ナバール(ファイアーエムブレム)
なばーる
「かわいそうだが死んでもらう。」
「……オレは女に斬りつける剣は持ってはおらぬ。」
『暗黒竜と光の剣』および続編の『紋章の謎』(ともにリメイク版含む)、『アカネイア戦記』に登場。
クラスは「傭兵」→「勇者」。リメイク版では「剣士」→「ソードマスター」。
アカネイア大陸では名の知れた傭兵で、「紅の剣士」の異名を持つ凄腕の剣士。
「女を斬る剣は持たない」というポリシーを持っているが、仕様上普通に逃亡中のレナや説得にきたシーダを斬りつけてくるお茶目さん。
暗黒竜と光の剣&新・暗黒竜と光の剣
第3章「デビルマウンテン」から登場。
山賊団に雇われており、山賊団を裏切りシスター・レナとともに逃亡した盗賊・ジュリアンを追うために戦線に立つが、シーダの「その剣で私を好きにして!」という説得により、アリティア軍に寝返る。
戦争が終わった後は、風のように去っていく(FC版ではチェイニーも同様の内容)。
『新・暗黒竜と光の剣』では職業が剣士となり、服装も赤を中心としたカラーリングに変更され以後の作品にも受け継がれていく。
紋章の謎&新・紋章の謎
第7章「紅の剣士」から登場。
章のオープニングにて、仲間とはぐれた港町ワーレンの踊り子・フィーナを保護、以降行動をともにすることに。
当初は周辺にいた盗賊団に雇われていたが、「アリティア軍に会いたいやつがいる」という理由でアリティア軍側に寝返る。
盗賊団にいたときに縁あって助けたフィーナから一方的に懐かれてしまったらしいが、やはり戦争終結後は風のように去っていく。
『新・紋章の謎』では盗賊団に加担していた経緯と「オグマと剣で決着をつけるため」にあえて盗賊団に身を置いていたと説明されるようになった。
基本的にはロングヘアーで、涼しい顔立ちが特徴の姿をしている。
初登場の頃のFC版時代はモジャモジャ頭に上半身裸で直接鎧を着込んだ状態の、正にバンディットスタイルだった(ミシェイルと同じグラフィック)。SFC版『紋章の謎』においてキャラクターグラフィックが上述のような現在の容姿に変更され、以降はこれに準じている。
電撃CD文庫版では上記に近い見た目をしている。
髪はFC系列では茶髪でDSヒーローズでは黒髪、髪質は初期はボサボサか少しセットかがった感じだったでそれ以降ではストレート。
服装はアオザイにも似た着丈長い衣装で、色はSFC時代は紫でDS時代では赤になっている。
フィーナには初対面時「顔はいいけど服装がダサイ」という評価を下された。
成長率は総じて高いが「守備」の他に意外にも「武器レベル」の成長も低い。ただし武器の少ないFC版では加入時点で全ての剣が使えるので問題にはならない。しかし守備の成長は僅か10%なので耐久面はかなり脆弱。所謂「ガラスのエース」である。
『紋章の謎』では成長率がかなり底上げされており全体でもトップクラスの成長率の高さを誇る、守備の成長率も他の近接キャラと大差ない程にまでのばされ、ぶっちぎりのエース候補。
一方で『新・暗黒竜』では兵種変更システムの影響のためか個人の成長率が落とされているが、ナバールはそのマイナス要素をモロに受けており、FC版の成長率準拠なうえ、さらに攻撃役に重要な「力」の成長率がガクッと落とされた事に加え、無理矢理加えられた「3すくみ」の影響で剣が不遇(中盤以降は三すくみ不利がつく槍を持つ騎兵とアーマーナイトが敵の大半を占める)という事もありSFC版における敵をバッタバッタと斬り伏せる孤高の凄腕剣士は非力さと紙耐久に加え、三すくみ不利が祟って雑魚にすらボコボコにやられる醜態を晒すハメになってしまった…特に兵種変更先が力と守備が伸びるが速さが落ちる騎兵かアーチャー系が技と速さが伸びるが力と守備が全く伸びない剣士か魔法系しか無いのでどう兵種変更しようが中途半端に育つのが致命的であり、SFC版では最強候補の剣士は盗賊ゆえに個別の役割も多いからジュリアンの方がマシと言われるレベルになってしまった…
流石にあんまりだと思われたのか、『新・紋章の謎』では成長率はだいぶ改善されかつての強さを取り戻している。
冷静沈着で無口な彼だが、FC版・SFC版では「かわいそうだが死んでもらうぜ。くらえ!必殺の剣!!」という妙にワイルドで熱いセリフが存在し、そのギャップから二次創作ではよく変な人にされている。
『紋章の謎』第二部では、このセリフをそっくりさんにまで真似されてしまった。
なお、DS版の『新・暗黒竜と光の剣』では彼のイメージに合わせてか、「かわいそうだが死んでもらう。」に変更され、以降の登場作品でもこちらが引き継がれている。
ちなみに、そっくりさんの方はSFC版から変わっていない。
また、このセリフが原因かどうかは不明だが、ファイアーエムブレム無双ではウードとの絆会話が存在している。
後の作品では、ナバールのような存在はシリーズ恒例のポジションのモデルとなっている。→キルソード剣士
スマブラSPではHOPEランクのスピリッツで登場するが、効果は「キルソード持ち込み」といかんなくその元祖っぷりを発揮している。
旧公式HP「デザイナーズ・ノート」によれば、年の頃は二十代半ば。出自や生い立ちは全くの不明で、盾を用いず、東方剣の二刀流で戦う。ある人物を探して各地を流浪しており、若い娘の危機を見過ごせないのも、その尋ね人が関係しているのだとか。用心棒などで日銭を稼ぐ暮らしを選んでいるのは、一つの所に長い間居続けるわけにはいかないからという理由に加え、主従関係の義理を持ちたくないという理由もあるという。
漫画・ドラマCD・OVAでのナバール
箱田真紀氏が描いたコミック版では、アリティア軍加入前からオグマとは因縁があるという設定で、過去の戦場におけるオグマとの初対決などが描かれた。
同作を土台としたドラマCD内では、ジュリアンとレナの逃亡を見逃したり、オグマに一騎打ちを仕掛けたりしている。また、彼がアリティア軍に加入するのはシーダではなくマルスによる説得である。
物語が進行するとオグマに「闘技場でデビルマウンテンでの決着を付けないか?」と誘ったりしている。 闘技場で彼との試合の中で、恨みを持っている人間から襲撃を受けるが彼に優勝賞金を渡し
「修行をして強くなれ、俺はいつでも相手になってやる」と言い、その者を修行の旅へと送り出すシーンがある。
OVA版では二刀流の剣士として描かれた。ここでの設定はその後のキャラクター像にも影響を及ぼし、トレーディングカードのイラストでも長剣と短剣を二本構えた姿となっている。
箱田版ドラマCDと同じように、ジュリアンとレナの逃亡を見逃したり、オグマとの一騎打ちも描かれているが、こちらはゲームと同じようにシーダの命懸けの説得でマルス軍に加わる。
このOVAでは存在は不明だが、賊に敗れ身動きの出来ない彼の目の前で女性が斬り殺される悪夢に悩まされる描写があるが、前述しているデザイナーズノートの設定を反映しているのだろうか?
遠い未来では立場も中の人も同じの孤高の剣士が存在するが、この演出が彼の設定の一因になっているかは不明である。
DS版におけるイメージイラストも二刀流で描かれており、オグマとの因縁も語られるようになった。
幻影異聞録♯FEのナバール
剣弥代のパートナーである剣士のミラージュ(幻影世界の民。意志を持ったスタンドやペルソナのような存在)。ストイックな者同士、気が合うらしい。
ちなみにこれが初めてゲームで子安氏がナバールを演じた作品。
ファイアーエムブレムヒーローズのナバール
紅の剣士 ナバール
「俺はナバール。
俺を雇いたいのか?
...好きにしろ。」
属性 | 赤 |
---|---|
兵種 | 剣/歩行 |
武器 | キルソード→紅の剣(専用) |
奥義 | 烈風 |
パッシブB | 攻め立て3 |
パッシブC | 速さの威嚇3 |
シリーズキャラが勢揃いするアプリゲーム・ファイアーエムブレムヒーローズでは4月上旬の大英雄戦のクリア報酬で参戦。
生粋のナバールファンでもある子安氏は、ナバールが実装された日には自身のブログで歓喜の雄叫びをあげていた。
しかし、代名詞のキルソードも汎用武器なのでパッとせず、スキルも標準的なので、剣歩兵という競合の激しい兵種の中では良くも悪くも平凡で売りに欠ける。
速さは剣士の中でもかなり高く、それでいて攻撃も標準程度で、能力値自体は十分なのだが……。
大英雄戦報酬なので個体値による能力調整が望めないのも痛かったが、2020年9月に「個性の実」が実装されたことでこの点は改善された。
2018年12月のアップデートでは専用武器「紅の剣」が追加された。キルソード鍛+の上位互換の武器で、特殊効果錬成では1ターン目の開始時に奥義カウントが2進む効果が追加される。
これでカウントの短い奥義なら素早く発動して切り込む個性を得た。
紅の忍 ナバール
「ナバールだ...忍とやらは
命令なら女子供も斬るらしいが...
俺に忠誠など期待するな。」
属性 | 青 |
---|---|
兵種 | 槍/歩行 |
武器 | 忍の槍+ |
奥義 | 月虹 |
A | 柔剣4 |
B | 速さ守備の凪3 |
2020年11月に登場した忍者の超英雄でナバール初の超英雄。ヒーローズで初の二槍グラフィックで登場。通常版とステータスを比べるとHPと魔防が1ポイント下がったが、中途半端だった攻撃・守備が大きく伸ばされ、速さもさらに早くなった。追加された時点では歩兵槍では最高の速さ値。
忍びの槍は勇者の槍と同じ二回攻撃だが速さ+4と逆にステータスを上げる効果。その代わりに守備魔防-4は下がる。攻撃性能としては通常版より上で得意の速さを活かして少ないカウントの月虹で攻め続ける構成。
ナバールに限らずこの時に追加された歩兵組は武器のせいでピーキーなステータスだが全員『トップクラスの速さに基準クラスの耐久力』を備えているので武器を変えてしまうのも手である。
ファイアーエムブレム無双のナバール
発売当初はNPCキャラとしてのみ登場。
DLC第2弾「ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣」でミネルバ・リンダと共にプレイアブル化。
クラスは傭兵→勇者。
専用武器はキルソード…かと思いきやなぜか「倭刀」。指南の紹介文では「キルソードの扱いに長けている」と書かれているのだが…。もしかしたら後述の隠し刀の方がキルソードなのかもしれない。
装備した剣と隠し刀の2本を巧みに操り、風のように素早い連撃を放つ。リンと同じスピードタイプの剣士で攻撃速度はプレイアブルキャラ中トップクラス。奥義でも風を纏った素早い剣技を披露してくれる。
1992年発売の電撃文庫版と演者不明のアカネイア戦記を除き、全ての音声付き作品でナバールを演じている子安氏は、当時から『FE』をやりこんでおり、今でも「ナバール役は譲れない」というほど。それほど愛着もある為かブログでは「ファイアーエムブレムヒーローズ」でのナバールの性能に不満を漏らしたり、公式放送「フェーちゃんねる」ではナバールを強くしてねとアドリブをかます事も…
なお、子安武人氏で固定になったのは箱田真紀版ドラマCDでの演技が「ハマり役すぎる」ととても好評だった事が挙げられている。それ故か「幻影異聞録#FE」では過去の音声付き媒体の「暗黒竜」に登場したキャラクターは軒並み演者が変更されているがナバールとマルスの2人に関しては「任天堂スタッフの意見で変えられない」という逸話まである。
余談だが箱田真紀ドラマCDから演者が変わっていないのは彼とカミュの二人だけである