概要
アリティア王国の王子であるマルスを主人公とする初代シリーズおよび関連作品に登場する戦士。
来歴
暗黒竜と光の剣
タリス王国の傭兵部隊を率いるオグマの部下の一人。同じく傭兵部隊に所属する戦士であるサジ、バーツと共に参戦し、決起して間もないタリス義勇軍の貴重な戦力として活躍する。戦役終結後は傭兵部隊を退役し、タリス王国の故郷で魚獲り、獣狩りなどで生計を立てる平穏な暮らしを送る。
このリメイク版である『紋章の謎』第一部と『新・暗黒竜と光の剣』でも出自は同様だが、退役後の後日談では木こりとして生活し、さらに後者ではその自慢の斧捌きを駆使した仕事の速さで名を馳せたとされている。
新・紋章の謎
マルス率いるアリティア王国遠征部隊の噂を聞きつけてタリス王国を離れ、マケドニア王国とグルニア王国を隔てる国境の山村でマルス一行の到着を待つ。風貌や立ち振舞いなどがサジと酷似しているために頻繁に間違われる事実を煙たがる一方、長い付き合いの末に腐れ縁となったサジを「仲間思いのお節介焼き」とぼやきつつも良き相棒として認めている。
戦役終結後は再び木こりに戻ったが、山仕事の合間を縫いつつ鍛錬に勤しむ兼業傭兵の道を選んだサジとは異なり、「血生臭い戦争より性に合っている」とする持論から専業の道を選んで傭兵稼業を廃業する。
特徴
『暗黒竜と光の剣』では、容量の乏しさからサジのフェイスパターンを流用する形を取っているものの、色で区別を図ったバーツとは違って全く同一である。また、決して悪くない成長率を持ってはいるが、それを霞ませる隙のない成長率と初期数値の恩恵を受けたバーツの存在が災いし、顔ではサジ、能力ではバーツの二番煎じに甘んじるという不遇に満ちた初演を飾る。
『紋章の謎』の第一部「暗黒戦争編」では、前作に準拠したサジとは別に専用の顔が用意されたが、他の追随を許さない唯一の特徴であったHP成長率100%の数値が戦闘ユニットとしては絶望的な10%に改められ、さらに第二部「英雄戦争編」では容量の都合で戦士三人組の登場そのものが無くなるという不幸の谷底に叩き落とされる。なお、戦士という前衛ユニットでありながらHP成長率10%というあり得ない変更が施された一件については、「移植に際して0を一つ打ち損ねた開発側のミスである」とする噂が多数を占める。
ところが、『新・暗黒竜と光の剣』での大規模な成長率改訂と兵種変更システムの登場がこれらの不幸の連鎖を断ち切る契機となり、当初から素早さの面で問題を抱え続けるサジを逆転して活躍の場が一気に広がる。また、10%ではあるが戦士・海賊系ユニットでは唯一の魔力成長率の持ち主でもあり、ダークマージやその上級職であるソーサラーへの道も用意されているなど、バーツとは違った意味で汎用性の高い重量級ユニットとして資質を開花させる。なお、戦士に見切りを付けて魔法兵に転じたマジは双方の響きから「ダークマジ」と称される。
快進撃は『新・紋章の謎』でも続く。序盤で加入することに加え、何と戦士三人組がペガサス三姉妹の固有技能であった「トライアングルアタック」の使い手となった。その高い力から繰り出されるトライアングルアタックは高難易度のボス戦において非常に有用で、なんとか育てきればマルスや練成武器なしでルナティックのメディウスを葬り去ってしまう(ただし成長率自体はあまり高くないため、育てきるまでが大変だが)