CV:沢城みゆき
※注意!
本記事は、現在公開中の劇場アニメ『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の重要なネタバレ情報を含みます。 |
---|
概要
鬼太郎の父(以下、ゲゲ郎)の生き別れた妻であり、鬼太郎の実の母親。
原典における岩子に該当するが、作中で本名は明されていない。
なお、ファンの間では便宜上「岩子」の名が使用されることがもっぱらであり、pixivでも投稿作品のキャプションやタグの大半で「岩子」が用いられている事に注意。
人物
短髪でツリ目のやや派手めな美人(水木も、写真を見て思わず「美人だ…」と呟く程)。
ゲゲ郎の話によれば、同じ幽霊族の生き残りでも人慣れしていない自分と違い、人間社会に適応して生きてきたという。
また人妖隔てなく優しい慈愛に満ちた心根の持ち主で、人間を憎んでいたゲゲ郎も、そんな彼女の優しさに触れた事で人間への考え方を改めたらしい。ゲゲ郎曰く「愛に溢れた女」。
所謂モガ風の容貌で、タイピストとして働く職業婦人だった事からも、人間文化に積極的だった人となりが窺える。
その優しさと髪色は息子の鬼太郎にも受け継がれている。
ある時期を境に行方不明となり、ゲゲ郎は彼女の居場所を探るため、本作の舞台である哭倉村へ辿り着く事となる。
余談
- ゲゲ郎から妻の写真を見せられた水木は「軽い敗北感を感じる」と台本にあり、予想外の凄い美人であった事にショックを受けたとの事。
- 脚本の吉野弘幸は、鬼太郎の性格は母譲りで、戦闘能力もゲゲ郎より彼女の方が上だったと想定していた。脚本の段階では戦闘シーンも用意されていたが、上映時間の都合上カットされてしまったと語っている。
- 担当声優の沢城みゆきはアニメ第6期で鬼太郎を演じており、息子とその母親の兼役で演じる事となった。
- 鬼太郎の母親は原作『地獄変』やアニメ第3期にも登場しているが、容姿や種族を含め設定はそれぞれで異なっている。
関連イラスト
関連タグ
他の鬼太郎シリーズでの名称だが、当記事のキャラクターにも、便宜上の通称として用いられている事に注意。
夫であるゲゲ郎=目玉おやじとのCPタグ。
※ここから先は、更なるネタバレが含まれます!警告はしましたよ。
龍賀一族が経営する龍賀製薬が開発した秘薬『M』……その原材料は、ゲゲ郎の同胞である幽霊族の血液が元となっていた。
そして龍賀時貞や乙米ら龍賀一族は、Mを作り続けるために鬼道衆の外法者集団『裏鬼道』を従え、彼らに幽霊族の者達を攫わせていた。
その中にはゲゲ郎の妻である彼女も含まれており、今もなお飼い殺しの状態で血を吸われ続けていたのだ。
哭倉村の地下の奥深くに囚われていた妻と、ゲゲ郎は遂に再会を果たす。
…が、その姿は長きに渡って血を吸われ続けた影響で、かつての美貌とは掛け離れた(原典の岩子と同じ)姿へと変貌してしまっていた。
「1人にしてすまなかった」と、泣きながら妻に謝るゲゲ郎。そんなゲゲ郎に彼女は、優しく慰める様に「1人じゃなかったわ」と伝える。
…そう、この時彼女はお腹の中に新しい命を宿していたのだ。
死闘の末に全ての元凶である時貞を倒し、彼が操っていた狂骨も、他の幽霊族の力を借りて鎮める事に成功したゲゲ郎達。
しかし、鎮静化は一時的なものに過ぎず、既に村は暴走する狂骨達によって村人が次々と襲われており、このままでは日本そのものが狂骨によって滅ぼされてしまうのも時間の問題だった。
そこでゲゲ郎は、狂骨から身と心を守れるよう幽霊族の力が宿ったちゃんちゃんこを水木に貸し与えて妻を託し、自身は再び狂骨を鎮めるため、その場に残る事を決意する。
彼女を両腕に抱きかかえた水木は、友との再会を約束し、狂骨で溢れ返った村からの脱出を目指す。
狂骨の脅威に晒されながらも、必死に千本鳥居を駆け抜ける水木。ただし、ちゃんちゃんこを自身ではなく、身重であり、衰弱していたゲゲ郎の妻に着せて……。
……水木が村はずれで意識を取り戻した時、既に彼女の姿はなく、それどころか水木自身も髪が白くなり、村での記憶を全て失ってしまっていた。
更なるネタバレ注意
死して残す生命と希望
エンドクレジットでは変わり果てた姿の夫と共に廃寺で暮らし、そこにやって来た水木を迎えるも、記憶を失っていた水木は2人の事が分からずに逃げ出してしまう。
それから何かに引き付けられる様に再び廃寺を訪れた水木が見たのは変わり果てた姿で息絶えた夫婦の姿であり、結局生きている間に赤ん坊を産めずに息絶えてしまい、それを憐れんだ水木によって近くの墓地に埋葬され、埋葬を終えると水木がそこを離れようとした時…
何と埋葬した場所から赤ん坊が這い出して来た姿を目撃した水木は一度は厄災を招くと考え、赤ん坊を地面に叩きつけようとするが、その刹那、脳裏にゲゲ郎の姿が過り、何かを悟ったかのように赤ん坊を優しく抱きしめるのだった…。