ガーディアンテイルズの登場人物「オグマ」の日本語表記はオーグマを参照。
概要
『暗黒竜と光の剣』および続編の『紋章の謎』(ともにリメイク版含む)に登場。
シーダの故郷であるタリス王国に仕える剣士で、一軍の隊長を担っている。
とある経緯からシーダに対し絶対的な忠誠を誓っている。
人物像
線が細く端整な顔のナバールと異なり、ガタイがよく金髪オールバックで精悍な顔つき。
右眉尻に一文字傷、左頬には大きな十字の傷がある。
なお、FC版以来のファンからは初期の顔グラフィックが「ターちゃん」に似ている事がよくネタにされる。 このことはネットの検索ワードで「オグマ タ」まで入力すると「タリス」より「ターちゃん」が先に出るぐらい認知されている。
服装は、FC版およびリメイク版では革製の鎧で軽装である
直近のリメイクを参考にしている為か、ヒーローズでもこちらの装備で登場している。
一方、SFC版では肩甲にトゲのついた青い甲冑姿という騎士に近い姿になっている。
SFC版の味方勇者のユニットデザインと同じなのでこちらはファンからは勇者オグマと言われる。因みにサイファで登場したオグマのカードは全て軽装版が傭兵、こちらが勇者で統一されているのでメーカー公認である。
ユニットとしては、技・速さを中心とした高めの初期値に加え安定した成長率を持ち、序盤から加入するキャラの中でも常に主力として戦っていける強力なキャラ。
逆に、彼ばかりに頼りすぎて他のキャラが育ってない、なんてこともありうる。
♪ 強い男に入れ込みすぎて ♪
♪ 周りの戦士はヘナチョコばかり ♪
作中での活躍
『暗黒竜と光の剣』
第2話よりタリス王国からの援軍として、配下のサジマジバーツとともにマルスたちアリティア軍に加わる。この頃はストーリーに特別絡むことはなかった。
『紋章の謎』
仲間にはならないが第1話から登場し、序盤の重要人物として活躍する。
ロレンスからグルニア王の忘れ形見、ユミナ・ユベロの姉弟の護衛を任されるが、 オグマに預けられる前に2人はラング将軍により拉致されてしまう。オグマは単身ラング将軍から2人を救出し落ち延びるも、盗賊団の襲撃を受けて危機に陥ってしまう。
しかし盗賊団の用心棒をしていた仮面の男が事情を知り加勢。
グルニア奪還の為に進軍していたアリティア軍に合流し戦うことになる。
本作から彼の経歴についても掘り下げられており、かつては奴隷市場の見世物の剣闘士として剣を振るっており、その際に仲間の失態の罪を被り殺されそうになるも、 幼少期のシーダ王女に庇われたことにより命を救われ、以来彼女に忠誠を誓い、タリス王国の傭兵として邁進する。
シーダには密かな想いを寄せつつも、それを決して表に出さず、彼女が慕うマルスとの恋路を応援している。
キャラクター性能
最強キャラの一角として語られることが多いが、実は成長率などはあまり大したことはない。ただ加入レベルが2で伸び代が多いことに加えて傭兵として長所の技と速さより短所の力と守備が伸びやすい事で能力が頭打ちになり難い結果、最強の一角となったのである。
「紋章の謎」では成長率はやや向上して初期値の良さに加わり1部・2部ともに加入章の関係で頼らざるを得ない印象。
『新・暗黒竜』ではSFC版に強すぎたとされる多くのキャラの成長率が落とされた中、守備の成長率が僅かに落とされた代わりにHPと技の成長率が微増と上昇傾向。しかしHP以外の能力は据え置きのまま加入レベルが2→4になってしまい成長機会が減少してしまった事が痛い。SFC版よりステータス上限が増えている事もあり、速さが最も伸びるハンターや力と守備が伸びる戦士などに細かく兵種変更して伸び悩んでいる箇所を補わないとかなりの確率でヘタれてしまうようになった。とはいえ斧が扱える勇者になれる事に加え兵種変更で弱点を補強できるため、これでもナバールよりは格段にマシである。
『新・暗黒竜』では成長率はさらに伸ばされているが、リメイク版で追加された元部下の初期ステータスと比較してレベルで上回っているのに全ステータスで劣るという状態なのでしばしばリメイク版をプレイしたユーザーには隊長交代などと揶揄されるように…一応ほとんどの成長率ではオグマが上回っているのだが、物理職ならほとんどの兵種で伸びやすいため成長が無駄になりやすい「HP」と「力」の成長率で勝っていても兵種によっては殆ど伸びない「技」と「速さ」の成長率で劣っているのでやはり比べられると見劣りしてしまうだろう。残り2人の部下たちが3人揃えばすごい必殺技が使えるようになったのもオグマにとっては向かい風である。
オグマの過去
旧公式HP「デザイナーズ・ノート」によれば、父親はパレスの下級貴族で、政争に敗れて処刑された。母親は美しいグルニア人の女性。身重のままペラティ島に流され、そこでオグマを産む。その後、母はまだ幼い息子を庇って死に、オグマ自身は奴隷商人に捕まってノルダの奴隷市場で売り飛ばされ、あるアカネイア貴族に買われて奴隷剣闘士として育て上げられた。
オグマは14歳の闘技場デビュー以降、鍛え上げた肉体と天性の勘でもってしぶとく生き延び続け、やがて生涯無敗を誇る大陸一の剣闘士として名を馳せる。しかし、剣闘士がいくら名声を得ても奴隷は奴隷、勝利で得られるものは“次の試合までの命”だけ。奴隷同士で血みどろの殺し合いをして貴族を喜ばせる日々。そんな毎日にとうとう耐えきれなくなったオグマは脱走を図るが、一緒に逃走した奴隷達を逃がすために一人身代わりとなって捕らえられてしまった。
脱走の罰はムチ打ちでの公開処刑。強靭な体を持つが故に何度打たれても死ねず、気を喪えば水をかけられて無理矢理起こされ、想像を絶する苦痛が続いた。そして処刑人が何百回目かのムチを振り上げたその時、十にもならない幼い青髪の娘が急に飛び出してきてオグマを庇った。腕を止めてもムチは急には止まらず、幼い体を強かに打ち据えたが、それでも娘はオグマの体にすがりつき、処刑人を睨みつけた。群衆からは少女の凛とした振る舞いに湧き上がり、その場が拍手と歓声に包まれると、このままでは人心が離れると察したオグマの“所有者”は渋々処刑を止めた。
満身創痍のオグマは意識を失い、再び目を覚ました時には、傍らで懸命な看病を続ける青髪の娘…シーダの姿があった。彼女は父・モスティンに頼み込んでオグマの身を買い受け、そしてオグマを今後は自由の身にしてくれるのだという。そればかりか「生活の足しにして」と、母の形見だというティアラまでオグマに差し出した。
生まれる前に父を喪い、流刑地で生まれ、幼少期に母を殺され、人買いに攫われて貴族にボロ雑巾のように使い捨てられる。そんな自分の人生をずっと呪い続けてきたオグマにとって、初めて『人の優しさ』に触れた瞬間だったという。そしてこれ以降、オグマは傭兵でありながら、モスティンとシーダに忠義を尽くすようになる。
他の媒体でのオグマ
『箱田真紀コミックス』
『紋章の謎』発売以前の作品のためか、シーダに忠誠を違う描写は少なく普通の傭兵として描かれており、主君を持たずいくつもの大陸で名を轟かせている凄腕の傭兵という設定。また原作ではややカタブツでとっつきにくい印象だが本作では豪胆でやや砕けた性格になっている。これは箱田氏が「マルスの立場上、全員がかしこまった態度になってしまうから1人ぐらいこう言うノリのキャラが欲しかった」からだそうであり、マルスにとって気の知れたアニキ的な立ち位置となっている。またタリスに落ち延びてきたマルスに剣術を教え込んだのもオグマであり、マルスにとっては師にもあたるが、弟子と師匠というよりはあくまで兄弟に近いような関係として描かれる。
本人は戦ばかりの生活に疲れそろそろ隠居を決めていたが、マルスの心意気に打たれタリスでの海賊討伐以後マルスに忠誠を誓うようになる。
『紋章の謎』ではライバル関係とされたナバールとの因縁は本作からであり、オグマが傭兵隊を率いていた戦場でたった1人の若き剣士相手に戦線が崩壊、反乱軍の首謀者まで逃げ出す始末であったがその若き剣士こそがナバールであり、オグマの実力をもってしても決着がつかなかった事でお互いに因縁めいたものを感じるようになる。
『OVA版』
概ね原作設定で登場。ナバールとの決闘シーンが描かれたものの、2話からの登場であることに加えそこで打ち切りとなってしまったためかどうにも影が薄かった…
『幻影異聞録#FE』
久々にゲームに登場。
ミラージュ(幻影世界の民。意志を持ったスタンドやペルソナのような存在)であるため原作とは大きく姿が異なり、性格に反して翼を生やした青い天使のような姿をしている。
後述のようにラジオドラマ版・OVA版のCVがそのまま起用(ゲームでは初担当)となっており、本作では剣親臣と兼ね役。
ちなみにその親臣の息子である剣弥代のミラージュ候補でもあったのだが、弥代のクールなキャラクターとは合わないため、ナバールに敗れる結果になった。
『ファイアーエムブレムヒーローズ』
タリスの傭兵 オグマ
「俺はオグマ。
タリスの傭兵だ。
俺でよければ、お前たちの力になろう。」
属性 | 赤 |
---|---|
兵種 | 剣/歩行 |
武器 | 勇者の剣+→剣闘士の剛剣(専用) |
奥義 | 夕陽 |
パッシブA | 攻撃の覚醒 |
パッシブC | 攻撃の紋章 |
初期から実装されている。やはり剣をもっての登場。
原作さながらの高い攻撃力を持ち、HPが少なくなると高い攻撃をさらに強化できるスキルを持つ。
奥義はダメージ上昇効果こそないが、与えたダメージの一定量、自身のHP回復が出来るため継戦能力が高く、
自身の武器が攻撃時確定で2回攻撃を行える「勇者の剣」なので、奥義の発動頻度が極めて高い。
また勇者武器持ちでありながら個体次第では追撃を受けにくい速さ30台をキープできる数少ないキャラであり、
更に隣接キャラの攻撃を常時上昇させる「攻撃の紋章」を持つため、パーティの火力底上げまで行える。
欠点としては魔防が極端に低いので魔法攻撃を受けると即死もありうる点があげられるが、
それ以上に同じ剣持ちとして運用がわかりやすい超強力なライバルキャラがごまんといる為、
決してステータスでは見劣りしないのにやや癖が強い彼は相対的に評価が低くなりがちな事だろう。
2018年12月のアップデートでは専用武器「剣闘士の剛剣」が追加された。「剛剣3」を内蔵した武器で、特殊錬成効果は歩行か飛行の味方が周囲2マス以内にいる時、戦闘中の自身の攻撃と速さが+4される効果が追加される。
傭兵の休日 オグマ
「タリスの傭兵、オグマだ。
シーダ様の休暇は
誰にも邪魔はさせん。」
属性 | 青 |
---|---|
兵種 | 槍/歩行 |
武器 | トライデント+ |
奥義 | 太陽 |
A | 攻撃速さの孤軍3 |
C | 速さ守備の威嚇2 |
2021年7月に登場した水着の超英雄。4年ぶりの登場で別Verも初実装。星4からも排出される。
通常版とステータスを比べるとサービス開始から4年も経過して新キャラのステータス上限が増えているため、HP以外の能力が大幅に増加したがHPのみ僅かに下がった。ステータス傾向は剣版同様に魔防以外が高くまとまっている。
トライデントはターン開始時に周囲三マス以内に味方がいると自分の攻撃+6かつ戦闘中、攻撃守備+6と周囲に味方がいると効果を発揮するスキル。
同じタイミングで開催されたイベント「戦渦の連戦」にてポイント報酬の英雄・水着ノルンと比べ、同じ武器種・兵種かつ攻撃・速さはほぼ同じで、オグマは守備寄りの耐久でノルンはオグマほど魔防が低くなくバランスの取れた耐久というスペックなので、ノルンで十分と感じるなら無理に狙う必要はないかもしれない…一応、個体値で攻撃面はオグマは攻撃得意で+4、ノルンは速さ得意で+4と、差別化は可能であり非常に貴重な素材「個性の実」を使わないとステータスに個性がつけられない水着ノルンと違い、オグマは入手の過程で個体値を選べると言う点では優れている。
スキル素材としては新汎用武器に加え、★4で「攻撃速さの孤軍3」が継承出来るため非常に優秀。
担当声優
檜山修之(電撃CD文庫版)
小杉十郎太(上記以外の全作品)
余談
シリーズにおいて、『暗黒竜』をベースに後続のタイトルにおける味方ユニットの性能が似通っている例は多く、その中でオグマに性能の近い歩兵剣士のキャラクターは、俗に「オグマタイプ」と称されている。作品内では主に傭兵を務めていることが多い。
『暗黒竜』は何作か映像・および音声付の作品が出ており、ナバールが電撃文庫ドラマCD版と演者不明の「BSアカネイア戦記」を除き全ての作品で子安武人が演じている事は有名だが、何気にオグマも電撃・箱田版を除きすべての作品で小杉氏が演じている事はあまり語られない。
マルス役は緑川光のイメージが強い方も多いが、音声のみの媒体の物は緑川氏以外が演じている為、ナバールに次ぎ演者の変わっていないキャラでもある。
デザイナーズノートの項目を見ていただければ察して貰えるが、ユーザーからはシーダの最初の犠牲者としてよく話題に挙がる。
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オルソン…同シリーズの中の人繋がり。