概要
1968年に初代が登場。以後2004年までに、6代にわたって製造・販売が行われた。ただし、日本と北米以外では7代目(現行モデル)が存在する。なお、北米では5代目を持って輸出・販売が打ち切られ、タコマに移行されているが、このタコマは、初代に関しては、ハイラックスの北米バージョンと言える存在ではある。
トヨタのブランドで発売されてはいるが、実は開発・製造共に日野自動車が主に関わっていた。これは1961年から1967年まで日野が製造・販売を行っていたピックアップトラックのブリスカの流れを汲んだ車だったため。なお、ブリスカに関しては、1967年から1968年にかけての短期間、トヨタが販売している(製造は引き続き日野が担当)。
また、4代目と5代目に関しては、派生車種としてハイラックス・サーフが存在した。乗用車のノリのピックアップトラック的キャラクターの自動車だった。なお、ハイラックス・サーフは後にタコマベース、さらにはランドクルーザー(・プラド)ベースとなった後に2009年に消滅した。なお、これに伴い、日本市場からハイラックスの名前が消えた。
代目については、ドイツ・フォルクスワーゲンの工場でも作られたことがあり、フォルクスワーゲン・タロの名前で発売されている。
ハイラックス最強伝説
イギリスBBCの自動車罵倒兼破壊番組TopGearでかなりのムチャぶりをされたにもかかわらずそれに耐えてしまった。それも、中古の5代目ハイラックスを「部品交換不可、基本工具での修理のみ可能」と言う条件で2週間にわたり、階段の走行や立ち木への衝突に始まり、海中への完全水没、TOPGEAR製作オフィス(と称した小屋)への体当たりなどの実験でボロボロになりながらも基本工具での整備のみでエンジン始動に成功し、スタジオへ走行できたことで、観客はもちろんジェレミー・クラークソンら辛口司会者陣の大喝采を浴び、結果「本当に凄い車」としてスタジオ内に常設展示される事となった。このハイラックスは最新シリーズでもかなり目立つ場所に展示されている(特に日本車紹介ではハイラックスの大写しから始まることも多い)姿が確認出来る。
しかし、何より凄いのが、戦場で活躍していることなのである。そもそも、ピックアップトラックというのは汎用性が高いことで有名で、紛争地域では信頼性の高い日本製ピックアップトラック(主にハイラックス)が人気があり、発展途上国や独立武装勢力はそのままの形あるいは装甲を強化して人員や物資の輸送、さらに荷台に重機関銃や対戦車火器(無反動砲や対戦車ミサイル)を搭載して、車上射撃を可能にしたテクニカルへと改造されており、これらは紛争の優劣を決する存在へとなっている。
なお、チャド内戦では政府軍、反政府軍ともにハイラックスをはじめとするトヨタ製のピックアップトラックを改造、使用しており、その様子がメディアに流れたことでこの内戦を「トヨタ戦争」とよばれるようになった。、