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私の概要よ〜♪編集

CV:ドナ・マーフィ(日本語吹替:剣幸)


ディズニー映画塔の上のラプンツェル』に登場する女性。主人公・ラプンツェルが暮らすに出入りできるただ一人の人間

塔に出入りする時は歌うように彼女に語り掛けて長い髪を下ろしてもらい、それを昇降機代わりに使っている。


外の世界に憧れるラプンツェルには歌を交えて"外の世界がどんなに恐ろしいことに満ちているか自分が娘をどれほど大事に思っているか、そしてラプンツェル自身がどんなに無力か"などと言い含め、彼女を塔から出すのを避けている。本人が言うように娘が心配だからか、それとも何か隠し事があるのか…。


「また来るわね、私のお花ちゃん!」




本性と末路を知りたいっていうの?編集











以下ネタバレ注意









「私を悪者にしたいのね──あっそう。なら悪者になってやるわよ」

わかってね お母様はいつでも


実は彼女とラプンツェルの間に血の繋がりは無く、全くの他人である。その正体は太陽からこぼれ落ちた滴によって誕生したという「どんな病気や怪我も治す金色の花」の力で何度も若返り、生き続けてきた魔女。本作のディズニーヴィランズ(といっても冒頭に登場しているため、その正体は丸わかりなのだが…)。

ちなみに実年齢は400歳。


“金色の花”を誰にも見つからないように隠して独り占めし、長年に渡って若さと美貌を保ち続けた。しかしある日、ラプンツェルを身籠った王妃が病気を患い、国中の人々が魔法の花を探していたところ、お城の兵士達に花が見つかり摘まれてしまう事態が起こる。

  • 野生に咲いていた“金色の花”はゴーテルが籠の蓋をして隠していたのだが、ゴーテルがうっかりランタンをぶつけて蓋が外れたままになってしまう。このためお城の兵士は所有者がいない物と思って摘んでしまったと思われる。

そこで、ゴーテルは"金色の花"の力を髪に宿して生まれた王女・ラプンツェルの存在を知り、城に忍び込んだ。最初は髪の一部を切って金の花の代用を得ようと考えたが、髪を切った途端に力が失われてしまったため、ラプンツェルを誘拐してしまう。

そして、18歳になった彼女が逃げ出すまで、塔に幽閉して世話をしていた。


母親と偽ってラプンツェルを育てたのも、その髪に宿った花の能力を利用するためだった。ラプンツェルの髪の毛が一房だけブルネットになっているのは、上記のようにゴーテルが切ったため

尚、ゴーテルは度々ラプンツェルにキスしている描写があったが、キスしているのはあくまで髪の方であって、一度も額にした事はない


ラプンツェルの髪を梳かすのが日課で、彼女を時々「お花ちゃん」と呼ぶのも、実の娘のように可愛がっているというよりは“金色の花”の代用品として見ているため。

ここまで読めば察しがつくだろうが「塔の外には怖い人がいるのよ」「髪の力を狙っている悪人から守っている」等と言っていたが、全ては自分がラプンツェルの魔法の髪の力を独占するための甘言に過ぎない。


18歳の誕生日を迎えたラプンツェルに「今日こそ空を飛ぶ灯りを見に行きたい」と言い出され、「星のことを言っているのね」「誕生日は去年だった」と言い張る。星の図を描いて違いを指摘する彼女にたじろぐが、当然受け入れない。

代わりに入手に3日はかかる絵の具の材料をねだられ、しぶしぶながらも了解して出かけた。途中でマキシマスに遭遇し、城の兵士達がラプンツェルを連れ戻しにきたのかと慌てて引き返すも、部屋はもぬけの殻。衛兵にラプンツェルを救出されたと焦るゴーテルだが、部屋の中にラプンツェルのティアラとフリン・ライダーの手配書を見つけ、事情を察知して後を追いかける。


フリンに復讐を誓うスタビントン兄弟を仲間にしたゴーテルは、フリン(ユージーン)がいなくなった隙を見計らってラプンツェルを連れ戻そうとするも、断られて態度を豹変させ、ティアラを突きつけてラプンツェルにユージーンの愛を試せと迫る。


そして、スタビントン兄弟を操ってユージーンを衛兵に捕まえさせ、ラプンツェルにはユージーンが彼女を捨ててティアラを盗む事を選んだと信じさせてしまう。


そして用済みとなったスタビントン兄弟を倒してラプンツェルを助け出し、あたかも心配して駆けつけたかのように振る舞って彼女の連れ戻しに成功する。

こうして、ラプンツェルを外の世界は恐ろしく、信用できるのはお母様だけと洗脳する筋書きを仕立て、これまで通りの生活に戻ったかに見えた。


しかし、王国の紋章を見て自分が王女であるという真実を知ったラプンツェルに問い詰められる。

ゴーテルは罪を認めず、ラプンツェルを閉じ込めるために使ってきた言葉「あなたのため」を口にしたことが決定打となり拒絶され、上記の台詞を口にしながら彼女を強制的に監禁する

ラプンツェルを助けに来たユージーンを塔の中に引き入れてナイフで突き刺し、パスカルも蹴り飛ばす。逆らったラプンツェルを責めながら逃亡を図るが、あくまでも逆らう意思を捨てないラプンツェルに怯み、「彼を助けさせてくれるなら逆らうのをやめる」という取引に応じる。


しかし、ユージーンがラプンツェルに治癒される寸前で彼女の髪を切り落としたため、髪の魔法の力は消えて止まっていたゴーテルの時間が動き出した。

急速に老化する自分の姿に動揺したゴーテルは、パスカルが引っ張った髪(小説版では塔の窓)につまずいて塔の上から転落。

落ちる途中で寿命が尽きたのか、肉体はと化し、地面に落ちたのは彼女が身に纏っていたローブだけだった。


私の考察をご覧〜♪編集

ここまで見るとゴーテルは美への固執のために他人を傷つけるのを厭わないディズニーヴィランズらしい悪女と言える。その一方で(髪の力を利用するためとはいえ)赤の他人の子供を世話し続けるというのは、簡単に出来ることではない。

わざわざ"自分の娘"として育てる以外にも、終盤のように監禁する道もあったはず。切れ者の彼女が今までそうせず、ラプンツェルに綺麗な住み家を与えて衣食住を整え、ラプンツェルの好物のヘーゼルナッツのスープを作ったり、髪の魔法が切れるリスクを冒して絵の具の材料を調達しようとしたのは、少なからず愛情を感じていたからかもしれない。


しかしながら、ゴーテルはラプンツェルにしたことは、「あなたを愛しているのはお母様だけで、あなたを閉じ込めているのはあなたを守るため。髪の力は狙われている。誰も信じるな」(実際にはラプンツェルは両親と国民に愛され、彼女の誕生日には帰還を願って灯りが飛ばされている)などと嘘を教えて幽閉し、「ラプンツェル、鏡を見てごらん。ほら何が見える?自信に満ち溢れた強くて美しい若い女性…あらあなたも映ってた?アッハッハッハ…やあね冗談よ」「あなたみたいな子供、好かれるはずないでしょ」など傷つくようなことを言ったり、ラプンツェルが口答えすれば「私を悪者にしたいのね」と嘆くか怒って追及をかわすなどといった、愛情を利用して自身に都合が良い『良い子』にコントロールする心理的虐待なのである。このため、魔法の代わりに言葉で人を呪う魔女とも評される。

ラプンツェルはゴーテルが守ってくれていると信じて何度もお礼を言っていたが、ゴーテルがラプンツェルを褒めたことは一度もなく(少なくとも作中では)、ラプンツェルが泣いている時すらも自分からは絶対に抱きしめない。

ゴーテルは実際には髪目的の誘拐犯だが、ラプンツェルにとっては毒親になってしまっているのだ。


まぁ彼女視点で物語を見ると、誰のものでもない黄金の花に魅せられそのおこぼれに与っていたら王妃の治療のために強奪されたようなものであり、彼女は人になった花を奪い返した…とも言える。

王国や財産には興味を示さず、黄金の花以外には全く見向きもしてないことから、王妃が病気になっていなければ花が摘まれることもなく、悪事を働くことはなかっただろう。ある意味彼女も王妃を襲った病の被害者といえる。


ゴーテルとユージーンの間には、美しい容姿を自慢するナルシスト、卓越した話術、王女に纏わるものを盗んだ犯罪者、仲間を裏切る、良心に背いて悪事を働く等の共通点がある。だが、自分の思い通りにラプンツェルを変えようとしたゴーテルと、ラプンツェルの為に自分を変えようとしたユージーンで正反対の結末を迎えている。


もし仮にゴーテルが塔の上から転落しなければ、偽の聖杯の水を飲んだドノヴァンのようにラプンツェルの目の前でミイラ化した可能性が高く、考えようによっては『転落』の過程を踏んだおかげで比較的人間らしい最期を迎えられたという見方も存在する。


制作秘話はどんなものなの?編集

実はプロット段階では、“金色の花”はゴーテルの庭の敷地内に咲いているはずだった。王妃の病を治すために王がゴーテルに譲って欲しいと頼むが、ゴーテルがそれに応じなかったため、王は思いあまってゴーテルの庭の敷地から“金色の花”を盗むという話の予定だったのである。(原作のラプンツェルに近いストーリーではある。)


しかし、脚本段階で「これでは王の方が悪いだろう」と、“金色の花”は野生に咲いていた物をゴーテルが籠で隠しており、本人のミスで籠が外れてしまった、という映画の内容に変更したのである。


ゴーテルは紛うことなき悪女だが、どこか哀れで歪な女性なのはこの元のストーリーのためかもしれない…。


余談を見てって〜♪編集

ゴーテルのモデルは『白雪姫』の女王で、目の色や衣装に共通点が見られる。ファンの間では「老婆のままで生き残った女王が金色の花を見つけて若返ったのではないか?」という説があった。

実際、白雪姫は1500年ごろのドイツが舞台でラプンツェルは1800年ごろのドイツが舞台であることや400年以上生きていたことは確定している。

ただし、ディズニー版の邪悪な女王の最後は「7人の小人を岩で殺そうとしたが、落雷で崖から落下かつその岩が彼女のほうに落ちたことで死亡(しかも死体を漁る鳥であるコンドルが現れたことで彼女の死は濃厚なものとなる)」している為、この説は無理があると言われている。


ディズニーとスクエニのコラボタイトルであるゲーム『キングダムハーツ3』にも出演。

大まかな顛末は映画本編と同じだが、こちらでは灰になって死亡した後、本作の敵対組織のメンバーであるマールーシャの手によって「マッドマザー」という大型ハートレスへと変貌。

ラプンツェルの世界のボス敵としてソラドナルドグーフィーの前に立ちはだかる。


小説版もあるわ〜♪編集

小説『みんなが知らない塔の上のラプンツェル』で描かれた過去によると、ゴーテルは死者の女王の末娘であり、母に逆らった二人の姉が呪い殺されてしまい、姉たちを金色の花の力で生き返らせることを目指していた。しかしゴーテル自身も冷酷な母との触れ合いしか知らず、最後は母と同じ毒親になってしまうという救いのない結末を迎える。ただし、この作品は本編や後述のテレビシリーズとの矛盾点も多い。


ラプンツェル_ザ・シリーズ!?それは面白そうね♪編集

本編の後日談に設定されたテレビシリーズによると、ラプンツェルにとってゴーテルはトラウマであり許せない存在となっている。ゴーテルには子供嫌いの傾向があるようで、ラプンツェルに留守番をさせていつもどこかに行っていたようだ。

尚、この作品では王国が滅亡の危機に瀕していたり、実はラプンツェルから消えていなかった魔法の花の力を狙う悪者が登場するため、外の世界は危険というゴーテルの言い分にそれなりの説得力が生まれてしまっている。





以下、ラプンツェル_ザ・シリーズで明かされた衝撃の真実についてネタバレ





テレビシリーズシーズン3第1話では衛兵隊長の養女カサンドラが、実はゴーテルの本当の娘であった事が判明する。

ゴーテルは実の娘であるカサンドラにも、家から出させずしょっちゅう1人で留守番させる(カサンドラは当時4歳)など冷たくしていた。

そしてある日、“金色の花”の力を髪に宿したラプンツェルをお城から誘拐し、お城の警護隊に追われたとき、警護隊が全員カサンドラと住んでいる家に入ると、その家に繋がる橋を切り、「ママ」と呼びかけるカサンドラを置き去りにしてラプンツェルを抱いて逃走したのだった。


ゴーテルは自らの若さのために、実の娘を捨てていたのだった。


カサンドラは衛兵隊長の養女としてラプンツェルと仲良くなっていたが、自分がゴーテルの実の娘だと知った後、ラプンツェルに嫉妬し敵対する事になってしまい、ここでもゴーテルは要らぬ遺恨を生み出している(最終的にはカサンドラは自らの出生を受け入れ、ラプンツェルと和解する)。


結局、ゴーテルは赤ん坊にミルクを与えたりオムツを換えたりする事は知っていても、娘に愛を与える事は無かった悪い母親だったと言えよう。


カサンドラの実の父親は?編集

テレビシリーズで描かれた過去では、ゴーテルは一人でカサンドラを育てており、カサンドラの実の父親は出てこない。

しかし、状況から見て「カサンドラの実の父に当たる男はゴーテルとカサンドラを捨てた」のだと思われる。

それを考慮すると、ゴーテルが映画本編で「塔の外には怖い人がいるのよ」「髪の力(つまり若さ)を狙っている悪人から守っている」とことあるごとに言い、ユージーンの愛を試すようラプンツェルに迫ったのも少し意味合いが変わってくる。

ゴーテルは偽りの若さで恋愛をし、カサンドラを授かったが、何らかの理由でカサンドラの父に裏切られた。

「夢みたいなロマンスは勘違い」「男は裏切る」というのも、自分の経験からラプンツェルにそう言い含めており、ゴーテルは本心から「あなたのために」(勝手な理屈だが)ラプンツェルにそう言っていた可能性もある。


関連イラストもご覧〜♪編集

マザーゴーテルTangled

Happy After Mother’s  Daytangled


関連タグも見てって〜♪編集

塔の上のラプンツェル 育ての親 ヴィランズ ディズニーヴィランズ 毒親 悪女 魔女 


ラプンツェル_ザ・シリーズ カサンドラ(ディズニー)


哀しき悪役…視点を変えれば王妃の病のとばっちりを受けたとも言える。

イントゥ・ザ・ウッズ…担当声優のドナ・マーフィがラプンツェルの魔女を演じたことがあり、若返りの魔法を使う点が共通する。

クロード・フロロー毒親要素のあるディズニーヴィランズとしては彼が先輩となる。

トレメイン夫人…フロロー同様、毒親要素のあるディズニーヴィランズ。

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