概要
中国の儒教および道教で信仰されている最高神で、古代では天子のみが祀ることを許された存在であり、天帝より受ける「天命」によってその人物は皇帝となって王朝を起こし、天命が変われば新しい皇帝が前の王朝を倒す「革命」となる。
道教では具体的な姿は表現されず、天地の森羅万象を司る絶対的存在であり、仙人や天人、神獣と関わりが深い。七夕の話でも織姫と彦星に関わる重要人物である。
この天帝は「天皇大帝」とも表現され、この名称が日本の「天皇」号の由来とも言われている。
現在の中国大陸では、儒教・道教と近代化運動や共産党との対立が続いた歴史を経て信仰が衰退している。それでもなお、各地の道教寺院で祀られて根強く信仰されているようだ。また、宗教禁圧が緩い台湾や海外の華僑社会ではより多くの信仰を集めている。その他、絶対的力や存在感を持った人物が自称したり、異名として呼ばれたりする。