負う形で解放され、その後は自身の過去もあって彼に共感して協力者となった。

回想からするとジョンと共にゲームの制作を行っていた様子。

自身がジョンの後継者となれるかのテストを兼ねてかつて自身が参加したゲームの再現を復讐相手をスケープゴートにする形で行った。

ジョンが話した死者の代弁という思想を継いでおりジョンも彼を信頼していたような台詞がある。

一方ですぐに後継者にならず今回のゲーム及び復讐に至ったのは数年前の妻の死が関係している点、彼独自のゲームが復讐を兼ねており事前に示したゲームクリア条件を満たしていたのにクリアにしなかった点などから後継者になり切れていないというファンの意見もある(ただしラストのゲームで復讐相手は不正を行っており犯人もそれを見越した行動をとっている)。


『スパイラル:ソウ オールリセット』の犯人

ジグソウの思想に感銘を受けつつもそれを社会全体に当てはめた模倣犯(そのためジグソウ関係者とは特に関係がない)。

腐敗している警察組織相手にゲームを仕掛け各々の不正に当てはめたゲームをメインで行った。

警察組織に対してはゲームというより怒りを優先したような描写もある。


その他

ビリー

本作シリーズのマスコットとも呼べるキャラクター(本項のメイン画像参照)。

ジグソウが被験者へのゲームの説明をするためのメッセージビデオや一部のトラップで使用する腹話術人形。タキシード姿のピエロを模しており、眉や頬骨の張った白塗りの顔に赤い口紅と渦巻き模様の頬、赤と黒の不気味な目が特徴。随所で加工音声のような甲高い笑い声を用いる。


余談だが、本作の監督ジェームズ・ワン制作の映画『デッド・サイレンス(2007年公開)』にもこっそり登場している(複数の人形の中に紛れている)。


関連イラスト

ジグソウジグソウ先生

やぁ、ゲームをしよう。GAME OVER

DeadbyDaylight × SAW


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ホラー映画 SAW

殺人鬼 シリアルキラー トラップ


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