『ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣』・『ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~』にて追加された機能である。
従来の『ファイアーエムブレム』シリーズは各ユニット(キャラクター)によって兵種が決まっており、アイテムや本拠地のコマンドを使って上位の職種にクラスチェンジはできるが、まったく別の兵種になることは出来なかった。
近いシステムでは、『トラキア776』のラーラが会話イベントで盗賊から踊り子に転職できるが、機会は12章外伝の一度きり。また、『聖魔の光石』では一部ユニットを除いてクラスチェンジ時に兵種を選べるが、兵種ごとに2つしか選べない。
後作の『覚醒』の場合も同様で、「チェンジプルフ」の登場により下位クラスの兵種変更が可能になったとはいえ、それでもキャラごとに数種類の制限があり、性別やキャラ固有のクラスもある。(ただしマイユニットや過去作からのゲストキャラは転職制限が最大限に緩和されている)
だが『新・暗黒竜と光の剣』および『新・紋章の謎』では、拠点メニューにて追加されたこのシステムにより、ある程度自由にユニットの兵種を変更できるようになった。
無料で何度でもでき、若干だがパラメータの補正(成長率も)もされる。
尚、ifでも基本的にはと同様のシステムだが、マリッジプルフによって結婚相手の職になれるため全員が全ての汎用職になることが一応可能。この場合、「そのキャラが誰と結婚したか」が同時に透けて見えることになる。
変更可能兵種
そのユニットの性別や元の兵種によって3パターンにグループ分けされた中での変更となる。また、一度ハードモード以上をクリアすると、男性のグループ分けが解除される。
女性の兵種変更はグループ分けがない。
なお、ロード(マルス)・盗賊(ジュリアン・リカード)・コマンド(チェイニー)・シューター(新暗黒竜のジェイク・ベック)・踊り子(新紋章のフィーナ)・マムクート(バヌトゥ・チキ・ナギ)は兵種変更が出来ない。盗賊以外は全てキャラ固有である。
性別 | 下級兵種 | 上級兵種 |
---|---|---|
男性 | ソシアルナイト アーチャー 剣士 魔道士 僧侶 | パラディン スナイパー ソードマスター 賢者 司祭 ドラゴンナイト |
男性 | 傭兵 戦士 ハンター 海賊 ダークマージ アーマーナイト | 勇者 ウォーリア ホースメン バーサーカー ソーサラー ジェネラル |
女性 | ソシアルナイト(新紋章より) アーチャー 剣士 魔道士 シスター ペガサスナイト | パラディン ジェネラル(新紋章より) スナイパー ソードマスター 賢者 司祭 ドラゴンナイト ファルコンナイト(Wi-fi接続必要) |
PIXIVでは
固定兵種が伝統だったFEシリーズにおいてこのシステムは型破りであり、「イメージが壊れる」などの理由で行わないプレイヤーもいる。
しかしイラストを描くに当たっては楽しい題材であったため、PIXIVでは多数の兵種変更されたキャラクターの絵がアップされている。
無論イラストに上述の制限など無いので、兵種変更出来ないキャラが本来なれない兵種になってたりも。
多くは、無茶な兵種変更によるネタか、女性キャラの衣装替えに萌えたりするものである。
また、これが採用されていない『暁の女神』までのファイアーエムブレムシリーズのキャラクターが兵種変更している場合もままある。
ゲスト出演に伴い、ロードからそれぞれ一般クラスへの適用がなされた覚醒の配信キャラは、ある意味公式がやったと言えなくもない。(例外的に専用クラスを与えられた方もいるけど)
定番ネタ
マリア:ペガサスナイト→ドラゴンナイト
FC版の頃からあったネタ。
「なぜマケドニア王家3兄妹の中でマリアだけ飛行系じゃないのか」という声が多かったが、
『新・暗黒竜~』でその光景が可能になった。
ただ素早さが上がらないので、飛行系ユニットとしては正直ビミョー。また力もかなり吟味しないと、ろくにダメージを与えられない。
しかしHP成長率が極端に悪いため一撃死が怖いシーダよりは使える、とか考えてはいけない。
残念ながら『新・紋章の謎』では、登場が最終章のため実現不可能になった。
兄ミシェイルもそろった3人の光景が見られないのは残念。
シーダ:剣士→ソードマスター
FC版、SFC版では、騎乗ユニットは屋内では「おりる」をし、「ナイト」というユニットになって戦わなければならなかった、
全体的に性能が落ちる上、武器も騎乗時と違うなどの制約があったが、特にSFC版の女性キャラのアクションは人気があった。
しかしDSリメイクではこのシステムは廃止されたため、そのままではシーダ様のおみ足を拝見することが不可能に……
なので剣士に兵種変更する者が後を断たず、さらにソードマスターになると念願のフトモモが!
剣士系とシーダの成長傾向が似ているため、成長面では速さがすぐカンストして無駄が多いが、上限値は綺麗に噛み合っているため最終職として悪くはない。
ただ、『新・暗黒竜~』でシーダを歩兵ユニットにしてしまうと、敵ユニットとして登場するキャラの勧誘会話の難易度が上がってしまうのが難点。
運用上は、飛ばなくていい時は常にソシアルナイトにしておくのが無難で、ペガサスと使用武器が変わらず、飛行特効を避けつつ力や守備の成長率を補強できる。
ただ、似ている兵種故にイラスト的な面白みは少々薄いか。
カチュア:なんでも
兵種変更ネタが一番無節操なのがこの人。
自由に兵種変更できるようになったとは言っても、実際フィジカル系→魔法系、またはその逆の変更は、ユニットの成長率をスポイルしてしまうためなかなか難しいのだが、ペガサス三姉妹(パオラ、エストも含む)は魔力・魔防も上がりやすいため意外と戦力になる。
中でもカチュアは「成長率チート」と言われるだけあってなんでもこなせる。スターライトエクスプロージョンの連射でガーネフを容易くケシズミに変え(マフーなんぞ軽く跳ね返す)、メリクルソードであっさりとメディウスを土に返す。
ユミナ:ジェネラル & ユベロ:ソシアルナイト→パラディン※兵種制限解除後は戦士→バーサーカー
ペガサス三姉妹とは逆に、魔法系からフィジカル系に兵種変更して有用なパターン。
特に防御力が上がりやすいため、ジェネラル・ユミナはとにかく相手の攻撃をキンコンカンとはじき返してくれる。ついでに魔防も高いのでとにかく盾役にぴったり。その姿、まさにどこぞの神官戦士。
上のイラストではユミナにおびえているユベロだが、ユベロもフィジカル系にすると割と守備力がありえない数字になってくれる。パラディンにすれば、相手をおびき寄せるときの突撃役にぴったり。カミュ涙目。
反面力は上がりにくいが、初期レベルの関係で最終的にはかなりいい数値になってくれる。また、力が低く他は高い関係上優秀な削り役になってくれるうえ、やっつけ負けもし難く想像以上に役に立つ。
バーツ:傭兵→勇者
DSリメイクシリーズではかなり優遇されている戦士3人組。中でもバーツはベースステータスがオグマ涙目状態である。傭兵系にすると、オグマのステータスを大体上回る。ほぼオグマより高性能といって差し支えないだろう。さらにベースが戦士のため、CC後いきなり高性能な斧が使える。
さらに『新・紋章の謎』では、サジ・マジと組み合わせてトライアングルアタックをぶちかますことも……。ただしサジは戦力としてかなり悲惨な方なので、かなり苦労するが。
マリク・エルレーン・ユベロ:(CC後)司祭
納得いかない系。
FC版、SFC版では魔導士と僧侶(シスター)、両方ともCC後は司祭だった。
ところがDSリメイクシリーズでは、魔導師の上位職は攻撃特化の「賢者」になってしまい、「納得できない!」と、往年のファンほどこの3人を司祭にしたがる。
…余談だが、この二人は何気に魔道士系よりも戦士への適性が高かったりする。
マジ:ダークマージ→ソーサラー
名前系バラエティ。マジは初期武器レベルが極端に低く、力より速さ重視のため兵種を選ばず使えるキャラであり、何気に魔力成長率も高めなため物理職から魔法職まで何でもこなすことができる。
守備が伸びなくなってしまうが、そこ以外は普通に実用的。
リフ:フィジカル系
はっきり言ってネタ。兵種変更できると聞いて誰もが真っ先にやりたくなるネタだった筈である。
チキ:???
実際には不可能。
前情報で兵種変更の情報が流れたときには、チキをフィジカル系や踊り子にしたかった紳士な大きいお友達が多かったようで、pixivにもその痕跡が見られる。
しかしそこは、ファンの嘆きを真正面から受け止める任天堂。『ファイアーエムブレム覚醒』で、制約は大きいもののついに竜化以外の方法で戦う職に変更可能になった。しかも強い。
その代わりチキは成長してしまいロリの姿からムチムチボディの美女に代わった(でも童顔)が、代わりに合法ロリとぎりぎり違法ロリの2人がマムクートキャラとして登場、こちらもクラスチェンジ可能。特にンンは父親しだいでどんな職にもなれる(さらにある条件を満たすともう1人マムクートが登場することになる)。
さらにチキと結婚できるように。なんと言う大サービス。
余談
TCG『ファイアーエムブレム0』の第3弾ブースターではインビジブルキングダムが参戦しているが、その収録カードの中には白夜と暗夜の王子王女たちが所属国とは異なる兵種に兵種変更したカードが存在する。