龍賀沙代
りゅうがさよ
CV:種﨑敦美
本記事は、劇場アニメ『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の重要なネタバレ情報を含みます。 |
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担当声優の種﨑敦美は、『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズへの出演は本作が初参加となる。
種﨑は「自身の子供の頃当たり前のように見ていた作品に出演する事に、ワクワクせずにはいられなかった」とコメントで喜びの旨を語っている。
※以下、映画本編の重大なネタバレを含みます。まだ視聴していない方や、ネタバレが嫌な方はスクロールする事をお勧めできません。
一連の殺人事件の真犯人。
実は彼女は、過去に祖父である龍賀時貞によって彼の子を産むために性的虐待を受けており(乙米曰く「時貞のお気に入り」)、自分を辱める時貞へのやるせない怨みと怒り、常に自分たちの地位を保つために犠牲を当たり前のように強いる因習に染まり切った家族への絶望が募り募った結果妖怪・狂骨の依代と化し、自分に危害を加えようとしたり、脅しをかけてきた一族の人間を狂骨の力で次々に殺害していたのが事の真相であった(なおその際、殺された者達は皆左眼が損壊している、なおこの狂骨は沙代の憎しみで呼応しているため、沙代の心の奥底の憎しみが権化しているようにもうかがえた。)。
水木はゲゲ郎と関わった事で妖怪や霊の姿が見える様になり、沙代に取り憑いている被害者の怨霊や狂骨の存在にも気付いていた。また、乙米から沙代が時貞から受けた虐待についても既に知っていたが、それでも彼女の「村を出たい」という願いを聞き入れる。
沙代に手を引かれ、村の外へと通じるトンネルへと向かう水木。だが囚われの身となっていたゲゲ郎を救うため窖に向かうと告げ、先に脱出するよう沙代に促す。沙代もそんな水木の意思を尊重し、彼を助けたいという思いから行動を共にした。
しかし沙代を人質としてゲゲ郎を開放させようとした水木の演技を見抜いた乙米は、よりによって沙代が水木に最も知られたくなかった虐待の事実を暴き立て、更にそれを既に彼が知っていた事を指摘して嘲笑う。
全てに絶望した沙代は一族への憎悪と恨み、哀しみの感情を爆発させ自身の意思で霊能力を使って狂骨を呼び出し、使役し、その場にいた家族や関係者たちに向け襲い掛かる。
沙代の霊能力は呪具を用いて制御しようとした長田すら上回り、逆に呪具を粉々に砕いてしまう程の凄まじいもので完全に支配権を得た沙代は屍人として飼い殺されていた犠牲者達を狂骨に吸収し、怨霊として操る事でその場にいた実母である乙米や彼女の側近であった長田とその配下達や屍人の世話役だった村人達をいとも簡単に殺害、更には呆然とする水木の首を自らの手で締め、涙を流し泣き叫びながら水木を殺そうとする。
しかし、既に虫の息である長田の最後の執念により背後から刀で胸を貫かれた沙代は致命傷を負った直後青い炎に包まれ断末魔を上げながら、骨も残らずに灰と化すという凄惨な最期を遂げた。
そして彼女の従兄弟にして弟である時弥もまた呪詛の犠牲となり、彼の怨みに満ちた魂は狂骨となって哭倉村を彷徨い続ける。
…しかしそれから70年後、鬼太郎と目玉おやじの活躍で最後に残っていた狂骨が浄化された時、それが時弥であった事が明かされ、少女の姿をした魂が彼を迎えに来る。
それが誰であるかはっきりとはしないものの、沙代に似ている事が示唆されている。
公式コメント
【編集のルール】
公式の発言についてはソース必須。公式が断言していない事をあたかも断言したかの様に書く、勝手に文言を付け加える、改変する等の行為は禁止。
- 劇場パンフレットのインタビューで沙代役の種﨑敦美は、沙代の末路は「実は悲惨な最期を水木に見せ付けて水木の記憶に残ろうとする沙代の復讐であった」とコメントしている。
- spoon.2Di(vol.106)のインタビューで脚本の吉野弘幸は「当初は沙代を19歳ぐらいの女性とイメージして執筆し、もっと水木とのフラグも立っていたが、その後設定が変更され幼い少女となったため、水木と沙代の間の恋愛感情はほぼ完全になくなった。でも結果的に水木がまともに見えるし沙代の悲劇性も強調できて良い変更だったと思います」とコメントしている。
- 月刊アニメージュ(2024年8月号)のインタビューで、脚本の吉野弘幸は、『水木は沙代に対して一貫して大人の目線で接してますよね。』というコメントに対して「そこは谷田部さんと監督のレギュレーションですね。僕はもう少し色っぽい雰囲気になってもいいかな、と思っていましたが、谷田部さんから「沙代のつらい身の上を思うと、時貞のしてきたことが連想されてしまう土俵に水木は立たないほうがよいのでは」とチェックが入り、いろいろ調整することになりました。」とコメントしている。また、『沙代は、シナリオでは19歳くらい、完成映像では17歳くらいでしょうか。』という質問に対しては「そうですね。19歳くらいだと色気が出ちゃうので、古賀監督が、水木が絶対に手を出さない年齢感にまで下げたんだと思います。」とコメントしている。また、水木しげるの実娘で水木プロダクションの・原口も「沙代に手を出してたら、多分……(笑)。」ともコメントしている。
- 月刊アニメージュ(2024年8月号)のインタビューで、脚本の吉野弘幸は、『シナリオの決定稿ではテラスのシーンで少し水木がどきまぎする表現がありましたね。古賀監督の絵コンテを経た完成映像では、そこはまるっきりなくなっていました。』という質問に対して「沙代が死ぬときの今際の際も、僕のシナリオではもうちょっと気持ちを残していたので、あっさりと切り替える水木を観たときは「オオッ」って思いました。」とコメントしている。
余談(ネタバレ)
情報解禁時には一部で「TVシリーズのゲストキャラクターである葛見やよいに似ている」という意見もあった。沙代の黒髪の容姿や心優しい性格、大富豪一族の令嬢というポジションは共通するものがあったが、実際にはその背景や性格、物語の結末など全てが正反対と言える存在であった。
二次創作では
そのあまりにも不憫な生涯が多くの鑑賞者たちの同情を集めたためか、二次創作では生存ifなどで幸せな姿が描かれることも少なくない。
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コメント
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