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重航空巡洋艦の編集履歴

2015-12-05 20:13:09 バージョン

重航空巡洋艦

じゅうこうくうじゅんようかん

西側における「航空母艦」の、ソ連/ロシアにおける名称。

もしかしなくても

航空母艦


空母黒海の基地より地中海大西洋に出すためには、モントルー条約によって空母の通過が規制されているボスポラスダーダネルス海峡を通る必要がある。そのためにソ連海軍が用いた便法。ロシア海軍も継続して採っている。


詳細についてはwikipediaのモントルー条約を参照。


だが理由はそれだけではない。

NATOの潜水艦発射弾道ミサイル搭載原子力潜水艦(SSBN)を牽制するために開発されたモスクワ級(1123型)巡洋艦は、14機の対潜哨戒ヘリコプターや対潜ミサイル連装発射機1基、対潜ロケット砲2門、半径22kmに及ぶ対潜ソナーを装備して、高い対潜水艦戦能力を持っていた。この発展型として立案されたのが、重航空巡洋艦の代表と言えるキエフ級(1143型)であった。当初はモスクワ級同様ヘリ搭載艦として開発が始まったところ、同時期に試作機が完成したYak-36V/STOL軽襲撃機を搭載するよう上層部から指示があり、アングルド・デッキを備える設計に変更された。

……つまり、竣工当初西側世界を騒がせた「ソ連初の空母」の真実は、ヘリをVTOL機に置き換えただけの、ガチの対潜巡洋艦だったのだ。


このような経緯から、ソ連・ロシア海軍では航空母艦を「海上の航空基地」としてではなく、艦載機により対潜艦隊の防空を行う「艦隊防空艦」として位置づけており、キエフ級や次級のアドミラル・クズネツォフ( 1143.5型)には西側海軍の航空母艦と比較すると桁違いに強力な武装が施されている。

……まあアドミラル・クズネツォフは対潜武装が大幅に削られる一方、本格的な艦上戦闘機や早期警戒機、対艦巡航ミサイルまで搭載しているので「お前のような航空巡洋艦があるか」だが。


なお冷戦終結後、キエフ級軽空母はすべて資金不足により売却された。

売却先は1番艦「キエフ」および2番艦「ミンスク」は中国へ、

3番艦「ノヴォロシースク」は韓国に売却されてスクラップ処分、

4番艦「バクー」はインドに売却され、現在は空母「ヴィクラマーディティヤ」への改造が進められているという。


関連タグ

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