概要
木星帝国総統クラックス・ドゥガチとその人格をコピーしたバイオ脳によって制御され、その巨体にありながら恐るべき事に(生産数は10機に満たない数とは言え)同型機が複数存在する「量産機」である。
地球壊滅を望むドゥガチにとって最後の切り札とも言える機体であり、操縦技量を伴わないドゥガチであっても充分に地上を壊滅させられるよう、過剰とも言える核武装が施されている。
その巨体を稼働させる為、機体の各部に核融合炉を複数搭載しており、その実は一種の特攻兵器・人型核爆弾であると言え、たとえ一機でも地上で連鎖爆発を起こせば地球に甚大なダメージを与えるとされている。
武器は胸部に収納された核ミサイルと翼部に収納されたフェザーファンネル、腕部クローと各種メガ粒子砲を装備。
メガ粒子砲は頭部に装備する中型の物とクァバーゼの頭部に装備されたそれをスケールアップしたかのような超大型の物を二種類備えている。
また、その巨体自体も一種の武器と言え、腕の一振りで戦艦を撃沈出来るだけの圧倒的質量を持つ。
最終決戦で8機出撃し、ドゥガチが7体のコピーを囮に自身の手で地球を壊滅させようと大気圏突入した(明らかに自身の手で地球を破壊することにこだわり過ぎたゆえの采配ミスである)が、コピーの搭乗した機体は地球連邦軍に加担したスペース・コロニーの各軍の加勢によって何れも破壊され、地球へ降下したドゥガチ本人もトビア・アロナクスとの戦闘で戦死した。
20年後の世界を描いた機動戦士クロスボーン・ガンダムゴーストにおいてサーカスが保有している物が登場した。実は、かつて海賊軍に破壊された総統のコピーの2体にも搭乗するはずであった本機が2機分の存在するのではという木星圏においても都市伝説レベルの情報程度であったが、その一つを極秘にサーカスが回収して保管していた。コピー用の機体だったのか、核ミサイルを積んではいないが、共闘関係となった主人公フォント達をサポートする為にサーカスの一員であるコーシャが搭乗する。
かつて地球圏を憎悪し、そこに核の雨を降らそうとしてこの化け物がまさか地球圏を救うために手助けするとは因果なものである。しかも、相対する相手は総統の実の息子のキゾ中将であった。