兵種:マムクート
概要
『暗黒竜と光の剣』および続編の『紋章の謎』(ともにリメイク版含む)に登場する火竜族の生き残り。
『暗黒竜と光の剣』
ドルーア帝国挙兵の混乱で孫娘のチキとはぐれてしまい、捜索の旅に出たもののペラティで頼みの綱の「火竜石」を紛失して困り果てていた所、レフカンディの村を訪れたマルスに助言を与えた上で同行を願い出る。
数々の苦難を乗り越える中で大賢者ガトーの導きを受けたマルス一行が失われたオーブを求めてグルニア王国カシミアの地にあるラーマン神殿を訪れた際、ガーネフの魔法で操られていたチキと再会して呪縛から解き放つ。
後に『暗黒戦争』と呼ばれるこの戦役が終結すると、「竜石」を封印してチキと共に無害な竜族の国となったドルーアの田舎で静かな生活を送る。
『紋章の謎』
チキの祖父ではなく守役という設定に変更された。ガトーの命によってチキが氷竜神殿へ連れ戻され、自身もドルーアの田舎を離れて旅の空にあった頃、ラーマン神殿に繋がるカシミア大橋付近の村でマルス率いるアリティア騎士団と再会し、盗賊が持ち逃げた自身の「火竜石」の奪還を依頼した一件から再び参陣する。
後に『英雄戦争』と呼ばれるこの戦役が終結すると、「竜石」を捨てて忽然と姿を消す。
なお、このリメイク作品である『新・紋章の謎』では自身がガトーの厳命、ひいては神竜王ナーガの遺志に背いてまでチキの封印を解いて氷竜神殿を去った経緯や、ナーガの血統を受け継ぐ最後の王女の守役として以上に惜しみない愛情を注ぐエピソードが詳細に描かれており、チキの野菜嫌いを何とかしようと100年を費やして野菜の塩漬けを研究したり、怖い夢を見ないように毎夜添い寝をしたりするなど家族同然の振る舞いで優しく、正しく接している。
また、プレイヤーのメイキングキャラクター「影の英雄」に対しても野菜の塩漬けに関する一件を通して「孫が1人増えたようだ」と心からの喜びを語るなど、作中に登場する「マムクート」で誰よりも人間との共生が不可能でない確信を自身の経験から得ている人物であり、戦役終結後は「迫害に苦しむマムクートと危機感を募らせる人間の架け橋となる」とチキにのみ打ち明けた決意を実行するべく覚悟の表れとして「竜石」と決別し、双方の過激派から命を狙われかねない危険を承知の上で敢えて独り放浪の旅に身を委ねる。
『覚醒』
彼本人は登場しないがノノが彼らしき名前の竜と友達なったという話があるため恐らく健在と思われる(過去作のファンへのファンサービスの線も強いが)。その時代背景(地理などを含め)と彼女の発言から残ったマムクート達はドルーア帝国の跡地に里を作って平和に暮らし、最終的に「マムクート」が正式な竜族の種属名となる程の成果を上げた事が窺える。彼の決意の旅が実を結んだのだろう。
…え? マムクート?
実はマムクートというのは『紋章の謎』の設定変更以降、人間側が「人の姿を取る竜のバケモノ」をそう呼んで迫害しだしたのが由来であり、意味合い的には蒼炎の軌跡における「ハンジュウ」と同じようなものなのである。
しかしあろうことか後のノノたちはそのマムクートを正式な種族名としてしまったのだ。
バヌトゥもチキとの会話で自分たちのことは竜人族と呼んでいたのだが…一体どこで間違ってしまったのか…
もっともマムクートという単語がファンの間で広く使われるようになってしまったのでスタッフも今更変えられなかったのかもしれない。
特徴
兵種特性の関係上で全ての武器と杖が使用不可能であり、どちらの作品でも「火竜石」しか使えず、
ジェイガンやリフすら下回る最低成長率のキャラであり、運用するには困難を極める。
特にSFC版においては全員一律3%の成長率である魔防以外はHPと運以外の成長率が0%という驚きの低成長率になっている。リメイク作品では兵種による成長率補正があるため過去作よりはマシに思えるが、兵種補正を除いたバヌトゥの成長率は運と魔防を除いて0%か-10%という枯れているにも程がある成長率である。
リメイク作品では「神竜石」以外の「竜石」を全て使えるようになり、以前に比べると若干ながら戦況に応じた投入が可能となるが、やはり成長率の低さが足枷となって早々に伸び悩む傾向にあるため、能力強化アイテムによるドーピングを重ねて主戦力に居座るよりは「火竜石」ともどもチキにその座を譲渡する隠居状態が顕著である。
竜石
火竜石(かりゅうせき)
業火を吐く火竜と化し、力に特化する。作中では最も入手が容易であり、対氷竜の特攻効果を持ち、先手からの出撃戦を得意とする。
氷竜石(ひょうりゅうせき)
吹雪を吐く氷竜と化し、技と守備力に特化する。火竜石に次いで入手が容易であり、対火竜の特攻効果を持ち、後手からの迎撃戦を得意とする。
飛竜石(ひりゅうせき)
火炎を吐く飛竜と化し、素早さに特化する。ただし、飛行ユニットとして認識されるために弓などの飛行系特攻武器が弱点となる。
魔竜石(まりゅうせき)
瘴気を吐く魔竜と化し、魔力に特化する。魔竜石は他の3種に比べて効果が異なり、攻撃力は力ではなく魔力の数値で計算され、魔法防御の数値に関わらず相手の魔法攻撃を完全に無効化する。
ヒーローズ
チキの守役 バヌトゥ
「のぉ、あんた。
チキという名前の
幼い女の子を見かけなかったかね?」
属性 | 赤 |
---|---|
兵種 | 竜/歩行 |
武器 | 闇のブレス+→老朽のブレス(専用) |
奥義 | 竜穿 |
A | 鬼神の構え3 |
C | 死の吐息3 |
2019年9月から登場。通常の召喚で登場する英雄としては珍しく星3、4からの追加となった。ツイッターでもトレンド入りし、「2019年にバヌトゥがトレンド入りするとは…」とシリーズのプレイヤーからしみじみと思われた。また、バヌトゥを皮切りに新英雄追加召喚では低レアリティの脇役キャラが追加されていくことになった。
ステータスはHPと守備は高めで他はやや平均値。
前述したような壊滅的な成長率だった原作と違い、2019年2月以降登場の歩行ユニットなのでステータスも高水準であり、2020年1月現在では「紋章の謎」枠の歩行英雄に限ってしまえば最高のステータス合計値なので普通に覚醒や限界突破をして運用してもいいだろう。☆4で「鬼神の構え3」を習得する初のユニットであるため、早速継承用素材としてユーザーから重宝されている。
武器錬成で補ってやれば十分に補える数値なので前線でも戦いぬける性能である。
2023年4月のアップデートで専用武器「老朽のブレス」が登場。自分のHPが25%以上の時は戦闘中、全ステータス+4かつ敵の各ステータスにデバフ無効を受けていないとそのステータスが6-敵の各ステータスのデバフ分減少。もう一つは同条件で戦闘後の敵に全ステータス-6の効果で特殊錬成効果は敵から攻撃されるか敵のHPが75%以上の時は戦闘中さらに全ステータス+4かつ敵は追撃不可。これでステータス上昇にデバフ無効がない限り、ステータスを大きく下げられる個性を得た。
イラストを担当した山田章博氏はこれまでジェイガンやギュンター等渋い外見のキャラを担当しており、FEHでの担当キャラは2017年4月のゼフィール以来2年半近くぶり。氏はアナログでイラストを描かれているので今回も勿論イラスト4点全て一から描かれているという豪華仕様となっている。