硬骨魚綱フグ目フグ科に属する185種の魚の総称。漢字表記は『河豚』。トラフグ、マフグ、クサフグなど。
猛毒を持つ魚として知られる。毒は内臓や皮膚など一部にのみ存在する種から体全体に毒がたまる種まで様々。フグの毒は総じて致死性が高く、嘗ては一部宗教で毒薬の材料とされた。一部の種は食用にされるが、調理には専用の免許である都道府県が発行する「ふぐ調理師免許」(自治体により多少名称が異なる場合がある)が必要となる。
特に関西圏ではフグそのものを指して「テッポウ」(鉄砲)と呼ぶが、それは「当たれば死ぬ」事への洒落である。なお、山口県(特に下関)や九州(特に北部九州)では「フク」と濁らずに呼んでいる。また、同じ九州でも長崎県島原地方では「がんば【島原地方の方言で「棺桶(ガン)を(ば)そばに置いてでも食べたい」の略】」と呼ばれている。
大多数は海水魚だが、一部汽水や淡水に棲むフグも存在する。淡水性フグの一部は観賞魚として人気が高い。
因みにフグ目にはハコフグ(ハコフグ科)やハリセンボン(ハリセンボン科)、マンボウ(マンボウ科)、カワハギ(カワハギ科)などの魚も含まれる。