CV:皆口裕子
本記事は、現在公開中の劇場アニメ『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の重要なネタバレ情報を含みます。 |
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概要
戦後日本の財界を裏で牛耳り、哭倉村を支配する龍賀一族の次女。
若い頃に男と駆け落ちしたものの、その後連れ戻され、村で自堕落な生活を送っている。
人物
かつては楚々として可憐な雰囲気の美人だったが、現在はけばけばしい化粧に体型も太目となり、水木も「随分印象が違う」と内心感じる程に変化していた。
また遺言発表の場で恥じらいもなく相続分を主張する、姉や親戚に金をせがむ、昼間から酒と男に溺れるなど、様々な面でだらしのない姿を見せる。
余談
担当声優の皆口裕子は、6期鬼太郎にて犬山まなの母親・犬山純子を演じていた。
また、『ゲゲゲの鬼太郎』とコラボした『映画妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活』では、猫娘を演じていた。
関連タグ
※以下、ネタバレ注意
殺人事件の被害者の1人。
真犯人に「水木にある秘密をバラされたくなければ金を払え」と強請ったところ、犯人が操る妖怪の力で天高く飛ばされた挙げ句、高い木の天辺に胴体を貫かれて死亡した。
人間業とは思えない殺し方から、犯人像は人外にも焦点が当たる事となる。
余談(ネタバレ)
本作の予告映像で一瞬だけ映る死体は彼女である。
作中の様子や経歴だけを見れば、ただ若気の至りで軽薄な行動に出た挙句、現在は実家に金をせびる自堕落な女性でしかないが、駆け落ちの理由や今の人間性の背景に龍賀一族の因習が深く関与していた可能性は否定出来ない。
酒浸りの不健全な生活態度は、その因習から逃れられない絶望的な身の上に対する自暴自棄とも取れるし、意図的に醜悪な心身に落ちぶれる事で逃れようとしていたとも取れるのである。何より駆け落ち相手の現在も、物語を終盤まで見ていくと碌でもない末路しか想像できないのもあり、彼女の失意は察するに余りある。
- 脚本の吉野弘幸によると、初期設定では女優になりたいと東京へ出たものの上手くいかないままに連れ戻された「女優崩れ」であった。その後も家出を繰り返すが、時貞の訃報で恋人を連れて出戻り、その恋人が第一の犠牲者となる予定だったという。
作中では姪の沙代が「村を出たい」という想いを度々口にするものの、丙江の現状はもしもそれを実行に移した場合の彼女に待っている結果を暗に示している、いわば沙代のIFとも言える。
こうした事情を知ると、丙江の生き様に対する印象も、他の登場人物にも劣らぬ程に物悲しく壮絶なものへと大きく変わるし、沙代の置かれた境遇もより絶望的なものになる。