お前のMAD(狂気)が目を覚ます
概要
世紀末バイオレンスアクションの金字塔、「マッドマックス」シリーズ最新作。
原題は「マッドマックス フューリーロード」
シリーズ通して監督を務めるジョージ・ミラーは当初2005年公開に向けて製作を続けていたのだが、リーマン・ショック以降の世界経済悪化による資金難・イラク戦争以降の国際テロリズム再燃による情勢不安・製作が長期延期になり、主演を勤めていたメル・ギブソンが愛想を尽かしてボイコット・オーストラリアの撮影予定地が大雨の影響で広大なお花畑になってしまう等々のアクシデントがつもりに積もり、公開は2015年にまでずれこむこととなった。
そんな苦難にも負けずジョージ・ミラーが完成させた本作は、CG全盛の昨今珍しいほどに体を張ったカーアクションが展開される熱い内容となっており、ファンを狂喜乱舞させた。また、前作から30年もブランクがあったため、シリーズを通して見ていない人でもマッドマックスの世界観が分かる内容に作られている。
ストーリー
時は文明が崩壊した世紀末、暴走族に妻子を殺害された悲しみにくれる男:マックス・ロカタンスキーは荒廃した世界ウェイストランドをさまよっていた。
そんなある日、荒野の独裁者イモータン・ジョー率いる武装集団「ウォーボーイズ」にマックスは拉致され、放射能の影響に苦しむ軍団の一人ニュークスのための輸血用人間にされてしまう。
そんな最中、ジョーの元で働く女戦士フュリオサはジョーの5人の妻達を自身の故郷「緑の地」に脱出させるべく逃避行を開始。
怒り狂うジョーはフュリオサ達を追撃するが、ジョーへの狂信ゆえに追跡隊に志願したニュークスはマックスを連れて砂漠に出る。
かくして、フュリオサ、イモータン・ジョー、そしてマックスの死闘が開始された!!
登場人物
マックス・ロカタンスキー
荒野を流離う元警察官。暴走族に妻子を殺害された悲しみを胸に抱いている。驚異的なドライビングテクニックと強靱な生命力の持ち主。誰にでも輸血できるという特殊な血液型だが、それゆえウォーボーイズに拉致され、ニュークス用の輸血袋にされてしまう。
独善的で乱暴な性格の持ち主だが、それでも人間性を失ってはいない。
イモータン・ジョー
(演:ヒュー・キース・バーン)
ウェイストランドを牛耳る独裁者。自身の信奉者で結成した軍団「ウォーボーイズ」の威力を持って圧政を敷いている。環境汚染の影響で健常な子供に恵まれなかったため、健康な子供を切望している。北欧神話を下敷きにしたようなカルト宗教の教祖でもある。ちなみに彼を演じているヒュー・キース・バーンはシリーズ第一作の悪役トゥーカッターも演じていた。
呼吸器を病んでおり、特徴的なガスマスクを常に装着している。
愛車は二台のキャデラック・ドゥビルを組み合わせて作ったギガホース。
フュリオサ大隊長
(演:シャーリーズ・セロン)
ジョーの元で働く大隊長で左腕は義手。マックスに負けず劣らずの実力者。ジョーの5人の奴隷妻と共に自身の故郷「緑の地」に脱走しようとするが・・・。
ニュークス
(演:ニコラス・ホルト)
ジョー率いる「ウォーボーイズ」の一員でメカニック担当。ジョーに心酔しており、フュリオサ討伐隊にマックスを引き連れ参戦する。放射能汚染の影響で余命幾ばくもなく、雄々しく戦って死ぬことを切望していたが・・・。
ワイブス(子産み女)
スプレンディド(演:ロージー・ハンティントン=ホワイトリー)
トースト(演:ゾーイ・クラヴィッツ)
ケイパブル(演:ライリー・キーオ)
ダグ(演:アビー・リー・カーショウ)
フラジール(演:コートニー・イートン)
ジョーの子を産ませるための奴隷妻たち。フュリオサ達と共に「緑の地」へ向かう過酷な旅路の中で逞しく成長していく。
リクタス
(演:ネイサン・ジョーンズ)
イモータン・ジョーの息子の一人で筋骨隆々の巨漢。頭は悪いが強靱な肉体に裏付けされた戦闘力の持ち主。ジョーと同じく呼吸器官に持病があり、呼吸補助装置を着けている。
ドゥーフ・ウォーリアー
(演:イオタ(iOTA))
セリフはないが、ジョーの軍団で圧倒的な存在感を放っている男。巨大なスピーカーとアンプを積んだ「ドゥーフ・ワゴン」に乗り、吊り下げられながら火を噴くギターを弾き鳴らし、軍団の士気の鼓舞と、音に拠ってジョーの指示を伝えている。
なお、インタビューでの「なぜ車の上でギターなのか」との質問に対して、監督は「この映画はロックなんだ」と答えている。