概要
不老長寿の妙薬『M』の売買によって巨万の富を築き、明治から戦後にかけて日本の政財界を影から支配してきた一族。
作中では当主である時貞の死を皮切りに、一族がひた隠しにしてきた繁栄の秘密や忌まわしき風習、それを巡る骨肉の争いとその果てに待っていた壮絶な滅亡に至る顛末が描かれる。
作中に登場する(葬儀に来た分家衆も含む)一族の殆ど全員が醜悪な人間性を見せつけたものの、それらも全ては黒幕の残虐非道な思想と行いが彼等を狂わせたという側面が極めて大きいため、彼等に対して同情や哀れみの気持ちを向ける鑑賞者も少なくない。
一部には(地獄で罪を償った上で)来世では真っ当な環境に生まれて幸せを得られるよう願う声も上がっている。
登場した一族の面々
- 龍賀時貞…当主。物語の開始直前に死去。
- 龍賀時麿…龍賀家長男。
- 龍賀乙米…龍賀家長女。
- 龍賀克典…乙米の夫。婿養子。
- 龍賀沙代…克典と乙米の娘。
- 龍賀孝三…龍賀家次男。
- 龍賀丙江…龍賀家次女。
- 長田庚子…龍賀家三女。長田幻治の妻。
- 長田時弥…庚子の息子。
余談
- SNS上では一族の因習に毒される以前にあったであろう彼等の少年・青年時代や、そこからいかにして人間性が歪んでいったのかというプロセスについて考察したり、創作意欲を巡らせる人も多い。
- 当時にしては珍しく分家の人間も含めて、喪服を身に纏う資金力を持っていた。
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見方を変えればそう言えるかもしれない。